浦和フットボール通信

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【This Week】週刊フットボールトーク Vol.129 (3/6)

クラブ史上初のアウェー開幕戦勝利で、今季への期待が高まる。

椛沢佑一(浦和フットボール通信編集長)× 豊田充穂 (コピーライター)

椛沢:ACLでの大敗から中3日、Jリーグ2013シーズンの開幕戦となる、サンフレッチェ広島戦が敵地・広島に乗り込んで行われました。2012シーズンに続いて2年連続の開幕、広島戦となりましたが、2012年には経験の差を見せつけられましたが、1年で広島を追い抜く快勝となりました。広島エディオンスタジアムには、アウェースタンドを赤く染める3000人以上のレッズサポーターが終結をして、レッズを支え続けていました。今季は森脇も広島から移籍してきたということで、彼がボールを持つと広島のスタジアム中からブーイングが起きる雰囲気でした。レッズが先制点を決めてからは、その余裕もなくなっていきましたが(笑)

豊田:NHKの地上波実況。浦和駅東口近くの某店で観戦させてもらっていたのですが、久々に近所からの歓声も聞こえる盛り上がりで嬉しかったですね(笑)。広島からの獲得選手に対するサポーターの思いは期待というより使命という感じでした。ミシャもコメントしていますが、ACLを勝ちとったメンバーに駒とスキルが加わっているわけです。ずいぶん待たされましたが、レッズが戦力においても存在においても地元で「前進」を見せた開幕戦でした。

椛沢:ACL初戦では欠場した興梠のワントップ起用が好影響を及ぼしましたね。彼の献身なプレーで、トップ下の二人が躍動することができ、実際に柏木、原口がゴールも決めました。特に原口はひとつ降りてトップ下でプレーをした方が、プレーをしやすそうに見えました。1点目も原口が左サイドから切り込んで、左から回り込んできた柏木にパスをして、それを柏木がダイレクトで決める形でした。2点目は、柏木が早いリスタートで原口にパスを出して、そのままシュート。打ち損じたことで、西川のタイミングが外れたのか、西川が取りこぼしてゴールが決まりました。その後、森崎浩のスーパーFKで1点を返されると、一気に広島ペースとなり苦しい時間が続きましたが、マルシオ、阪野、那須と途中出場した選手たちが流れを引き戻して、1点を守りきりました。

豊田:先制点は原口の十八番のモーションをオトリに使った連携でした。明々白々なスペースを作って柏木が走りこんだわけですが、あれはシャドーで彼を使う教科書のような展開だったと思います。また興梠選手はラインとの駆け引きに加えて、フィードを落とす技術もひと味違いますね。痛い目にあわされたかつてのプレーがフラッシュバックして、浦和に来てくれて二倍救われた感じ。広州戦で見たかった気もするけど、ホームでのリベンジゲームまで取っておきましょう。

椛沢:試合後のゴール裏からは、懐かしいコールが聞かれました。「オオ、オオ~オオ~オオ~オオオ、西川、ポロリ~」。GKがポロリするというのは、かつて広島に在籍した、代表GKでもあった前川和也選手が有名で、ある意味、広島の伝統芸。それをリバイバルした形での相手を揶揄するコールが飛び出しました。昨年は苦汁を飲まされる思いをした開幕戦でしたから、今年はサポーターの喜びも一塩だったと思います。

豊田:あの歌、出たんですね。前川選手は懐かしい。リーグ創設時代に何度か広島戦のゴール裏に言ったことがあるのですが、野次や挑発にも律儀に、しかも朴訥に反応してくれる好漢でした。とにかく広島戦は得点は少なくとも「意図が見える」プレーの連続だった。時間が経つのも早く感じるオープニングでした。

椛沢:今週末は、ホーム埼スタに名古屋グランパスを迎え入れての試合となります。昨年からベースアップしたレッズが好ゲームを埼スタを真っ赤に染めて連勝を目指しましょう!

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