浦和フットボール通信

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「苦しい試合で勝ち点3を得た意味」 ゴール裏からの試合レビュー Jリーグ第15節vsアルビレックス新潟戦(2014/7/22)

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ワールドカップブラジル大会で、2ヶ月間の中断期間を経て、リーグ戦が再開をした。
世界トップレベルのフットボールの祭典も4年に1回の愉しみではあるが、自分たちのフットボールクラブを応援する悦びは、それに勝るものがある。多くのサポーターが我がチームの試合を待ち遠しく思っていたのではないだろうか。

大きな粒の雨が滴り落ちる、埼玉スタジアムではあったが、30,776人のサポーターがスタジアムに集まった。ビジタースタンドもアルビレックスサポーターが大挙押しかけて一角をオレンジ色に染めていた。

試合序盤からレッズがペースを握り、好機を作り出すと16分に、右サイドの平川のクロスを開いてDFが自陣のゴールに蹴り込み、オウンゴールでレッズが先制をする。

新潟にも決定機を作られるが、寸での所で守りきる。ミスから鈴木武蔵と西川が1対1になる、大ピンチを迎えるが、これも西川のスーパーセーブで事なきを得た。終わってみれば、この西川のプレーによって勝ち点3を得ることが出来た。サッカーは点を取る前線の選手とゴールを守るGKが、勝ち点を稼ぐ存在だと言われているが、まさにそれを感じる仕事だった。

前半早々に怪我により興梠から李に代わると、前線で李がボールを抑えることが出来ずに、徐々に押し込まれる展開になる。原口が抜けた今、李忠成の復調を望みたいが、なかなかコンディションが上がっていかない様子だったのが気になるところだ。

後半になると新潟の一方的な展開の時間が長く続いたが、Jリーグタイ記録となる、6試合連続の無失点でゲームを終えた。中断期間に守り方について整備をしてきたということもあって、苦しい展開ながらも相手の力を受けすぎずに交わす守備が出来たこと、絶対的ピンチを救う西川の存在。相手のミスにも助けられたこともあって、勝ち点3を獲得した。試合内容だけを見れば、けっして面白い試合とは言えないが、苦しいながらも上記の要素をもって勝利をすることが出来るのは、今季の勝負強さに繋がっているのは、成長と言えるのかもしれない。

サポーターも未だ続く“自粛”の状態で、声と手拍子の応援が続いている。サポーターによってゲームの流れを変えるという主導的なサポートが出来難いのは事実ではあるが、主導的になって攻め急がせることが起きることよりも、逆にチームのパフォーマンスに対してリアクションの応援スタイルが、現在のチームに合っていることもあるのかもしれない。好調時は、そのリアクションの応援でも良いが、今後チームが苦しい状況になった時にサポーターの力が問われるタイミングが必ず来るだろう。その時に大きな力をどのように出していくかサポーター内でも議論がされ始めている。

徳島、鹿島、神戸、川崎、広島、F東京、大宮と続く夏場の試合は、難敵揃いであり、順位においてもすぐ下に位置するチームなだけに、直接、蹴落とすことが出来るチャンスでもある。夏場で勝ち点を稼ぐことが出来れば、終盤戦は優勝争いの優位に立ってシーズンを過ごすことが出来るだろう。この夏場をどう乗り越えていくか、まず難敵、新潟を相手に苦しい試合ながら結果を出すことが出来たのは、今後に向けて良い流れが作れたのではないだろうか。

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