浦和フットボール通信

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【6/4練習レポート】ジョイフル本田つくばFCとの練習試合

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Report by 河合貴子

チームの総合力の上げるための良い機会

爽やかな風が大原練習場を駆け抜ける6月4日。ジョイフル本田つくばFCとの練習試合が、午前11時キックオフで行われた。試合は、45分×2本、35分×1本と変則的な形式であった。

試合が開始される前に、2本目から出場することが決まっていたズラタン選手と伊藤涼太郎選手が仲良くPK戦をして遊んでいるシーンが微笑ましく思えた。また、暑さを考慮した水上マネージャーから「水分を取った方が良い」と声が掛かりペットボトルを渡されると、選手たちは水分補給してピッチへと散っていった。

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1本目、浦和は日本代表で西川周作選手、槙野智章選手、遠藤航選手、柏木陽介選手を欠く中でGK大谷、DF阿部、那須、森脇、MF宇賀神、青木、駒井、関根、武藤、李、FW興梠とほぼベストメンバーで挑んだ。

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一方、社会人チームのジョイフル本田つくばFCは、4-4-2のシステムであった。

「ゲームの入り方をしっかりとやって行こう!」お互い声を掛け合っていた浦和であったが、試合開始からいきなりチャンスを作っていったのはつくばFCであった。

5分には、森脇良太選手が大谷幸輝選手へと送ったヘッドのバックパスが弱く、25番の選手に拾われてピンチを招いてしまった。しかし、25番のクロスに飛び込んだ20番のシュートは決まらなかった。

このミスでチーム全体が目を覚ましたように、その後は浦和が主導権を握り一方的に攻め込んでいった。宇賀神友弥選手のグランダーのクロスに興梠慎三選手がファーサイドで飛び込むがわずかに合わず、李忠成選手のスルーパスを興梠選手が抜け出してシュートを放つも決めきることが出来なかった。

また、つくばFCのDFの裏を突く動きの中では、オフサイドになるシーンが多く見られ、選手や監督から「オフサイドじゃないよ」と思わず声が上がった。さらに、オフサイドの旗が上がった瞬間に観客から「見ていたが、違うぞぉ!」と声が上がり、見かねた杉浦コーチがアシスタントレフリーに指導するシーンが見られた。練習試合でしか見ることが出来ないシーンであった。

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浦和が主導権を握るが、つくばFCのプレスを掛ける判断がチームとして統一されていて崩しきるところまでなかなか行くことが出来なかった。

阿部勇樹選手から「回すから上がって行こう!」「運べ!!」などと鼓舞する声が飛び、DFラインを高く保ちボールをポゼッションしながら数的優位な状況を作り打開しようと試みた。

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33分、相手陣内でボールを奪った駒井善成選手が、DFと競りながら狭いスペースを細かいステップワークのドリブルで中央突破してゴールへと叩き込んだ。更に追加点を狙っていったが、逆につくばFCにカウンターを狙われてしまった。

44分には、つくばFCのロングボールを大谷選手がクリアーしようと飛び出すが、つくばFCの20番の選手の方が一歩早く、そのまま無人のゴールへと叩き込まれてしまった。

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1本目は、1-1の引き分けで終わった。

2本目、浦和は那須大亮選手と駒井選手、青木拓矢選手を残してメンバーを入れ替えて挑んだ。GK岩舘、DF永田、那須、加賀、MF橋本、青木、駒井、平川、梅崎、石原、FWズラタン。

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対する、つくばFCはFWを一枚入れ替えただけであった。

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2本目の先制点は、思わぬ形で5分につくばFCに生まれた。DFラインを高くしていた浦和の裏を突くようなつくばFCのロングフィードに絶妙なタイミングで岩舘直選手が飛び出してクリアーしたボールをハンドの疑いが掛かるようなプレーでインターセプトから20番がミドルシュートを放つと、ボールは転々として無人のゴールへと吸い込まれてしまった。

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立ち上がりの失点で1点を追うこととなった浦和は、1本目と同様に主導権を握るが決定的なチャンスを作り出すことが出来ずにいた。

23分、那須選手と青木選手に代わって伊藤選手と高木俊幸選手を投入。永田充選手が3DFの真ん中に入り、左ワイドの橋本選手が左のストッパーを任された。

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30分過ぎからつくばFCの選手の足が攣り初め、プレスが甘くなると、高木選手からズラタン選手へと楔のパスが収まり、ズラタン選手の落としに走り込んだ駒井選手のシュートはクロスバー直撃!

43分、橋本選手から退き気味にポジションを取ったズラタン選手へ、ズラタン選手からエリア内へと右から走り込んだ石原へと素早い展開から石原選手がゴール左隅へと流し込んだ。2本目も1-1の引き分けで終った。

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3本目は、GKを福島春樹選手にして高木選手と伊藤選手を途中から投入した2本目と同じメンバーで行われた。つくばFCは選手を総入れ替えして挑んできた。メンバーがフレッシュになったつくばFCであったが、立ち上がりから主導権を握ったのは浦和であった。

7分、橋本選手のクロスをニアーで石原選手が放ったシュートのこぼれ球を高木選手が押し込み浦和が先制。

続く9分には、梅崎選手と平川選手の右ショートコーナーから伊藤選手がカットインして放った強烈なシュートはGKの右手を弾きゴールへ叩き込み2-0。

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波に乗る伊藤選手は、23分にも橋本選手のロングフィードにDF裏へと抜け出したズラタン選手からファーサイドの石原選手へと展開すると、石原選手はシュートを撃たずにゴール前へと走り込んだ伊藤選手へ、伊藤選手が冷静にゴールへと流し込み3-0と突き放していった。

更に27分、またも石原選手のシュートのこぼれ球を高木選手が決め4-0とした。

しかし、31分に唯一120分闘っている駒井選手に疲れが見え切れが無くなったところをインターセプトされて右サイドへと展開され、右からクロスを27番にヘッドで合わされて4-1とされてしまった。

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試合終了間際には、サイドから揺さぶりを掛け梅崎選手のクロスのこぼれを拾った石原選手が、エリア内でファールを受けてPK。石原選手が自らPKを決めた。3本目は、1失点したものの始終、浦和がとことん攻め続け5-1で力の差を見せつける結果となった。

鹿島戦から始まる過酷な5連戦に向けて、コンディションだけでなく2本目から出場した選手たちにとってはチームの総合力を上げるための良い練習試合となった。

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