【全国高校サッカー選手権】市立浦和、苦しみながらも3回戦へ
第92回全国高校サッカー選手権大会2回戦
初芝橋本2-3市立浦和
(1-3)
(1-0)
第92回全国高校サッカー選手権に出場する市立浦和高校は、2回戦から登場。和歌山県代表の初芝橋本と戦った。埼玉スタジアムには、11,738人の大観衆が集まり、地元高校の初戦を熱く見守った。池田監督も「あの声援が心強く後押しされていた。走らせてくれた、頑張らせてくれたのは応援のおかげだと思います。」とホームの力を感じていた様子だった。
池田監督の「今日は応援もたくさんあったので、この雰囲気に乗っかって最初から仕掛けようという話をしていた」という言葉通り、試合は立ち上がりから猛攻撃を仕掛ける市立浦和が流れを掴んだ。5分にはサイドチェンジから右サイドを崩すと、ペナルティエリアで初芝橋本の選手がファールを犯して、市立浦和がPKを獲得。10番の戸嶋選手がボールをセット。「PKを貰った時に、自分が蹴ろうと決めて、審判からボールを受けました。最初から右に蹴ろうと考えて、強く蹴りました」と、冷静に決めて先制点を決めた。
しかし直後の6分に初芝橋本の渡辺選手の強烈なミドルシュートが決まり同点。先制点の盛り上がりが一気に締まった雰囲気になった。市立浦和は攻撃の手を弱めず、14分には10番戸嶋のパスを受けた水上が仕掛け、そのボールが当たり、オウンゴールで追加点を決めた。さらに24分にはCKから石神がヘッドで決めて3点目。前半を終了した。
後半に入り、落ち着きを取り戻した初芝橋本が好機を作り出し、市立浦和もカウンターで応戦する展開となった。59分には途中出場で入った柳原がゴールを決めて初芝橋本が1点差に迫った。ここで池田監督も交代カードを切り、67分に野澤に代えて村上を投入。「相手のボランチの4番と6番の位置関係が変わってきて、6番が後ろからボールを振り分けるような形になってきたので、中盤一人を代えて、こぼれ球を拾う回数を増やすことと、前の3人の1人が、6番にプレッシャーをかけるように指示を出しました」と狙いを語ってくれた。その後も互いに好機を作り出す一進一退の展開だったが、市立浦和が1点のリードを守り、3-2で勝利した。池田監督は、「リードをしていたが、苦しさしか残っていない。初戦の難しさは分かっているだけに素直に嬉しい。次に進めることで、選手達の成長が出来る機会が増えた」と勝利を喜んだ。10番戸嶋選手も「この20年くらい全国では点も獲っていなくて、勝利もなかったので、市高の歴史として良い試合になったと思います。我々は全国制覇を目指してやっていますが、目の前の試合に常に自分達の力を出して、その先に結果がついてくれば良いと思っています」と勝利を冷静に振返っていた。
3回戦、浦和駒場スタジアムに戻って富山第一との対戦となる。池田監督は「1試合でも多くやりたいですし、最終目標は優勝なので、一つ一つを考えながら、まだ伸びるんだぞということを示しながら戦いたい。駒場は、学校からも近いスタジアムなので、埼スタとは違った雰囲気での試合になると思う。選手達も違った気持ちで望めると思います」と意気込みを語った。“ホーム”駒場での市高がどんな戦いを見せてくれるのか、明日12時にキックオフされる。
試合写真集