浦和フットボール通信

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【横浜戦前日レッズ練習レポート】横浜対策をしっかりと確認。ペトロヴィッチ監督「目標は、どこよりもポイントを獲り、優勝することだ」

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(Report by 河合貴子)

頂点目指し、最終節横浜FM戦に挑む

灰色の雲が上空を覆い、照明塔に灯りが点る11月2日。最終戦となる横浜FM戦と同じキックオフ時間の13時半から練習が始まった。

年間1位は、浦和と川崎の2チームに絞られた。わずか勝ち点1ポイント差で浦和を追いかける川崎は、ホームでG大阪と対戦する。川崎の結果を気にせずに、浦和は目の前の横浜FMを倒すだけだ。横浜に勝って念願のリーグ1位に輝く!

大事な1戦となる最終戦を前に、選手たちは、いつも変わらずにリラックスした雰囲気でアップが始まった。アップ後、伊藤涼太郎選手は別メニューとなった。

そして、ミシャ監督はミニゲームが始まる前に選手たちを集めて細かい指示を出すだけでなく、実際にファーメーションを組んで選手たちの動きの確認作業を行った。

ビブ組は、GK西川、DF槙野、遠藤、森脇、関根、阿部、柏木、駒井、高木、武藤、FW興梠。仮想・横浜FMのビブなし組は、GK大谷・岩舘、DF天野コーチ、永田、イリッチ、加賀、MF那須、青木、平川、石原、FW李、ズラタン。

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仮想・横浜FMは、攻撃の時に両サイドバックが高いポジションを取り、センターバックが開く。浦和は、前線からプレスを掛けて嵌め込み全体がボールサイドにスライドする守備のポジショニングを確認。

また、横浜FMが前プレスを掛けて来た場合の後方からの攻撃の組み立てを確認。さらに、ワントップの興梠慎三選手に仮想マリノスのボランチとセンターバック1枚が挟み込む形でマーク付くことを逆手に取るやり方など、具体的に動きの確認作業を行った。

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確認作業が終わると、興梠選手が外れて試合に向けて別メニューでコンディション調整となった。そのため、ミニゲームは10対10の変則的な形で行われた。

ビブ組は、GK西川、DF槙野、遠藤、森脇、MF関根、阿部、駒井、高木、武藤、FW李。ビブなし組は、GK大谷・岩舘、DF永田、イリッチ、加賀、MF平川、青木、那須、石原、FWズラタン、柏木だった。

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ビブなし組でズラタン選手とツートップを組むこととなった柏木陽介選手は、最初は「俺が?」っと苦笑いしていたが、戦闘モードになるとトップ下にポジションを取ったり、ボランチのポジションまで下がったり、前に飛び出してゴールを狙ったりと精力的な動きを魅せていた。

立ち上がりから主導権を握ったのは、戦闘モード全開の柏木選手がいるビブなし組であった。柏木選手のスルーパスから石原選手がシュートを放った。

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先制点は、ビブ組が後方からパスを繋ごうとしたところをズラタン選手が奪ってゴールへと叩き込んだ。昨日の練習同様にズラタン選手は切れのある動きを魅せていた。

ビブ組も攻勢を掛けるが、逆サイドに展開するロングフィードやクロス、楔パスが通らずに苦戦を強いられてしまった。すると「武藤~!斜めにボールが入ったあとに行こう!」とミシャ監督からオフ・ザ・ボールの動き出しのタイミングを指摘する声が飛んだ。

だが、ビブ組はシュートまで持ち込めない展開が続いた。イリッチ選手から加賀健一選手へとサイドに展開し、加賀選手が関根貴大選手との駆け引きに勝ったクロスのこぼれ球を青木拓矢選手が拾ってミドルシュートを決めた。

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攻守の切り替えが激しさを増す中で、中盤で激しい球際の競り合いで青木選手が負傷。一端、ピッチの外に出たが「右足を接触した。一応、倒れたけどね」と青木選手はニヤリと笑い問題は無さそうであった。

ゴールを決めることが出来ないビブ組は、DFラインを押し上げて徐々に攻撃のリズムを掴んでいった。武藤選手から追い越す動きで前線に顔を出した阿部勇樹選手のシュートはサイドネット。ゴール前へと切れ込んだ槙野智章選手のシュートは、大谷幸輝選手がしっかりとセーブ!決めきることが出来ない仲間を西川選手は「もっと行こう!」「OK~武藤!」「フリーだ!モリ!行け~」と鼓舞する声を掛けていた。

しかし、西川選手の鼓舞する声も虚しく、平川忠亮選手のクロスを柏木選手がしっかりとゴールへと流し込んでラストゴールが決まり練習終了。ゲームの入りから戦闘モードであった柏木選手の動きが光ったミニゲームであった。

居残りシュート練習をしていたのは、ズラタン選手と石原直樹選手、李忠成選手。駒井善成選手と関根貴大選手のクロスに合わせていた。

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ペトロヴィッチ監督「明日は手強いマリノスと厳しいゲームになる」

練習後、ミシャ監督は「1年過ぎるのが早い。明日でリーグ最後の34節を迎える。我々は、最終節を戦う上でポイントが必要だ。マリノスは、最近若い選手を起用し、以前よりもボールを繋いで規律を持って闘ってくるチームだ。明日は、手強いマリノスと厳しいゲームになる。これまで通り、自分たちがやって来たことを出して全力で闘う」と話した。

また浦和は、横浜FMに勝利を収めれば勝ち点76ポイントで年間1位となり、Jリーグ史上最多勝ち点となる。

ミシャ監督は「Jリーグの歴史を塗り替えるポイントになる。だが、記録は闘って来た中でのおまけだ。目標は、どこよりもポイントを獲り、優勝することだ」と厳しい口調で話した。

浦和は、真っ赤に染まる埼玉スタジアムでしっかりと横浜FMに勝って年間1位となり、チャンピオンシップに弾みを付けたいところだ。最終戦を歓喜の歌声で飾りたい。

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