浦和フットボール通信

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河合貴子のレッズ魂ここにあり!「レッズで結果を残して代表へ~競飛王」(10/8)

J開幕から浦和レッズを追いかけ、ケーブルテレビのパーソナティなどで活躍をしている”タカねえ”こと河合貴子さんによる浦和レッズコラム。毎週、タカねえの独自視点の浦和レッズを語ります。

レッズで結果を残して代表へ ~競飛王

いつの日か、必ず日の丸を身に付けてピッチに立って闘うと心に誓った選手がいる。エスクデロ・セルヒオ選手である。10月7日キリン杯日本代表対ベトナム戦を複雑な思いでテレビ観戦していたエスクデロ選手は「元気は可愛い後輩。すごく活躍して欲しいし、点を取ってもらいたかった。俺がいたらあいつをもっと上手く使えた。悔しい。俺は、代表を狙っている。必ず代表に入る!!」と力強く話した。

エスクデロ選手にとって日本代表は、夢であり、そこで活躍するためにやって来た。アルゼンチン出身の両親を持ち、スペインで生まれ、幼少の頃は日本で育った。父親に手を引かれてやって来た駒場スタジアムを無邪気に走り回り、物心が付いた頃からレッズがあった。17歳でレッズとプロ契約を結び、2008年北京オリンピックを目指すために、2007年に日本国籍を取得した。スペイン国籍もアルゼンチン国籍も選択出来る状況の中、当時未成年だったために、父親が日本国籍を取得しての帰化であったが、オリンピック代表候補にはなったものの、夢は叶わなかった。「親まで巻き込んで日本人になった」と話すエスクデロ選手の胸中は計り知れない物がある。

しかし、エスクデロ選手の挑戦は終わらない。次なる目標は、ブラジルW杯である。日本代表になるためには「俺の場合は、大宮戦は良く、次の鹿島戦ではイエローカードをもらったり、パフォーマンスが悪くて悔しい思いをした。その次のセレッソ戦は良かったといった感じで安定していない。チームで継続的に同じ力を出し続けないと駄目だ」とエスクデロ選手は話す。2列目で起用された時は、DFの面を考え過ぎ悩んでしまった事もあったが、エスクデロ選手にとってそれも良い経験になっている。左右、真ん中、トップ下でも出来る手ごたえはある。だが、一番エスクデロ選手が拘りたいのはFWのポジションであった。「俺は、高さも無いし、ヘディングも強く無い。でも、ドリブル、ボールキープ、パワフルに動いて裏に抜ける動きをしたい。自分が前で仕事させて貰って、そのポジションでやり続けたい。FWは俺の場所」と意欲を見せた。レッズで同じポジションで安定した力を出し続ければ、代表の道も見えて来る。

日本代表に入った暁には、登録名を「競飛王」と変えるそうだ。当て字を考えていた当時、長谷部選手と田中達也選手が色々と提案してくれた中で決まった漢字名であった。深い意味は無いそうだが「競い合って、飛躍して、やがて王になる。競飛王」と思えた。名は体を表すと言う通り、エスクデロ選手には激しいポジション争いの中から切磋琢磨して、飛躍し、得点王になって貰いたい。

そしてエスクデロ選手は「レッズでスタメンになって、直輝、峻希、元気、水輝のアカデミー出身の選手で優勝して、5人が日本代表選手!!出来ない事は無い。しっかりやれば辿り着ける」と目を輝かせながら、未来を見つめて話した。夢は実現する為にある。そのために努力は惜しまない。エスクデロ選手は「競飛王」と改名する日が今から楽しみである。

Photo by (C) Shimizu Kazuyoshi

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