浦和フットボール通信

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河合貴子のレッズ魂ここにあり!「確固たる自信の中で~那須大亮選手 」

J開幕から浦和レッズを追いかけている”タカねえ”こと河合貴子さんによる浦和レッズコラム。毎週、タカねえの独自視点の浦和レッズを語ります。

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北京戦で味わった悔しさをバネにして、ここぞと言う場面の強さを身に付けるはずだ。このままでは、終われない。

未だに勝利を手にすることが出来ないACLグループリーグ。浦和の前にアジアの壁が大きく立ちはだかっている。

ACL3連勝中と波に乗る北京を相手に、予選突破を優位に進めるためにも勝ち点3は必須条件であった。スペインでも中国でも最優秀監督賞を受賞したマンサーノ監督率いる北京は、グループリーグを突破するためにはどうった闘い方をアウェイですれば良いのか知っていた。勝ち点3を狙いながらも、最後は非常に組織だった守備で勝ち点1を獲りに来て、しっかりと勝ち点を物にした。さすが知将である。その北京を浦和は苦しめることは出来たが、ホームで貴重な勝ち点3を手に入れることは出来なかった。

北京戦後、那須大亮選手は「中国も韓国も力のある選手が、増えて来た。Jリーグのトップクラスの印象を受ける。資金力を持っていて、選手個人の力はあると感じる。中国も韓国も体格は良い。とてつもなく強くて、当たっていてワシントンとかウェズレイのような、岩みたいな選手はいるが、球際の強さや激しさはJリーグと違う。でも普通にやれば、やれると思った。勝てると思った。前回の対戦は、アウェイの環境でピッチコンディションなどあったけど、アジアでも通用すると思った。あとは、セットプレーで点を獲るとか、ここぞと言う場面で点を獲る。ここぞと言う場面で守れる紙一重の強みを付けるともっと優位に闘える」と過去の経験から話した。

確かに、体格も良く、球際の強さや激しさは見ていていも感じる。だが、ワシントン選手やウェズレイ選手のようなストライカーとしての恐さは余り感じなかった。ピッチで闘った那須選手は「普通にやれば、やれる」と実感したのだ。だから、悔しさが募る。

そして、物凄く悔しそうに「むしろ、何で勝てないんだろう?!」と顔をしかめた。「何でなんだろうって感じる。後半に浦和らしさが出せたが、もっとやれるし、もっと出せる。やれば絶対に勝てる!勝てる実感があるだけに悔しい!北京は、前線にキープ力のある選手がいて、最後はブロック作って、守備を固めてカウンターだった。強い印象は、無い!勝ち切れない悔しさが残る!」と話した。

那須選手の無念さが伝わって来た。北京に退場者が出て、数的優位を利用し空中戦に定評がある那須選手は前線へ上がり逆転ゴールを狙った。しかし、那須選手のヘディングシュートが炸裂することは無かった。「横からのセンタリングだったら、決める自信があった。単純なロングボールは難しかった。前線でキープして、起点を作ってサイドからのクロスなら100%勝てた!少ない時間でも決められる自信はあった」と那須選手は振り返り、また悔しがった。勝てる自信を持てるほど、今まで汗水垂らしてやって来たのだ。真剣に取り組み、全力を出し切った選手だけが、心の底から湧き上がる、押さえきれない悔しさが、那須選手から滲み出ていた。

那須選手は北京に勝てる確固たる自信があったのだ。だが、勝てなかった。結果が出無いと「自信過剰だ」と思われがちだが、那須選手は「自信過剰ではない」。もちろん、自信があり過ぎるのも問題である。自信が、過信になり心の隙が生まれることは危険である。でも、那須選手は過信では決して無い。極端な話しであるが、相手に勝つ自信の無い選手は、ピッチに立つべきではないと思う。自信が無いとプレーに迷いが生じてしまう。特にDFは、一瞬の迷いが失点へと繋がる。自分のミスから退場処分になった時も、「みんなに本当に申し訳ない。二度と起きないように」と心に誓いひたすら練習に取り組んでいた姿は印象的であった。浦和で一番熱いハートを持っている男が、那須選手なのだ。

那須選手が、浦和に加入して3年目を迎える。弱音を吐いたり、愚痴を聞いたことは一度も無い。常に自分のプレーに対して責任を持っている。その為に「もっと上手くなる」「もっと強くなる」那須選手はそういって、いつも自分自身のプレーに課題を持って居残り練習で汗をかく。試合の中、相手にヘディングで競り負けたら居残り練習はヘディング、ロングフィードが上手く行かなかったらロングフィードを、ドリブル突破を許したらドリブルの守備に勤しむ。人一倍、ひょっとしたら人百倍負けず嫌いなのかも知れない。そして、確固たる自信を自分に付けるためにやっているようにも思えた。

那須選手は、北京戦で味わった悔しさをバネにして、ここぞと言う場面の強さを身に付けるはずだ。このままでは、終われない。確固たる自信の中でピッチに立ち、勝ちに行く。

Q. 足の指で骨折しやすい指は、何処でしょうか?

A. スポーツで骨折する足の指(趾と言います)は、親指(母趾)が多いです。なぜかと言うと、母趾でダフって地面を蹴ってしまって、母趾の第1関節の靱帯を損傷して剥離骨折をしてしまいます。あとは、スパイクで踏まれて小趾の骨折があります。スポーツ以外で、家具に足の小趾をぶつけて骨折する人が、一番多いです。

川久保誠 profile
1981年慶應義塾大学医学部整形外科教室入局。93年医学博士。94年英国リーズ大学医学部大学院へ留学、修士課程修了。96年より慶應義塾大学病院膝関節・スポーツ外来担当。東京歯科大学市川病院整形外科講師を経て2004年4月より川久保整形外科クリニック院長となる。浦和レッズレディースのチームドクターも務めた。
http://www.kawakubo-clinic.jp/

 

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