【河合貴子の大原なう】流通経済大学体育局サッカー部との練習試合は1-2で破れる(2015/10/4)
チャレンジすることが大事だった練習試合
今年最後の一鳴きなのか「つくづく惜しい」とツクツクボウシの声が、大原に虚しく響く10月4日。気温が28℃まで上がり、汗ばむ陽気とり晴れ渡った秋空の下、11時から流通経済大学との練習試合がはじまった。
前日の鳥栖戦に出場したメンバーは高木俊幸選手と青木拓矢を除き、練習試合のアップが行なわれているピッチの傍らでクールダウンを行なっていた。また、やっと復帰を果たした岩舘直選手と石原直樹選手は、まだ試合に臨める状況ではないために別メニューとなった。李忠成選手は腰痛のため、茂木力也選手はU22選抜でJ3盛岡と対戦のために不在であった。
アップ中に青木選手が足に違和感が出て、ここは大事をとって練習試合を回避し、ボランチに急遽ではあったがユースの影森宇京選手(高校3年生)が鈴木啓太選手とコンビを組むこととなった。メンバーが足りないために前線のワントップには、背番号27番を付けたユースの渡邉陽選手(高校2年生)が務め、シャドーに斉藤翔太選手が起用された。
流通経済大学のキックオフで始まった試合は、いきなり立ち上がりから星野秀平選手がシュートを放ち、流通経済大学が攻撃的な姿勢を見せて来た。流通経済大学は、4-4-2のシステムにDFラインを高く保ちコンパクトして前から嵌めこむ守備で浦和のパスコースを限定し、ボールに対するスライドも早く攻守の切り替えが早かった。
浦和もサイドから揺さぶりを掛けながら攻撃に転じるが、前線にボールが収まらずにいた。13分には、レッズユース出身で2014 U-18日本代表にも選出された小川紘生選手が、エリア内に左から斜めに走り込んだ川崎雄太選手へスルーパスを通されピンチを迎えたが、オフサイドの判定に助けられた。
20分には、高木選手がドリブルで切れ込み、斉藤翔太選手とワンツーで抜け出してシュートを放つが決まらなかったが、徐々に浦和が主導権を握り始めた。鈴木選手が公式戦での阿部勇樹選手の役割を担い、ゲームをコントロールしてリズムを作っていた。
30分には、鈴木選手から橋本和選手へと展開し、橋本選手のクロスに高木選手が合わすもゴール左に惜しくも外れてしまった。浦和は、主導権を握りながらもボランチの鈴木選手がDFラインに入ると中盤でユースの影森選手が孤立してしまい、シャドーの斉藤選手や高木選手がサポートをするが、上手くボールが収まらず、またタイミングが合わず、パスが繋がらない苦しい状況であった。
逆に、流通経済大学は右サイドバックの久保和己選手のアーリークロスに逆サイドから榎本圭汰選手が飛び込んだり、右サイドの日高大選手がドリブルで中に切れ込みゴールを狙ったり鋭い動きを見せていた。しかし、前半は0-0で折り返した。
浦和は、ワントップを渡邉選手から同じくユースの川上エドオジョン智慧選手(高校2年生)に代え、ボランチを影森選手から同じくユースの伊藤敦樹選手(高校2年生)に代えて挑んだ。対する流通経済大学は、4選手を入れ代えた。また、選手交代に伴いポジションのチェンジもして挑んできた。
前半の反省からか、浦和は後半立ち上がりから球際に厳しい守備を見せながら攻撃的に仕掛けて行った。しかし、先制点を奪ったのは流通経済大学であった。53分に、小川選手の左CKを横須賀雄太選手が上手く頭で合わせてゴールへと叩き込まれてしまった。1点を追う浦和は、平川忠亮選手から右バイタルエリアに流れた高木選手へ縦パスが通り、高木選手のマイナスのクロスに川上選手がゴールを狙おうとしたが、足元に入り過ぎてシュートが撃てず、ゴールチャンスを生かすことが出来なかった。
気温も上がり、暑さで選手の動きも徐々に重くなっていった中で、65分には一端中断されて給水タイムが取られた。
攻め込む浦和に対して、流通経済大学は鋭いカウンターで牙を剥いて来た。78分、カウンターから藤山凌選手のクロスに後半途中出場の尾嵜鉄平選手が放ったシュートが決まり0-2につき離されてしまった。
大学生相手に2点もリードを許した浦和は、永田充選手や加賀健一選手、岡本拓也選手などDFラインから積極的にオーバーラップやドリブルで持ち上がったり、攻撃に圧力を増して行った。
82分には、加賀選手から縦パスを受けた平川選手のクロスに飛び込んだ川上選手がエリア内で倒されてPKを獲得。高木選手が2度の蹴りなおしがあったものの、冷静にPKをゴール右隅に決めてやっと1点を返し1-2とした。
DFラインを押し上げて攻め込み大谷幸輝選手も前目のポジションを取ると、流通経済大学は見逃さずにいきなりループシュートを放つ強かさを見せた。浦和は、最後まで攻め込む姿勢を貫いたが、1-2で流通経済大学に敗れてしまった。