浦和フットボール通信

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【河合貴子の試合レビュー/レディース編】2015なでしこリーグ1部レギュラーシリーズ第12節 vsアルビレックス新潟レディース戦 (2015/7/21)

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最後の精度に精彩を欠きゴールネットを揺らすことが出来ず、0-1で敗戦

梅雨が明けて、夏の太陽が灼熱の嵐を運んで来た。猛暑日となった7月20日、浦和レッズレディースは、アルビレックス新潟レディースと対戦。前節のASエルフェン埼玉に1-0で勝利を収めた浦和は、勝ち点を14Pに伸ばして5位をキープ。一方の新潟は、湯郷ベルに1-0で敗戦を喫し勝ち点10Pで7位に沈んだ。エキサイティングシリーズ上位グループ進出を目指し、両チーム共に譲れない思いは強い。

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前節から中2日で迎え、しかも猛暑とあって、浦和はスタメンを3選手入れ替えた。GK池田、DF臼井、乗松、高畑、北川、MF柴田、岸川、猶本、加藤、FW後藤、清家がスターティングイレブンとなり、古傷の右膝の痛みで戦線離脱していた乗松瑠華選手にとっては、復帰戦となった。新潟は、中盤の小原由莉愛選手に代えて、斉藤友里選手を起用しただけで前節とほぼ変わらないメンバーで挑んで来た。

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ひぐらしの声が聞こえ始めた午後17時に新潟のキックオフで、激闘の火ぶたが切られた。試合開始直後、新潟は積極的に前線からプレスを掛けて来て、浦和が自陣でボールを失うシーンがあったが、徐々に浦和が主導権を握った。13分、DFの裏を狙ったロングボールを清家貴子選手が相手DFと競り合いながらもエリア内へと走り込み、抜ければGKと1対1の決定機を迎えるが、その前に残念ながら清家選手のファールとなってしまった。このプレーを機に、浦和はサイドに揺さぶりを掛けながら攻撃の起点を作り始めた。

しかし、連戦と暑さから最後の精度に精彩を欠きゴールネットを揺らすことが出来ずにいた。29分、柴田華絵選手からパスを受けた後藤三知選手が、エリア内に進入。しかし、相手ディフェンダー3選手に囲まれてしまい、混戦の中で、相手DFがボールを足の間に挟んで間接FKを獲得。エリア内での得た間接FKを猶本光選手が横に逸らして、清家選手が放ったシュートは惜しくも壁に当ってしまった。その流れ中で得た猶本選手の右CK岸川奈津希選手がヘディングシュート!しかし、GK一谷朋子選手が冷静にキャッチしてゴールを死守し、浦和は先制点のチャンスを生かせなかった。

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そして34分、左サイドから狙った渡辺彩香選手のFKが、ファーサイドでフリーの斉藤友里選手に流れて、池田咲紀子選手が思わず飛び出すと、斉藤選手のシュートは池田選手の頭上を越えてゴールに向かっていった。危機を察知した高畑志帆選手がクリアするも、クリアボールを狙っていたのは、ベテランの上尾野辺めぐみ選手であった。クリアボールにいち早く反応した上尾野辺選手のヘディングシュートが決まり、新潟に先制点を決められてしまった。

浦和は、前半の内に同点にしようと更に猛攻を仕掛けていった。40分には、狙い澄ました臼井選手のクロスにドンピシャリと清家選手が頭で合わせるが、GK正面。43分には、北川ひかる選手のクロスにゴール前へ柴田選手と清家選手が飛び込むも僅かに合わず、浦和は主導権を握りながらも得点を決まらず、新潟にリードを許して前半を折り返した。

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後半の立ち上がり、不運が浦和を襲った。49分、北川選手が熱中症で倒れてしまった。ハーフタイムにロッカーに戻り身体を冷やしいたが、外の温度との気温差で身体が悲鳴をあげたのかも知れない。急遽、北川選手に代わり和田奈央子が左サイドバックを務めた。

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1点をリードしている新潟は、自陣に退いて守備を固めてきた。何とかその守備を抉じ開けようと浦和は、GKだけを自陣に残して全員攻撃を試みた。64分、柴田選手からの折り返しに猶本選手がミドルシュートを放つも決められずいた。66分には、疲れが見え始めた加藤選手に代えて吉良選手を投入。吉良選手と後藤選手のツートップに代えて、清家選手を右ワイドへとポジションを移してサイド攻撃の活性化を図った。新潟はサイドをケアーするために、72分佐伯彩選手に代えて高橋悠選手を投入し、自陣に退き籠った。

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守備の堅い新潟を崩すために、トップ下に長野風花選手を投入し、3―4-3とシステム変更をした。新潟戦、ベンチスタートとなった長野選手は、同日の13時キックオフで行なわれた関東女子サッカーリーグ、東京国際大学戦で(66分から出場)約24分プレーをしてチームの勝利に貢献していた。長野選手をトップ下に入り、ゴールに向かう積極的な姿勢を見せるが、新潟の堅い守備を崩しきれず時間だけが過ぎって行った。そして浦和は、最後に高畑選手をゴール前に上げて捨て身のパワープレーを仕掛けるが、ことごとく北原佳奈選手に跳ね返されてしまった。最後の笛がなるまで攻め続けた浦和であったが、0-1で新潟に敗戦を喫してしまった。

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