浦和フットボール通信

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【河合貴子の大原なう】阿部「一戦一戦を全力で頑張る」 明日ACL初戦シドニーFC戦<ペトロヴィッチ監督、阿部、アーノルド監督、スメルツ(シドニーFC)コメントあり>(2016/2/23)

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ACL初戦の前日、全公開練習でも浦和はしっかりとした準備をみせた

AFCチャンピオンリーグの初戦を明日に控えた浦和は、冷え込む寒さとなった2月23日15時半から練習を行った。浦和は、アップを埼スタのサブグランドで行い、公式練習を規定の1時間をフルに使ってハーフコートでの12対12のミニゲームなどセットプレーの攻守など熱の籠もった練習をおこなった。なお、李忠成選手はインフルエンザA型のため欠席となった。

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サブグランドでのアップの通称“鳥かご”のボール回しでは、リラックスした雰囲気で雲の合間から差し込む西日が選手を暖かく包んでいた。しかし、埼スタのピッチに練習を移すと雰囲気は一転!本番さながらの緊張感に包まれていた。

ビブ組は、GK西川、DF槇野、永田、森脇、MF宇賀神、阿部、柏木、関根、伊藤、武藤、興梠、FWズラタン。ビブなし組は、GK大谷、DF橋本、イリッチ、那須、加賀、平川、MF青木、遠藤、高木、梅崎、FW石原、駒井だった。

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12対12のため、ビブ組はトップ下に伊藤涼太郎選手を置き攻撃を厚めに、ビブなし組は5DFとして守備に重きをおいた布陣となった。

1本目、主導権を握ったのは、ビブなし組であった。5DFのラインをペナルティーアークに先端に設定し、那須大亮選手を中心とした固い守備からボールを奪うと素早い縦パスからサイドへと展開してビブ組の守備に揺さぶりを掛けていった。

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ビブなし組はDFラインを高く保ち、ボランチの青木拓矢選手と遠藤航選手、前線の石原直樹選手と駒井善成選手とのバランスが良く効率の良い攻めを見せていた。そして、石原選手のシュートのこぼれ球を素早く青木選手が押し込んでゴールを決めた。

 

2本目は、メンバーの入れ替えもシステム変更も無く1本目と同じ形式で行われた。立ち上がりから積極的に前プレスを掛けるビブなし組の石原選手に、ゴール前まで詰め寄られてしまった森脇良太選手はクリアーを試みるもののプレスを掛けた石原選手にクリアーボールが当たり、失点をしてしまった。

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対するビブ組も前線からプレスを掛け、ズラタン選手がイリッチ選手からボールを奪うと素早く、走り込んできた伊藤選手へパスを出し、伊藤選手が冷静にゴールへと流し込んだ。

 

ビブ組も徐々に本来の攻撃のリズムを取り戻し、縦パスを受けた興梠慎三選手から武藤雄樹選手、柏木陽介選手へとトライアングルでテンポの良いパスでビブなし組のDF陣を翻弄させると、柏木選手の落としのパスで宇賀神友弥選手が得意なゴール向かって斜め45度のミドルシュートを放つシーンもあった。

 

しかし、平川忠亮選手から縦パスを受けた青木選手が、華麗に相手DFの意表をつくヒールで浮き球を石原選手へと送ると、石原選手が豪快なシュートを決めた。するとゲームの流れは、再びビブなし組へと変わっていき、ビブ組のDFはバランスを崩してしまいゴールを脅かされる形で終了した。

 

そして、ペトロビッチ監督はセットプレーの攻守を念入りに時間一杯行って練習を終えた。
浦和は隠すこと無く全ての練習をオープンにした浦和に対しに、シドニーFCは大会規定により冒頭15分のみの公開となった。

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ペトロヴィッチ監督「昨年以上の結果を残したい」

練習前に行われた公式記者会見で、ペトロビッチ監督は「我々、浦和が日本を代表してACLに出場出来る栄誉を嬉しく思う。特に、昨年はグループリーグ敗退で良くなかった。今シーズンに掛けるモチベーションは高い。昨シーズン以上の結果を残したい。シドニーは、質の高い選手がいて、質の高いプレーをするチームだ。シドニーは、既にシーズン中で公式戦のリズムで闘うことが出来るのは、向こうのアドバンテージだ」と話し、厳しい表情を浮かべながら「我々には、言い分けは必要ない。明日のゲームに全てをぶつける。ACLグループリーグ突破は、6試合で決まる。全ての試合が大切だが、最初のゲームが重要だ。そこで勝利することが、この先を占っていく上で大事だ。集中力と規律を持って、しっかりと闘っていく」と話した。

阿部「一戦一戦を全力で頑張る」

同席した阿部勇樹は「明日の試合は、重要な一戦だ。最高の結果が得られるように全力
で闘う」と身を引き締めて話し「まずは、グループリーグ突破する上で初戦は大事。そこでしっかり勝つことにより、その先に繋がる重要な試合だ。球際だったり、キャンプで取り組んできたことが、ゲームで出せるかが関係してくる。簡単なようで、難しいが、トレーニングしたことをチームとして出していければ良い。一戦一戦を全力で頑張る」と話した。

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アーノルド監督(シドニーFC)「勝って帰ることしか考えていない」

シドニーFCのアーノルド監督は「浦和はビックチームで素晴らしいサポーターがいる。対戦がとても楽しみだ」と余裕の笑みを浮かべた。また、仙台で監督をしていた当時を振り返り「武藤は、ポテンシャルが高い選手と言うことを仙台時代に見抜いていた。彼が活躍することを心から期待している」と言いながらも「阿部や李、武藤などストライカーがいる。浦和がベストな状態でないことを願っている。勝敗を分けるのは、体力だ。力がある方が勝つ。初戦を勝って、オーストラリアに帰ることしか考えていない」と強気の姿勢をみせた。

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スメルツ(シドニーFC)「体力がある方が勝つ」

スメルツ選手は「ACLは大切だ。オーストラリアのトップクラブチームとしてやってきた。結果を出したい。ゲームプランはある。体力がある方が勝つ。我々は、もともと体力があることを見せつける」とプライドと体力で勝負を挑んで来るようだ。

ペトロビッチ監督にとって浦和で3度目の挑戦になるACLを、今シーズンは開幕戦を初めてホームで迎えることが出来るのは優位だ。しかし、相手のシドニーFCのアーノルド監督は、仙台時代の2014年4月6日埼スタで浦和に0-4と大敗した後に退任した経緯があるだけに、浦和のサッカーや日本のことを熟知しているだけに警戒が必要だ。浦和は、ゲームを支配し体力勝負のシドニーの体力を奪って、初戦を勝利で飾りたいところだ。

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