「Jの理念を実現する市民の会」イベント緊急レポート『浦和&大宮 Jクラブと街の未来図』 村井満チェアマン×レッズ淵田代表×アルディージャ鈴木代表(2016/3/8)
「浦和埼玉の育成年代のサッカー衰退を懸念している」と口火を切った淵田代表に対し、「ではトップ登録27名中に地元出身者2名というレッズ現状は?」とたたみかける司会の上野晃氏。「百年後も地元ファンに愛される地域貢献がクラブ理念」と語った鈴木代表に応じて「さいたま市は、街ぐるみで選手の“人間力”に加えてホームタウン自体を育むパワーを秘めた場所」との持論を示す村井チェアマン……。イベント表題に相応しく、清水勇人市長も駆けつけた会場には昨今見なれた「応援トークショー」とは一線を画する熱気が感じられた。【2月20日 於 浦和コミュニティセンター】
<ハイライト部分要旨>
■淵田代表、才能育成における地元との連携強化を明言。
「選手・指導者育成において地元教育機関や指導者との連携を深めたい。トップチームのタイトル奪還も必須だが、そこが地元の要望であることはかねてから強く認識している」
■鈴木代表は未来志向とサポーター&地元組織との地道な連携を強調。
「サポーターや地元商店街と連携し、ブラジルなど海外へも地域一体の活動を発信して来た。浦和とのダービーなどさいたま市を強くアピールする未来を皆さんと共有したい」
■村井チェアマン「まずはホームタウンから」のJライセンス制を紹介。
「Jのクラブライセンス制度の筆頭事項は地域との連携・貢献。ガンバの吹田スタジアムなどその潮流は強く、加速もしている。両クラブのさらなる地域へのアプローチに期待する」
「Jクラブは誰のものなのか」というリーグの根源テーマが、地元2クラブ代表を媒介にファンや一般市民の前で浮き彫りにされるイベントだった。開催にかけた主催者の熱意が随所に感じられ、自然発生の拍手も複数回。会場で出会った幾多のサポーターや地元関係者から「しっかり記事にして広めて欲しい」との声をかけられた事実を追記する。【本誌編集部】