【河合貴子、試合のポイント】最後の最後に来て、本当にもったい無い試合をしてしまった。
遠藤「前半失点したところが、一番のキモだった」
年間1位を獲りながらも、シャーレを掲げることもクラブワールドカップ出場も出来ず。浦和は、何も手にすることが出来ないままで終わってしまった。
鹿島の狙いは、ハッキリとしていた。「浦和から2点獲って勝つ」という明確だった。浦和が先制点を奪っても、鹿島にとっては慌てることも無かったのだ。もし、浦和の先制点が後半だったら、鹿島は慌ていただろう。鹿島のゲームプランを考えると、浦和のチャンスがあった前半30分までに追加点を奪うことが大事だった。追加点を奪えないのであれば、しっかりと前半をゼロで終えることが大事だったのだ。
遠藤航選手は「前半失点したところが、一番のキモだった。前半をゼロで絶対に抑えないと行けなかった。1-1になったら、完全に向こうに分がある。ゼロで抑えていれば、結果はバッチリだったと思う。1失点目が全てだった。前半のラストのところだった。あそこでしっかりと抑えることが重要だった。守り切れなかったことが一番のポイント」と悔しそうに話した。
西川周作選手は「失点は、もったい無い失点だった。よりチャンスは作れていて、ゴールを獲る、獲らないがポイントだった」唇を噛みしめた。
1-1で前半を折り返し、ハーフタイムで気持ちを切り替えて後半を迎えた。だが、メンタル的に優位だったのは、鹿島であった。ベンチワークを見てみてもそうだ。後半、鹿島に主導権を握られ始めると、ミシャ監督は最初に青木拓矢選手と李忠成選手をベンチに呼んで2枚代えするような動きを見せた。
だが、鹿島が攻撃を活性化するために鈴木優磨選手を投入するのを見て、青木選手だけを投入することにしたのだ。後半、59分の出来事であった。1-1引き分けでも浦和的にはOKである。しかし、浦和は攻撃こそ最大の防御という姿勢で年間1位に輝いたチームだ。残り時間を考えると、青木選手投入は少し早かったような気がする。
また、前線からプレスを掛け、DFラインを押し上げて主導権を握るのであれば、最初のプラン通りで良かったのではないか。結局最後は、槙野智章選手を上げてパワープレーをする選択する状況に追い込まれてしまったのだ。
最後の最後に来て、本当にもったい無い試合をしてしまった。浦和を愛す人々にとって、切なくやるせない長い一夜であった。