浦和フットボール通信

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「元気、海外で魅せつけてやれ!そして、また浦和で会おう。」ナビスコカップグループB 第7節 vs名古屋グランパス ゴール裏からの試合レビュー(2014/6/3)

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浦和レッズはナビスコカップ予選Bグループの最終節に名古屋グランパスをホーム・埼玉スタジアムに迎えての試合となった。前節、甲府に勝利をして予選突破を決めているため、消化ゲームとなったが、原口元気のヘルタ・ベルリン移籍が決定をしており、試合後には壮行セレモニーが行われるということもあって、元気の最後を見届けようと33,837人がスタジアムに集まった。

試合前から原口元気コールが起きて、最後のホームスタジアムでの活躍、ゴールに対して多くのサポーターが期待を寄せた。李をワントップに、原口、柏木の2シャドー。ボランチには、阿部、青木。右サイドに平川、左サイドに梅崎が入った。

試合はキックオフ早々にレッズにビックチャンスが訪れた。しかしGKと1対1となった李がシュートを枠に外してしまう。しかし、ここで流れが悪くなることはなくレッズがサッカーの熟成度の違いを見せつける展開となった。18分には名古屋ディフェンスを左右に振って、李がペナルティエリアで起点を作ると、梅崎、柏木と渡りゴール。完璧な形での先制点が生まれた。ゲームを一気に決める雰囲気もあったが、つまらないミスから、縦パスを奪われて、23分に、カウンターを食らい同点に追いつかれる。その後もレッズがチャンスを作り続ける。40分には右サイドの原口のグランダーを李が押し込んで勝ち越して、前半を1点リードで折り返した。

後半も原口のゴールを期待するサポーターの声援が続く。60分にはFKのチャンスが訪れて、原口コールが起こる。そのFKを原口が蹴るが、GKに弾かれてゴールならず。しかしそのこぼれ球を槙野が決めて3点目。次こそは決めてくれという原口チャントが歌われる中で、9番の交代表示。ちょっと早すぎではないか・・・という思いもあったが、交代する選手は同じくユース出身の先輩、山田直輝ということもあって、原口が去った後のレッズを引っ張る存在として直輝が頑張らないといけないという、ミシャならではのメッセージが込められた交代なのかもしれないと感じる部分もあった。

実際に投入された直輝は、怪我から復帰してからの試合では一番輝いていたのではないかというプレー振りを魅せてくれていた。ゴールに迫るプレー、中盤でボールを触り、チームを活性化させるプレーと、これが直輝だ!と思わせるプレーを久々に見た感じがした。サポーターからも久しぶりに直輝のチャントが歌われるなどスタジアムも盛り上がった。

右サイドは、その直輝と関根のユースコンビがチームを活性化させるプレーを魅せており、原口の後は、ぼくたちに任せてくれという想いが伝わってくるようなプレーで心強い思いがした。

名古屋にビューティフルゴールで1点を返されるが、李、関口がダメ押しのゴールを決めて5-2で勝利。原口を送り出すためには充分すぎる勝利で終えた。

試合後には、原口元気壮行セレモニーが行われた。この時間に限り、サポーターの原口元気に対するメッセージを伝えることが許可をされて、ゴール裏には白のシャツで作られた9番が描かれ、数多くのメッセージ幕。バックスタンドにはWe are Diamondsの一部のフレーズである「We Stand Beside You 9 Forever Always」の幕が掲出されて、愛し、愛される、浦和らしい愛情がつまった雰囲気のセレモニーとなった。

原口元気は、ジュニアユースから育ってきた浦和レッズに対する愛情を示し、海外での挑戦を成功させるという力強い意気込みを感じるメッセージを残してくれた。Jリーグ開幕から21年。下部組織で育ってきた選手が、トップチームでエースとなり、そして海外に挑戦するのは、原口元気が先駆者の存在だ。そう思うと感慨深い光景だった。スーパー小学生と言われて、注目されてから、成長の途中には数々の問題を起こしたこともあった。紆余曲折をしながら今季は9番を背負いプレーを魅せてきた。彼はまだ成長過程にあるのだと思う。海外で揉まれてさらに大きくなって素晴らしい選手になってもらいたい。そして、これからの歴史を創るためにも原口元気には成功を収めて欲しい。そして後継の選手たちはそれに追従するような活躍を見せて欲しいと思う。海外で得た経験を最後に浦和に戻ってきて、さらに若い選手達に伝える選手になってくれることも期待をしたい。それがフットボールクラブの歴史を創っていくということに繋がると思う。

元気、海外で魅せつけてやれ!そして、また浦和で会おう。

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