浦和フットボール通信

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【河合貴子の大原なう】アスルクラロ沼津との練習試合(2015/10/10)

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アスルクラロ沼津と変則的な練習試合

秋の深まりを感じる肌寒く、曇り空となった10月10日。午前11時より、30分×3本と20分×1本の変則的なトレーニングマッチが行なわれた。

J3入りを目指している沼津は、元磐田の監督やアテネ五輪の監督を就任していた山本昌邦さんが会長を務めている。視察に訪れた山本氏は「浦和と試合が出来るなんて光栄だよ。ゴン(中山選手)も来ているけど、膝の状態が良くないので今日は出場しないんだよ。本人はやりたいみたいだけど、膝に水が溜まりやすいからね」と中山雅史選手の状態を気にしていた。試合前には、那須大亮選手が、中山選手や山本氏と旧交を温めている姿があった。

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腰痛で離脱している李忠成選手は、試合前にリハビリメニューをこなし「ぎっくり腰だよ」と照れながら話し「朝、起きたら動けなくなっていて本当にビックリした」と苦笑いしていた。石原直樹選手もゆっくりとリハビリメニューをこなしていた。また、斎藤翔太選手は、U22選抜メンバーとして11日に鳥取と対戦するために不在であった。

1本目は、代表で西川周作選手と槙野智章選手、柏木陽介選手が不在のため、GKは大谷幸輝選手が務め、左のストッパーを宇賀神友弥選手、ボランチに青木拓矢選手が起用された。GK大谷、DF宇賀神、永田、森脇、MF高木、青木、阿部、関根、武藤、梅崎、FW興梠。

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対する沼津は、4-4-2のシステムで挑んで来た。キックオフ前に森脇良太選手が「切り替えのあと、奪われたあとを注意ね。ゲームの入りね」と声を掛けリーダーシップを発揮していた。

浦和のキックオフで始まった試合は、立ち上がりに沼津が主導権を握った。沼津の選手から「やれるぞ!」と自信を確信する声が上がった。しかし、それはつかの間であった。浦和は、開始直後こそ沼津に押し込まれたが、慌てずにDFラインを押し上げて前からプレスを掛け始めてゲームを支配した。

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9分、興梠慎三選手が激しい前プレスからボールを奪うと梅崎司選手へ、梅崎選手は相手DFと競りながらもドリブルで持ち込みゴール左隅へと流し込んで先制点を叩き出した。

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勢いづく浦和は、12分に青木選手が攻撃の起点となり、関根貴大選手へと大きく展開し、関根選手からペナルティーアーク付近で興梠選手がパスを受けて、左から走り込んだ武藤雄樹選手へと浦和らしいコンビネーションも見られたが、武藤選手のシュートは決まらず。

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14分には高木俊幸選手の左CKからのこぼれ球を宇賀神選手が強烈なミドルシュートを放つも決まらなかった。更に、関根選手や高木選手のクロスにファーサイドで武藤選手がヘディングシュートでゴールを狙うシーンもあった。

押し込まれた沼津は、しっかりとゴール前を固めてチャンスを覗っていた。29分には、右サイドバックの尾嵜瑛一郎選手のアーリークロスを岡庭和輝選手が頭で合わせるもゴール僅か左へと逸れた。1本目は、1-0で浦和が勝利を収めた。

2本目は、両チーム共に同じメンバーで開始。主導権を握ったのは、やはり浦和であった。立ち上がりから積極的にゴールを狙っていった。しかし、攻撃の形は作れていても最後のパスやシュートのところでズレが生じて、梅崎選手のシュートも決まらず厳しい状況であった。

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沼津は、15分に尾崎選手と岡庭選手、鈴木将也選手に代えて、河津良一選手と道上隼人選手、新裕太郎選手を投入しポジションのチェンジが行なわれた。フレッシュな選手が送り込まれた沼津ではあったが、19分にDFの連携ミスがあり、このミスを武藤選手は見逃さず素早く反応して冷静に無人のゴールへと流しこんだ。

テンポ良く自分たちのリズムでゴールを流れの中で決めたい浦和は、22分には高木選手のクロスに武藤選手がゴール前に飛び込みダイレクトシュートで狙うも決まらず、武藤選手から「あっ~もう~!」と悔しそうに自分自身を叱咤するシーンがあった。

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その後も永田充選手がDFラインを押し上げて攻め続けていたが、28分には大谷選手が釣り出されてシュートを撃たれるシーンもあった。終了間際には、関根選手がドリブルで切れ込み逆サイドの高木選手へ、高木選手のシュートを阻まれてしまった。結局、流れの中からはゴールが決まらないまま1-0で2本目も終了した。

3本目は、両チーム共に数人メンバーを入れ替えて臨んだ。浦和は、GK大谷、DF岡本 、永田、加賀、MF橋本、那須、鈴木、平川、高木、青木、FW興梠が起用された。なお、那須選手はボランチ。シャドーを高木選手と青木選手が任された。

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浦和は、DFラインを高く保っていたが、沼津は攻守の切り替えが激しくなり浦和のDFラインの高さのギャップを突いて裏を狙って来た。3分には、裏に出されたボールに大谷選手が飛び出してクリアーを試みたが、僅かに遅れてしまいファールで相手を止めてイエローカードが出されてしまった。

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浦和は、沼津を押し込んではいるが、沼津の堅い守備を崩せずに苦戦を強いられてしまった。そして、終了間際の29分に又もやDFの裏を狙われて大谷選手が飛び出してクリア。しかし、そのクリアーボールを田野武史選手に拾われてガラ空きのゴールに向かってループシュートを放たれてしまった。ループシュートは、無情にも大谷選手の頭上を越えてゴールへと吸い込まれていった。

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3本目は、主導権を握りながらも沼津の堅い守備を崩せず、逆にカウンターを狙われることとなってしまい、クリアーボールを拾った沼津が決定的なチャンスを生かして0-1で勝利した。

4本目は、20分間1本勝負となった。90分間プレーした興梠選手や青木選手、永田選手、高木選手を茂木力也選手やユースの選手たちと入れ代えた。また、同じく90分間プレーした大谷選手に代わり、岩舘直選手が起用された。岩舘選手は、アキレス腱断裂からの初の練習試合となった。

浦和は、GK岩舘、DF岡本、那須、加賀、MF橋本、鈴木、茂木、平川、川上(ユース 高校2年生)、渡邉(ユース 高校2年生)、FW伊藤(ユース 高校2年生)で挑んだ。

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4本目も立ち上がりから主導権を握ったのは、浦和であった。2分には、渡邉陽選手からパスを受けた川上エドオジョン智慧選手のシュートが決まり、ユースのコンビネーションが炸裂した。

7分には、右CKのこぼれ球をエリア内で茂木選手が身体を張って粘り那須選手へと預けると、那須選手が上手くDFを交わして右足を豪快に振り抜き、自らの誕生日を祝う祝砲を決めた。

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波に乗る浦和であったが、15分にはロングスローから一瞬の隙を松尾薫選手に突かれて失点を喫した。結局、4本目を2-1で終えた。

変則的なトレーニングマッチではあったが、残りリーグ戦4試合に向けて闘うための選手に永田選手を3DFの真ん中で起用して那須選手をボランチで試したり、高木選手をワイドで、青木選手をシャドーで試すことも出来た。また、選手たちのコンディション調整をするのにも良いトレーニングマッチであった。

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