河合貴子のレッズ魂ここにあり!「ひとまず、安心の笑顔~レッズレディース」
J開幕から浦和レッズを追いかけている”タカねえ”こと河合貴子さんによる浦和レッズコラム。毎週、タカねえの独自視点の浦和レッズを語ります。
ジェフ市原・千葉レディースに勝利して残留を決める
YBCルヴァンカップ優勝で真っ赤な歓喜の渦に包まれた埼玉スタジアム。時を同じくして1845人の観客が見守る中、フクダ電子アリーナではホッとした安堵の嬉し涙がこぼれていた。
なでしこリーグ1部残留争いしていた浦和レッズレディースが、ジェフユナイテッド市原・千葉に1-0で勝利を収め残留を決めたのだ。浦和を愛する人々にとって10月15日は、本当に嬉しい日となった。
しかも、なでしこリーグの前座で行われたU-15なでしこアカデミーカップ2016の決勝で浦和レッズレディースジュニアユースが、日テレ・メニーナ・セリアスに2-0で勝利して優勝を飾っていたのだ。
後藤三知選手は「本当は、残留争いなんてしてちゃいけないんだけど」と前置きして「自分たちに前でジュニアユースの子たちが優勝を決めて、なんとしてでも残留を決めたかった」と勝利を誓い挑んでいた。
試合は、前半を0-0で折り返した。試合が動いたのは、55分。筏井りさ選手のFKのクリアーボールを拾った柴田華絵選手がクロスを入れると長船加奈選手がヘッドで流し込んで浦和が先制!!これが決勝点となり、浦和が6勝1分け10敗。勝ち点19ポイントで最終節の日テレ戦を前に残留を自力で引き寄せたのだ。
「残留が決まってホッとしました」と安堵の表情を浮かべた吉田靖監督は「こちらの方である程度ゲームが進められて、そんなに危ない場面は無かった。ただ、慎重な闘い方をしたので、こちらも多くのチャンスを作れなかったが、セットプレーで点が獲れた。基本的には、安定したゲームが出来るようになって来た」と残留を決めたジェフ市原・千葉戦を振り返った。
値千金のゴールを決めた長船選手は「ハナから(柴田華絵選手)セカンドのクロスが入って、相手がゾーンディフェンスを引いていたので、間に立っていればこの辺に来るかなと思った。チームを助ける点になった」と照れ笑いして「でも、残り時間が長かった。気の抜けない状態で、向こうも一発があるし・・・。アウェイにも来てくれたサポーターから力をもらっていた。最後の笛が鳴った時、決まった!やっと!!って感じで、最低限の目標が達成出来た」と目を細めて嬉しそうに笑った。
無失点で押えた池田咲紀子選手は「菅澤さんのところで仕事をさせないのが、一番だと思っていて、伊賀戦とかからポイントを抑えてコーチングして守備をオーガナイズする手応えがあったから意識して遣った。大きなピンチもなかったが、何本かロングボールで展開されたが、慌てないで冷静に出来た。気持ち的にもしっかり構えて自分のプレーに集中出来た」とプレーにも自信が漲っていた。
残留が決まりホッとしながらも猶本光選手は「もう少し、サッカーしたかった。自分たちのペースでやれていて、久々にボールを回せている感覚があって楽しかった。残留を決めないとって思っていたら、固くなっていたかも。みんな、局面で闘えていて、いつもより気合いがチームにあったから、大丈夫って感じが自分の中にあったのかも知れない」と話すぐらい余裕を持ってプレーをしていた。
今シーズンは、本当に苦しいシーズンであった。得点源の吉良知夏選手も清家貴子選手も怪我で長期離脱を余儀なくされた。猶本選手も「こんなに勝てないんだ。3試合目で怪我して、怪我を抱えながらやっていて、光ならここならパス出せるのに出てこないとかあった。敗因の1つに自分にもあると思っていた。それでも、監督は使ってくれていて信頼に応えたいのに出来なかった」と残留争いに巻き込まれたシーズンに責任を感じていた。
ジェフ市原・千葉から移籍してきて1年目のシーズンだった筏井選手は「残留を早く決めるのも大事だったけど、ジェフには絶対に負けたくないという気持ちでやっていた。勝ったことも嬉しいが、残留という低い目標になってしまったのが寂しかった。移籍してきて、求められるポジションもプレーも変わって考えてやってきた。やっている中で、これで本当に良いのかと迷いもあった。中盤となるとチームの中心で、勝てないのは力が足りないからだと考えた。連敗の時期とか苦しかった。レッズって上手い選手が沢山いるし、こんな状況になると思っていなかった」と本来2列目のポジションからボランチを任され苦しかった胸中を話した。
猶本選手や筏井選手だけではない。選手たち全員が、勝てない責任を感じながら過ごしていたのだ。開幕戦となった日テレに1-1と引き分けたものの6連敗を喫した。選手たちから自信も笑顔も消えた。
だが、中断期間に開催されたなでしこリーグカップの準決勝で日テレに0-4と大敗を喫したが、勝ち上がり結果を残すことで自信を取り戻したことが大きかった。それが、中断明けのリーグ戦へ繋がり残留出来たのだ。
吉田監督は「もともと実力がある。連敗して自信を無くしてなかなか勝てなくなった。中断で繰り返しトレーニングをしてカップ戦を闘っていく中でゲームが安定していった」と話した。
残留が決まったあとのレッズランドには、プレッシャーから解放された選手たちの笑顔があった。選手たちは、本当に楽しそうに伸び伸びと練習に取り組んでいた。
最終戦は、今シーズン女王に輝いた日テレを10月23日ホーム浦和駒場スタジアムに迎える。女王日テレに、どこまで自分たちが闘えるのかチャレンジすることも出来る。浦和の女らしく、果敢に挑む。そして、皇后杯へと繋げていきたい。
何はともあれ、ひとまず残留が決まりホッとした安心の笑顔に酔いしれた。
Q. リハビリトレーニングは、どのようなやり方があるでしょうか?
A. 例えば、手が麻痺していたり、四十肩や五十肩で腕が上がらない方などが利用する滑車を利用したリハビリトレーニングがあります。いろいろとマシーンを使いながら、利用者のニーズに合わせていきます。
川久保整形外科がリニューアル開院しました。平成28年5月6日(金)より新クリニックにて診療を開始しています。MRIなど最新施設を備えて、より良い環境の下での医療とサービスをご提供していきます。http://www.kawakubo-clinic.jp/
川久保誠 profile
1981年慶應義塾大学医学部整形外科教室入局。93年医学博士。94年英国リーズ大学医学部大学院へ留学、修士課程修了。96年より慶應義塾大学病院膝関節・スポーツ外来担当。東京歯科大学市川病院整形外科講師を経て2004年4月より川久保整形外科クリニック院長となる。浦和レッズレディースのチームドクターも務めた。http://www.kawakubo-clinic.jp/