浦和フットボール通信

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【河合貴子の大原なう】がっちりと守備を固めるであろう、甲府をイメージした練習(201/3/30)

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甲府をイメージして、しっかりとした堅い守備を我慢強く崩す

桜の季節のやって来た。大原の練習場の桜も3分咲きとなった3月30日。ミーティングを終えて、午前11時から練習が始まった。U-19日本代表のために、伊藤遼太郎選手は不在であったが、代表ウィークを終えて西川周作選手や槙野智章選手、柏木陽介選手、遠藤航選手、関根貴大選手が戻って来た。

3グループに分かれて通称“鳥かご”のボール回しを終えると昨日のシリア戦をフル出場した西川選手だけが別メニューとなり軽めのランニングでコンディション調整を行った。基本のショートパス、ロングパスなどの練習を終えると、イリッチ選手と加賀健一選手はステップワークなどの別メニューとなった。

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恒例のハーフコートのミニゲームでは、ペナルティーアークのラインにコーンが置かれ(ゴールから約20m)DFラインの設定の目安にしていた。ビブ組は、GK大谷、DF槙野、遠藤、森脇、MF宇賀神、阿部、柏木、梅崎、武藤、李、FW興梠。ビブなし組は、GK福島・岩舘、DF関根、橋本、那須、永田、平川、MF青木、駒井、高木、石原、FWズラタン。

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特に、ビブなし組は5DFを形成し、ブロックを作り構える守備からボールを奪うと縦に早いカウンターを狙う、もしくは楔の縦パスを高い位置で狙いショートカウンターを狙う意図した布陣であった。かなり、次節の対戦相手である甲府を意識した中でミニゲームが行われていた。

ミシャ監督から「ゲームと同じように、ブロックを作ったところで、前から行けるところは行く!失った後の切り替えを早く!守備側の選手(ビブなし組)は奪ったら縦に早く!」と指示が飛んで1本目が始まった。

立ち上がりからボールを保持して主導権を握ったのは、ビブ組であった。しかし、ビブなし組のDFのクリアーボールを拾った槙野選手に対し、石原選手とズラタン選手が激しいプレスで数的優位からボールを奪うと、ズラタン選手がいともあっさりゴールを決めた。

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ビブ組みの前線3選手に対し、ビブなし組の那須選手を中心にほぼマンマーク(興梠選手vs那須選手、李選手vs永田選手、武藤選手vs橋本選手)気味となりしつこい守備を見せていた。

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柏木選手から興梠選手へ楔の縦パスが入り、武藤選手と李選手がマークを外す動きでポジションチェンジし、興梠選手の落としを武藤選手が受けて逆サイドに流れた李選手、華麗なリズミカルな展開を見せるものの、李選手のクロスに上手く合わすことが出来なかった。ミシャ監督は「判断!!スピード!!」と檄を飛ばして選手たちを鼓舞していた。

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2本目は、ビブ組とビブなし組の前線3選手を入れ替えて行われた。立ち上がりから積極的に仕掛けたのは、やはりビブ組であった。

ズラタン選手、石原選手、高木選手とセカンドボール広い分厚い攻撃を見せてゴールに襲いかかった。だが、ビブなし組のGK福島選手が好セーブを見せてゴールを死守した。

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一方、ビブなし組は、低い位置から青木選手が切り替え早くオーバラップした関根選手へ、関根選手のクロスに武藤選手がゴールを狙うも決まらず、その零れ球を興梠選手がミドルシュートを放つも宇賀神選手が素早い判断によりゴール前で的確な守備でシュートブロックした。1本目と同じように、ビブなし組の堅い守備をこじ開けるのは至難の業であった。

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3本目は、前線3選手を1本目と同じ形に戻して行われた。始まる前に前線3人の関係や同じサイドのローテーションの意思付けが行われた。後方から攻撃の組み立てで梅崎選手が森脇選手のオーバーラップのスペースを開ける動きの中で、李選手が落ちて、梅崎選手が斜めにシャドーのポジションに走り込む、または李選手は落ちずに梅崎選手が左斜めのボランチのポジション近くに入るなど動きを確認していた。

この動きによって、サイドからの展開も、中に楔の縦パスを入れ込む展開も出来るようになり攻撃の選択肢を増やすことが出来た。

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3本目も主導権を握ったのは、ビブ組であった。しかし、柏木選手の楔のパスを狙った石原選手がインターセプトからゴールへと叩き込んだ。この失点にビブ組の攻撃に火が着いた。攻守の切り替えが早くなり、宇賀神選手のクロスを思わず永田選手がオウンゴールしてしまった。

李選手がペナルティーエリア左からドリブルで粘り、DF陣とGKを引きつけてゴール前に折り返すと武藤選手が冷静にゴールへと流し込んだ。ラストゴールは、左からのクロスの流れを梅崎選手が折り返し、興梠選手のヘディングシュートで練習が終わった。

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練習後は、それぞれのコンディションに合わせて課題に取り組む姿があった。特に、那須選手が中心となって加賀選手と橋本選手でステップワークからコンディションを上げるフィジカルトレーニングに取り組んでいたのが印象的であった。

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がっちりと守備を固める甲府をイメージした練習に、修正点を上げながらも良い手応えを感じることが出来る練習であった。

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