【河合貴子の大原なう】森脇が練習離脱。岡本がスリーバックの一角を務める<ミシャ監督コメントあり>(2015/6/6)
気負わずに、いつも通りの浦和で清水戦に挑む
一雨ごとに新緑が深緑へと変わって行く6月6日。昨日、降り続いた雨も止み爽やかな青空の下で清水戦に向けた前日練習が午前10時から1時間ほど行なわれた。
前節の柏戦で、負傷したズラタンは左足首捻挫で戦線離脱。ちなみズラタ選手はスロベニア代表を辞退することとなってしまった。森脇良太選手も左ハムストリングに違和感を訴えて、昨日より室内調整に切り替えた。長期離脱を余儀なくされている石原直樹選手や岩舘直選手、そしてベテラン平川忠亮選手も右足ハムストリングの軽い肉離れと怪我人が続出。茂木力也選手はU22に召集されて不在となり、恒例のミニゲームではメンバーが足らず、天野コーチが代わりを務める緊急事態になった。しかし、チームの総力で清水戦に挑む構えを見せた。
ミニゲームが始まる前に那須大亮選手と槙野智章選手が、別メニュー調整をしている森脇選手に代わって入る岡本拓也選手を呼び3選手で確認事項などを含めた話し合いが行われていた。
ビブ組は、GK西川、DF槙野、那須、岡本、MF宇賀神、阿部、柏木、関根、李、高木、FW興梠。ビブなし組は、GK大谷、DF小島、永田、加賀、MF橋本、青木、鈴木、天野コーチ、武藤、斉藤、FW梅崎。
1本目、立ち上がりからゴールに向かう姿勢を見せたのは、ビブ組であった。李忠成選手がドリブルでカットインからシュートを狙ったり、中央で柏木陽介選手がフリーでゴールを狙うシーンが見られた。全体的に、DFラインを押し上げてコンパクトな守備から、ボールを奪ったら縦に早い展開が見られた。
2本目もメンバーの入れ替えは行なわれず、同じメンバーで行なわれた。初めてビブ組の右ストッパーを任せれた岡本拓也選手は、1本目よりも2本目の方がスムーズな動きが出来ていて、DFラインの押し上げも積極的に隣の那須選手に声を掛けていた。また、岡本選手は、ボールを奪ってそのままドリブルで持ち上がり、強烈なミドルシュートを放った。枠を捉えることは出来なかったが、キック力の威力を見せ付けた。1本目にビブ組のゴールに向かう姿勢で押し込まれたビブなし組であったが、両ワイドの選手が下がり5DFとなってしっかりとした守備を見せて、ビブ組はなかなかシュートまでもって行くことが出来なかった。
3本目は、前線の選手の組み合わせを代え、興梠慎三選手のワントップに武藤雄樹選手と梅崎司選手をシャドーとした。すると前線のコンビネーションから上手くボールが回るようになり、攻撃のリズムが出来始めた。ビブなし組の固い守備を無理して抉じ開けるのではなく、一端DFラインまで下げて組み立て直す余裕が出来ていた。また、ビブなし組入った高木俊幸選手が左サイドから攻撃の起点を作ろうとしたところを関根貴大選手が、ファーストディフェンスでプレーを遅らせ、ホロ―に岡本選手が行き、2人で挟み込む守備でボールを奪うシーンも見られた。ラストゴールは、好調な武藤雄樹選手のアーリークロスを梅崎司選手が右足で豪快に叩き込んだ。
練習が終わると、ビブ組の那須選手、槙野選手、岡本選手で話し合いがもたれていた。おそらく、練習で出た課題などをフィードバックして確認仕合っていたように思われる。
中3日で迎える清水戦であるが、誰がスタメンで出場しても行ける準備はしっかり出来ていると感じた。
ミシャ監督「優勝が決まる感覚はない。通過点だ」
ミシャ監督は「岡本を明日の試合でスタートから出るか、まだ分からない。出場したとしても、1人で清水の攻撃を止めるわけではない。普段通りのプレーで、試合に出られる喜びと楽しみでやって欲しい」と話した。そして「清水は才能のある若い選手がいる。非常に勢いがあって、ハングリーだ。勢いを持って、どんな相手でも倒してしまう力のあるチームだ」と警戒した。「我々は、100%の力を出して闘う。運動量、球際を強調していく。相手は、ナビスコ杯が無く1週間空いた。我々は中3日だ。その違いを感じさせないような試合をする。まだ、17節!優勝が決まる感覚は無い。通過点だ」と身を引き締めていた。
G大阪の結果を気にせずに、目の前の清水戦に集中して勝利をもぎ取るだけだ。自分たちの勝利失くしては、ファーストステージ優勝はない。