浦和フットボール通信

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今季ACL出場権獲得、来季リーグ優勝の目標に向けた本気度を感じる姿勢が見える【河合貴子のレッズ魂ここにあり!】

J開幕から浦和レッズを追いかけている”タカねえ”こと河合貴子さんによる浦和レッズコラム。毎週、タカねえの独自視点の浦和レッズを語ります。

シーズン中に4人の即戦力獲得で体制を整える

シーズン途中に即戦力となるキャスパー・ユンカー選手の加入を始め、デンマーク代表歴があるアレクサンダー・ショルツ選手、日本代表の酒井宏樹選手、今シーズン初めて日本代表に選出された江坂任選手が浦和に移籍してきた。浦和の目標であるACL出場権獲得と、来シーズンに向けて闘えるチーム作りの本気度が分かる補強となった。

オーバーエイジ枠で東京オリンピックの出場メンバーとなっている酒井選手のチーム合流は遅れるが、東京オリンピックのJリーグ中断期間をリカルド・ロドリゲス監督は「ゼロからのスタート」と位置づけた。

一足先に浦和にやって来たユンカー選手は、もう何年も浦和に所属していたかのようにチームに馴染み、ノルウェーリーグ得点王の最大限の力を発揮して公式戦11試合で10得点の結果を残している。ショルツ選手、酒井選手、江坂選手たちの活躍に期待が掛かる。

リカルド監督は、今シーズンの過密日程をうまく選手たちをローテーションしながら乗り切ってきた。スタメンとベンチスタートを合わせて11人から16人の選手たちを固定で起用するのではなく、対戦相手を分析し、過密日程の選手たちのコンディションを考慮しながら浦和が攻守において相手にダメージを与えられる『闘うチーム』をピッチへと送り込んできた。GKを含めてDF、MF、FW、そして複数のポジションが可能なユーティリティープレーヤーの存在を考えると2チームでしっかりと結果を残せるだけの戦力が整ってきている印象がある。

西野TDは「リカルド監督が過密日程をどう乗り越えるかという所で、選手育成と結果は両獲りができないという議論がされがちですが、うまくチームと選手をマネジメントしながら、うまく選手に休みを与えながら、チームの勝ち点、結果と、チームと選手の成長を右肩上がりにしてくれていると思っている。2チーム出来るかというと言い過ぎかと思うが、誰が出てもどのポジションでどの選手が出てもそんなに大きな戦力ダウンはないというチームのベース、下地が出来ているなという実感はある」とニヤリと笑った。

だが、補強に伴いポジション争いに拍車が掛かるのは事実だ。なかなか若手の台頭を得るチャンスが遠のいてしまうだけではなく、試合出場の機会が減ってしまった選手もいる。試合出場の機会を求めて移籍やレンタルを考えてしまうのは、プロサッカー選手として当然のことだ。

「今まで試合に出ていた選手が出られなくなることも十分あるでしょうし、今も起こっているし、これからもあると思っている。一方で、本当に能力のある優秀な選手たちばかりですので、他のチームが欲しいと手を挙げることも、すでにあるし、これからもたくさんあると思う。考えとしてはチームとしては自分たちの成長と目標を達成するため、一方で選手達はプロサッカー選手としての自身のキャリアを追い求めるということがある。それが一致している時には一緒に歩めますし、もし違う方向性が見えるのであれば、お互いに決断をするのだと思っている」と西野TDは、試合出場の機会を求めてレンタルや移籍で選手を放出する覚悟はしていた。

そして「選手が輝く、チームが輝くと他のチームに欲しがられて、そういうチャンスがレッズの選手にも訪れるということは自然と起こってきる。プロテクト努力はしますが、やむ得ない時には、すぐに動ける準備をするだけの話かなと思っている。20代前後の若くて優秀な選手がたくさんいますが、そういった選手が、どんどん成長して強くなっていくトップチームの中で、そこでの出場機会よりも他でのローンでの可能性があれば、そこは選手の成長とチームの成長をはかりながら、決断をしていかないといけないと思っている」と話した。

ポジションは与えられるものではなくて、奪うものだ。昨シーズンの開幕・湘南戦がベンチスタートとなり、コロナ渦の影響で中断された期間を経てからはベンチ外が続いた槙野智章選手は、そこから這い上がってきた。エリートリーグでの活躍でしっかりと試合出場のチャンスを掴み、そのチャンスを生かし結果をだしている柴戸海選手。練習のパフォーマンスが良かったと大久保智明選手は、湘南戦で初めてリーグ戦初先発を得た。柏戦でリーグ10試合ぶりに出場の機会を得た宇賀神友弥選手も、しっかりとピッチで結果を残した。試合出場の機会が巡ってこないと嘆くのではなく、日々の努力の積み重ねなのだ。試合出場の機会を求めて移籍やレンタル先を探すのもプロとして当然だが、浦和に踏みとどまりスキルアップしていく選択もあるはずだ。

リカルド監督は「8月以降も中2日、中3日で試合が続きます。私たちは3つの大会(リーグ・YBCルヴァンカップ・天皇杯)で闘っている。選手が替わってもパフォーマンスが安定していることは、我々にとってアドバンテージだと思う。より多い人数の選手たちがオプションになってくれていることは、非常にポジティブなことだ。

ローテーションで入った選手もフレッシュな状態ですので、高いパフォーマンスを見せることができるし、彼らはチームにクオリティーやパフォーマンスを与えてくれている。ですので、選手がより多くなったとしても、試合が多いので影響はあまりない」とチーム全員で一丸となって戦い抜く姿勢をみせていた。

そして「これからも選手たち、そしてチームを成長させながら、年末に喜びを感じたい。みんなが祝えるような出来事があればいいと思う」と目を輝かせていた。

現在浦和は、新加入のショルツ選手、酒井選手、江坂選手を含めて31名、そこにJリーグ特別指定選手の宮本優太選手と二種登録の工藤孝太選手、川崎淳選手と樋口耀大選手がいる。百戦錬磨のベテラン選手から若手まで、切磋琢磨しながら浦和の総合力を上げACL出場権とタイトル獲得を本気で獲りに行く。浦和を愛する人々も本気で浦和を支えてくれるはずだ。ここからが、クラブ、選手、そして浦和を愛する人々の腕の見せどころになっていくだろう。

Q. 足底腱膜炎について教えてください。

A. 足底腱膜炎は、過度のスポーツや長時間の立ち仕事、歩行、体重増加などの人に多いです。踵の付け根で筋肉を引っぱり繰り返し着地のときに体重が掛かることで、小さな傷や骨のトゲができて痛みが生じます。また足底腱膜炎は、朝起きて足を着くと痛みでてしばらくすると良くなり、夕方に痛みがでます。選手などは、アップしているうちに良くなり試合や練習が終ると痛みだします。

川久保誠 profile
1981年慶應義塾大学医学部整形外科教室入局。93年医学博士。94年英国リーズ大学医学部大学院へ留学、修士課程修了。96年より慶應義塾大学病院膝関節・スポーツ外来担当。東京歯科大学市川病院整形外科講師を経て2004年4月より川久保整形外科クリニック院長となる。浦和レッズレディースのチームドクターも務めた。

川久保整形外科
http://www.kawakubo-clinic.j

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