【10/21 新潟戦前日練習レポート】次節でステージ優勝決定の可能性も。激闘後の試合を如何に乗り切れるか。
(Report by 河合貴子)
選手のコンディションを考慮して、軽めの調整
薄日が差し込み、穏やかな秋を感じる10月21日午前10時すぎから、新潟戦に向けて浦和の試合前日練習が始まった。
選手たちは、YBCルヴァンカップ優勝からすっかり気持ちをリーグ戦に切り替えていたが、非常にリラックスした雰囲気でアップが始まった。
2グループに分かれて行われた通称「鳥かご」のボール回しでも選手たちからは笑顔が見られ、基本のパス練習では森脇良太選手が那須大亮選手から足下にピッタリと合うロングボールを受けると「グットボール!大ちゃん!」と声を掛け、ボールが逸れると「ファンクだね!」と叫び声を上げていた。
アップが終わり、水分補強するとミシャ監督は選手たちに声を掛けてフリー練習とした。
YBCルヴァンカップ決勝で、G大阪と120分の死闘を繰り広げただけあって、浦和は満身創痍。選手のコンディションを考慮したものと思われる。
柏木陽介選手はランニングと坂道ダッシュを繰り返し行い、阿部勇樹選手もロングフィードの練習に取り組んだ後は、ランニングと坂道ダッシュをしていた。青木拓矢選手もサイドチェンジを意識したロングフィードに取り組んでいた。軽めにランニングをしてコンディションを整えていたのは、森脇良太選手と武藤雄樹選手であった。
永田充選手や平川忠亮選手は、ステップワークを中心としたフィジカルに取り組み、那須大亮選手とイリッチ選手も負荷を掛けてステップワークに取り組んでいた。
居残りシュート練習は2グループに分かれた。遠藤航選手からサイドへと展開して、右からのクロスを加賀健一選手が任され左から高木俊幸選手がクロスを上げたりカットインしてゴールを狙い石原直樹選手やズラタン選手、李忠成選手が合わせた。もう一方は、駒井善成選手のクロスに槙野智章選手と興梠慎三選手が合わせていた。
選手たちは、自分のコンディションや課題に合わせてフリー練習で汗を流した。
また、長期離脱中の梅崎司選手と伊藤涼太郎選手に加え、YBCルヴァンカップ決勝で負傷した宇賀神友弥選手も戦線離脱。更に、YBCルヴァンカップ決勝で右足の親指の爪を負傷した関根貴大選手は、ウオーキングのみでコンディションを整えていた。
ペトロヴィッチ監督「明日は厳しい試合になるだろう」
練習後、ミシャ監督は「宇賀神は、ルヴァンカップで怪我して今節は厳しい。関根も他の選手もギリギリのところまで状況を見極めて判断したい」と話した。そして「明日の新潟戦は、非常に厳しいゲームになるだろう。新潟は、残留争いをしている。だが、質の高い選手がいてチームとして纏まりがある。今の順位は、新潟にそぐわない。新潟は、リーグ中断の3週間で休養と準備をしてきた。我々は、ハードな闘いをしてきた」と厳しい表情を浮かべて「両チームにとって重要な試合だ。チームとしてベースにして来た「走る・闘い・規律」を持って勝利を目指す。34節を終えて、順位が一番上が目標だ。2nd優勝を獲って、年間優勝を獲ってもまだまだ先があるのは確かだ。また、再びみなさんと喜びを分かち合いたい。それが、我々が求められるサッカーだ」と話した。
終盤に来て、梅崎選手や宇賀神選手などワイドのポジションの選手たちの離脱が痛い。関根選手の親指の爪の状態も心配である。だが、浦和が新潟戦に勝利を収めて、2位の神戸と3位川崎の両チームが引き分け以下なら浦和の2ndステージ優勝が決まる。残り3試合、浦和はしっかりと勝ち点を積み重ねて年間首位と2ndステージ優勝を狙いたいところだ。試合前日を軽めの調整で終えた浦和は、勝利を誓って新潟へと向かった。