浦和フットボール通信

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鈴木大輔が考えるタイトル獲得のために求められる自身の役割とは【河合貴子のレッズ魂ここにあり!】

J開幕から浦和レッズを追いかけている”タカねえ”こと河合貴子さんによる浦和レッズコラム。毎週、タカねえの独自視点の浦和レッズを語ります。

筑波大とのTMで格の違いをみせる

計算できる選手がチームにいると、本当に心強い。筑波大学蹴球部とのトレーニングマッチで左のストッパを任され、74分からは阿部勇樹選手に替わって3DFの真ん中を任された鈴木大輔選手。どちらのポジションでも安定したスキルを発揮し、90分を通して格の違いを見せつけたのだ。

試合の流れを読む力はあるし、チャンスだと思うと左サイドを駆け上がる力強いプレーは圧巻であった。DFラインの統率力もあるし、的確な指示で守備をコントロールする力もある。さらに空中戦に強く、守備面だけでなくCKからもその強さを見せつけてゴールも決めた。

浦和でのデビュー戦はお預け状態になっているが、試合出場のチャンスがくれば十分に闘えることができるいわゆる計算できる選手だ。

鈴木選手は「前半は、オギ(荻原選手)が1対1を仕掛けていけたので、サポートする感じだった。後半から、相手もプレッシャーを掛けられなくなってスペースが空いてきて、サイドのスペースを自分が使った」と話し「真ん中と左では、仕事が変わってくる。真ん中では、全体が見える分より全体を動かす声が求められてくる。試合の終盤で真ん中をやって、しかも点差が開いていて、ダラダラになりそうな状況だったので、もう一回チームを締め直すことを意識した」と本当に高い意識をもってトレーニング・マッチに臨んでいた。

試合中に少し間延びしそうな展開になった時に「あいだ!中を締めろ!!」と鈴木選手の怒号が、筑波大学の陣地のゴールまで響き渡ったのだ。その鶴の一声ともいえる鈴木選手の声で、ゲームが引き締まった。

「前半からできていることを、90分間やらないことはすごくもったいない。練習試合で相手が大学生だからといって、やることは変わらない。自分が、公式戦に出場したイメージでやった」と話し「遜色なくどこをやってもできると思う。今日は、左と真ん中をやったけど自分の本来のポジションは右だしね。こういう練習試合で、自分なりに確認したいところがある。左をやった時のボールの持ち方で、左足で蹴るように意識してやった。左足で蹴ることが少ないので、その辺の感覚はつかめた」とニヤリと笑った。

この高い意識で練習試合に挑む姿勢が、計算できる選手になっていくのだと思わず納得してしまった。

そして鈴木選手は「開幕から数試合で勢いに乗っていかないといけない。そのための1つのピースになる。個人的には、連戦の時に自分がどういうコンディションでいられるのかが大事だと思っている。5連戦があったり、3月は試合が多い。そこでのコンディションが鍵になる。2つのタイトルを狙っている中で、うまくハマり込めれば良い。いくつもタイトルを獲るチームは、大会別だったり、コンディションで分けたりしている。ヨーロッパの強豪はそうだ。このチームをそうしていけるのは、自分の存在次第だ」と力強く話した。

ACLとJリーグの2つのタイトルを狙うために、過密日程をしっかりと結果を残して勝ち進んでいかなければならない。鈴木選手が自覚している「そのための1つピース」こそが、計算できる選手の存在なのだ。浦和でのデビュー戦の日が近づいてきている。

Q. 裂離骨折について教えてください。

A. 足首を捻挫した時にも剥離骨折とよくいわれますが、多くは靱帯が骨ごと剥がれる裂離骨折です。お年寄りや子供は、靱帯はしっかりとしています。靱帯が骨に付くところで切れてしまいますが、子供は骨の方が幼弱だし、お年寄りは骨が弱くなっています。靱帯が切れずに骨が剥がれてしまうケースが多いです。腿前の肉離れでも、骨盤から骨ごと剥がれることもあります。子供の成長期に多いです。骨ごと剥がれて靱帯が痛まない場合は、ちゃんと付着すれば治りやすいこともあります。骨が剥がれずに腱が切れてしまったら、手術しないといけないこともあります。

川久保誠 profile
1981年慶應義塾大学医学部整形外科教室入局。93年医学博士。94年英国リーズ大学医学部大学院へ留学、修士課程修了。96年より慶應義塾大学病院膝関節・スポーツ外来担当。東京歯科大学市川病院整形外科講師を経て2004年4月より川久保整形外科クリニック院長となる。浦和レッズレディースのチームドクターも務めた。

川久保整形外科
http://www.kawakubo-clinic.jp/

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