浦和フットボール通信

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【CS鹿島戦前日練習レポート】明日CS第1戦鹿島戦。ペトロヴィッチ監督「走って、走って、走ること」

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(Report by 河合貴子)

いざ!チャンピオンシップ決勝第1戦。アウェイ鹿島へ

雨上がりとなった11月28日。木枯らしが大原練習場に吹き付ける中、チャンピオンシップ決勝第1戦となるアウェイ鹿島戦に向けての試合前日練習が始まった。この対決を心待ちにしていた選手たちは、どこか楽しそうであった。

GKのアップでは、シュートストップはもちろんであるが前線からプレスを掛けられた時のボール回しなど鹿島戦に向けて余念は無かった。

アップ後は、鹿島を想定したミニゲームが行われた。

ビブ組は、GK西川、DF槙野、遠藤、森脇、MF宇賀神、阿部、柏木、駒井、武藤、興梠(李)、FWズラタン(興梠)。ビブなし組は、GK大谷・岩舘、DF平川、永田、イリッチ、加賀、MF青木、那須(伊藤)、高木、関根、FW石原、李(ズラタン)。

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「さぁ~行こう!」と口々に気合いを入れて1本目が始まった。立ち上がりからDFラインを高くして前線から激しいプレスを掛けて来たのは、ビブなし組であった。ビブ組は、激しいプレスをかいくぐりながらサイドから崩しに掛かるもなかなかクロスや有効的なパスを前線に入れ込むことが出来ずにいた。

両チーム共に攻守の切り替えが早く譲らない展開となった。ビブ組のズラタン選手がゴールを狙うも枠を捉えることが出来ず、ビブなし組の石原直樹選手や高木俊幸選手が退き気味からいきなりシュートを放つも西川周作選手がガッチリと抑えていた。お互い決定的なチャンスを作れないまま1本目を終了。

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2本目は、別メニューで調整していた伊藤涼太郎選手と那須大亮選手が入れ代わった。さらにズラタン選手と李忠成選手を入れ替え、ビブ組のワントップを興梠慎三選手へと代えた。

対峙する形と槙野智章選手と関根貴大選手のバトルは、時間の経過と共に激しさが増していき、槙野選手が思わず関根選手を抱きかかえるシーンもあり、二人は顔を見合わせて苦笑いしていた。

ビブなし組は、ピッチの幅を広く使い左の2列目の高木選手からオーバーラップした加賀健一選手の逆サイドへと展開したり揺さぶりを掛けて来たがビブ組は慌てずに対処していた。またビブなし組は、攻撃の起点となる柏木陽介選手に青木拓矢選手を中心に数的優位をつくり厳しくプレスを掛けていた。

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お互い激しいプレスの中で、先制点を奪ったのはビブ組であった。宇賀神友弥選手の横パスを受けた阿部勇樹選手が、ビブなし組のDF陣の意表を突くミドルシュートを放ちゴールネットを揺らしたのだ。気迫溢れる阿部選手のゴールは見事であった。

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先制点を奪うとビブ組が主導権を握りはじめ、柏木選手からDFの裏を狙うスルーパスに興梠選手が飛び出したが通らず、西川選手からの縦パスを受けた興梠選手のポストプレーを阿部選手から李選手へ、李選手のクロスに武藤選手が飛び込むもわずかに届かなかった。

良いリズムでパスを繋いでビブなし組のDFを崩しに掛かるも決めきれない中で、ラストゴールの声が掛かった。そして、ラストゴールは柏木選手のスルーパスに飛び出した興梠選手がしっかりとゴールへと流し込んだ。ビブ組にとっては、良いイメージで試合前日練習を終えた。

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ペトロヴィッチ監督「走って、走って、走ること」

練習後、ミシャ監督は「我々にとってリーグが終わって、すぐにファイナルを闘えれば良かったが、与えられた日程で闘うしかない。チームの集中力と緊張感を維持するのは難しかった」と公式戦から約2週間遠ざかっている難しさを話した。だが、「ここ1週間で緊張感を持って練習出来た」と笑顔を見せ「鹿島は、川崎を破ったように手強い。鹿島との対戦は、いつもどちらに転んでもおかしく無い拮抗したゲームになる。ファイナルは、簡単なゲームではない。フィフティーだ。集中し緊張感をもって良い準備が出来た。チーム一丸となって闘う」と話した。

そして「走ること!走って、走って、走ることだ。そして、規律を守り闘うこと。それが出来れば日々トレーニングで狙いとしているサッカーが出せる。我々のサッカーは、走ることが大前提だ。走らなければ成り立たない。明日は、走ることが特に大事だ。今シーズンを通して、走る、アグレッシブに闘うことをコンスタントに見せられた。テンポの速いサッカーを見せられたのは、浦和だ。本来なら我々がJリーグチャンピオンでおかしくない。ただ、与えられたルールでJリーグチャンピオンを掴めていない。とにかく自分たちの力で勝ち取りたい」と険しい表情で話した。

公式戦から約2週間も空いたとは言え、浦和は練習試合を重ねてしっかりと準備をしてきた。リーグ年間1位にプライドをもって、まずはチャンピオンシップ決勝第1戦アゥエイの鹿島での勝利を狙う。

鹿島に参戦する方は、底冷えする鹿島スタジアムなので心も身体も温かくしてお出かけ下さい。頭はクールに心は熱く、共に闘い、勝利して浦和に戻ることを誓う。「WE ARE REDS!」

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