浦和フットボール通信

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【河合貴子の試合レビュー】ビルドアップに課題出るも、セフティーにコントロールして4連勝飾る。

Report by 河合貴子

今日のポイント

2ndステージホーム開幕戦、柏を2-0で下して9試合ぶりの完封勝利を収め、1stステージのFC東京戦から4連勝を飾った。年間首位の座と2ndステージ優勝を狙うには、大事な勝ち点3を獲得した。

だが、柏相手に浦和らしいボールポゼッションからの小気味よいリズミカルな攻撃が、特に前半は観ることが出来なかった。

ミシャ監督は試合後の記者会見で開口一番に「今日のチームの出来は、満足していない」と不満を露わにした。試合前日にも、しっかりと多様な後方からの攻撃の組み立て練習はしてきた。だが、試合でそれを活かせなかったことは残念でならない。

柏は、攻守の切り替えが早くブロックを形成してボールサイドにスライドする守備を見せ、また攻撃になるとDFラインを高くしてポゼッションしながら組み立て、そしてディエゴ・オリヴェイラ選手とツートップを組む中川寛斗選手が、ボランチとDFラインに間にポジションを取り、セカンドボールに対しても上手く対応をしていた。

宇賀神友弥選手は「相手が前から来ていて中で、もう少し繋げたのかなと思う。相手の勢いがあるうちは、無駄に繋がないでという意識は選手たちにあった」と柏の勢いに堪えていた。

李選手は「ビルドアップが今日の課題だ。前にボールが入らなかった。けど、焦れずにやって0-0で押えて前半を折り返せば、後半は必ず僕たちは点が獲れる」と焦らずに後半勝負と気持ちを切り替えていた。

前半、ミシャ監督の言うようにしっかりと繋ぎ浦和らしい攻撃が出来れば良かったが、難しい展開の中でピッチの中の選手たちは、セーフティーにゲームをコントロールしていたと思える。決定機は、柏の方が多かった。

下平監督は「ボールを奪って、狙い通りに決定的なところまで行った。ゴールが決まるかの差だ。個の能力は、やっぱり浦和さんの方があると思う。攻撃のクオリティー含めて完成度が高いと感じだ」と悔しさを噛み締めて話していた。

厳しい状況の中での阿部選手のFKの先制点は大きかった。阿部選手がFKを決めたのは、2010年4月3日湘南戦であった。阿部選手は、思い出したように「あぁ~あれDFに当たっているから。当たらないで入ったのは、9年の千葉とやった時だ」と照れ笑いしていた。

後方からの攻撃の組み立ての課題は残ったが、阿部勇樹選手の直接FKが決まりチームに落ち着きをもたらせてくれた。

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