残り１試合！選手たちは口々に「年間１位を決める」と誓い

磐田に１－０で勝利を収めて、浦和の２ndステージ優勝が決まった。「ROAD TO GLORY」のゲートの前で２ndステージ優勝トロフィーが掲げられた。そして浦和のゴール裏に掲げられた「年間勝ち点１位は、覚悟と情熱で掴み獲れ」の横断幕をバックに選手たちは記念撮影を行った。浦和を愛する人々の思いは、年間首位だ！エコパスタジアムに参戦した約8000人の浦和を愛する人々の歌声が誇らしげに聞こえて来た。

カウンターを狙う磐田に対して、浦和は攻守の切り替えが早く磐田に決定的なチャンスを作らせなかった。しかし、浦和もチャンスを生かせずにいた。いくら引き分けでも２ndステージ優勝が決まると言っても、年間首位の座から転落しては話にならない。

阿部勇樹選手は「身体を張ってくるし、磐田の状況もあるし、難しい試合になった。前回ホームでやったときは、先に失点してしまった。失点しなければ前が獲ってくれると思っていた。我慢した中で、良い時間帯に獲ってくれた。そのあと、チャンスが続いていて決めていれば・・・。最後、得失点差も関係してくるかも知れない。決められる時に、決めていれば良かったと思う」と話した。

追加点が獲れれば、もっと楽なゲーム展開が出来たはずだ。しかし、決めきることが出来ずに、１点リードしてから磐田の一発が本当に恐かった。チャンスが生かせないと攻め疲れからカウンターや自分たちのミスがらみで失点してしまうことが過去に何度もあった。

ミシャ監督は「決定的な得点機会が何度もあったが、それを決めきれなかった。そうしたチャンスを外し続ける展開が続くと、逆に相手のワンチャンスで追いつかれてしまう。あるいは、逆転されてしまうと言うは、サッカーでは良くある展開だ。今日、選手たちが見せてくれたパフォーマンスは満足出来るものであった。唯一このゲームの中で、チャンスを決める最後の精度を上げていかなければならない」と話した。

終盤に失速して優勝するチャンスを逃して来た過去の嫌な出来事が思い起こされる中、選手たちは集中して守備を魅せていた。

柏木陽介選手は「攻め急がずにやれたことが良かった。２点、３点獲れるシーンがあったのに、外しているといつもやられるイメージがみんなの頭にあった。こういう時は、集中しようとお互い声掛けをしていた。良い守備が出来ていた」と話した。
「守備のフィーリングは良かった」と遠藤航選手は笑った。そして、最後の力を振り絞って来たパワープレーに対して「ズラが後ろに下がったり、森島選手とジェイ選手、健太郎さん（大井選手）には人が付いて、ラインの高さとチャレンジとカバーは出来て問題なく守れた」

西川周作選手も「切り替えの早さでピンチらしいピンチは無かった」と笑った。そして「１－０になった時点で、森島くんが入ってパワープレーで来ることが明確になった。ラインがズルズルと下がることは気を付けていた。セットプレーでも最初の立ち位置とかもみんなで声を掛けた。相手のパワープレーは覚悟していたから良い守備が出来た」と話していた。

名波監督は「いかんせん、奪った後のファーストプレーの質が悪すぎて、また守備、また守備、また守備。それが最終的にストレスになって、体力を失ってしまった」と話していた。

浦和の攻守の切り替えの良さが光った試合であった。オーガナイズされた良い守備であった。欲を言えば武藤選手の１点だけでなく、追加点が獲れれば本当に良かったと思う。

残り１試合！選手たちは口々に「年間１位を決める」と誓い、エコパスタジアムをあとにした。