浦和フットボール通信

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【選手ミニコラム】右でも左でもお任せ!~森脇良太選手

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(Report by 河合貴子)

試合を重ねていくごとに、ジワジワと選手たちは小さな怪我や目に見えない疲労が蓄積されていく。練習や試合での打撲、筋肉の張りも放置していくと肉離れや身体のバランスを崩して大きな怪我にも繋がってしまう恐さがある。

朝晩と涼しくなり夏の終わりが近づいて来た8月25日。ワールドカップロシア大会最終予選日本代表メンバーが発表された。浦和からは、西川周作選手と槙野智章選手、柏木陽介選手が選出された。

だが、前日までは元気よく練習に参加していた槙野智章選手が「脚に張りがある」と訴えて急遽、別メニューとなり室内でリハビリと治療によりコンディションを調整した。そして、午後には念のためにMRI検査を行った。

26日の状態を確認して神戸戦に向けての練習参加をするかが確定し、練習後の脚の状態によっては大きな怪我に繋がる前に大事をとって神戸戦を欠場する可能性がある。

不安を抱えながら槙野選手は「日本代表に選出していただき、大変光栄です。怪我の状況によりどのようになるかわかりませんが、日の丸を背負う責任と誇りを持って、勝利に貢献できるようにがんばりたいと思っています。応援よろしくお願いします」とチームを通してコメントを発表した。

前節の川崎戦で首位攻防戦に敗れた浦和は、残り8試合とYBCルヴァンカップをチームの総合力で闘い抜きたい。もちろん、初の神戸3連戦も優勝に向けて波に乗っていきたい。だが、無理して選手を壊して総合力を失ってしまったら・・・。無理は禁物である。神戸戦の前々日に槙野選手が大事を取ったことは充分に理解出来ることだ。

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昨日のミニゲームで、槙野選手に代わり左のストッパーを任されたのは森脇良太選手であった。森脇選手は、川崎戦で攻守に渡り両足の限界まで闘い途中交代を余儀なくされた。「最後まで闘えない自分がいました。出来ないのにピッチに立っていても・・・。チームの力に成れるフレッシュな選手が入った方が良いと思い交代をお願いした。足全体にボロが来た」と最後までチームに貢献出来なかったことを悔しそうに話していた。そのボロボロだった足も神戸戦に向けて見事に回復していた。

しかし、森脇選手の左ストッパーは、出来なくはないが試合でのこれまでの印象は不安定であった。やっぱり、森脇選手は右ストッパーが一番慣れているポジションだと思う。だが、ミニゲームでの左ストッパー森脇選手のオフザボールの動きを見ると、その心配を払拭する攻守に渡り良い動きをしていたのだ。右ストッパーを務めた川崎戦のパフォーマンスの良いイメージが左ストッパーでも輝いていた。これまでの不安定な左ストッパー森脇選手とは明らかに違う。

阿部勇樹選手が「モリ!マークは良いかから、絞れ!」「絞りながらコンパクトに行け!」と守備での細かい的確な指示があった。根っからの素直な森脇選手は、阿部選手の声に耳を傾けて、素晴らしいポジショニングからボールを奪い、攻守の切り替え良く輝いていた。

練習後は、疲れ切った表情を浮かべて森脇選手はロッカールームへと足早に引き上げて行ったが、充実感に溢れていた。「右ストッパーでも左ストッパーでも任せてくれ!」と森脇選手の胸中が伝わってくるミニゲームであった。森脇選手は、チームが勝つために右でも左でも自分自身が持てる力を全てピッチで出し切りチームに貢献していく。

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