浦和フットボール通信

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【This WEEK】週刊フットボールトーク(11/18)

椛沢佑一(浦和フットボール通信編集長)× 豊田充穂 (コピーライター)

椛沢:先週は、日本代表のワールドカップ予選があるためにJリーグはお休みでした。その間に、高校サッカー選手権埼玉県大会の準決勝が行われて、決勝カードが決まりました。浦和東と川口北の対戦は、森田洋正監督と野崎正治監督の浦和南高校OB同級生監督対決でした。川口北は今年、大宮南高校から異動された森田先生の下、よく指導されたチームでした。2-0での敗退となりましたが、最後まで粘り強くプレーをし続けて浦和東を相手に善戦したと思います。浦和東も野崎先生の下、勝つためにはどうするんだということを教え込まれている強さを感じるチームで、決勝に駒を進めました。

豊田:森田さんと野崎さんといえば、1977年正月の頂上決戦で宿敵・静岡学園を退けた南高最後の全国制覇イレブンの盟友。ともに水沼貴史さんのチームメイトです。ちょうど関西圏(西宮球技場)開催だった全国選手権が首都圏開催に移った年で、日本テレビ系で全試合の放映も始まって大変な盛り上がりを見せた大会でした。しかも決勝の顔合わせが浦和vs静岡の黄金カード。発表された動員はマラソンや駅伝を除けば高校スポーツ史上最高の5万人超。半分以上が浦和・埼玉から来た「南高サポーター」だったのでは? 私は当時学生だったのですが、スキーに行く約束スッポかして国立競技場に駆け込んで友人たちの顰蹙を買ってしまった記憶がある(苦笑)。でもあの勝負、眼に収めておいて良かったです。

椛沢:すごい展開の決勝戦だったようですね。

豊田:後に仕事関係で知り合った静岡在住の方たちとお話しする機会があったのですが、お互いに「あの場にいました」の連発になりました。結果はご存知の通り5-4で南高校の勝ち。森田さんはあのゲームでゴールも記録しているはず。お二人ともぜひ後輩の埼玉のサッカー少年たちをあの舞台に再び立たせるべく、指導に当たって欲しいですね。

椛沢:本当にそう思います。もうひとつの山は、武南と市立浦和の好カードでした。夏に登場頂いた大山先生率いる武南は良いチームに仕上がってきていますね。2008年に埼玉県ユース(U-15)サッカー選手権で武南ジュニアユースが優勝したメンバーが、現在の高3メンバーに数多くいるということで、今年はメンバーが揃っているほうだと仰っていた先生の言葉通り、武南らしい技術力の高い選手が揃っているチームという印象です。今大会は西武台、市立浦和と強豪校を破っての決勝進出です。市立浦和は、浦和4校最後の砦として、ベスト4まで進出。近年は公立高校の中においても安定した力の見せてくれています。今大会も市高伝統のオープン攻撃も見られて、期待が高まりましたが、武南の前に敗れてしまいました。決勝は、今週日曜日、埼玉スタジアムで、浦和東高校と武南高校の対戦となります。勝つ術をお互い持っている監督が率いるチームの戦いとなりますので、レベルの高い決勝戦が期待できるのではないでしょうか。

豊田:インタビューによると武南の大山先生は、正月の選手権に関しては選手たちに暗示を掛けているようでしたね(苦笑)。「あの舞台に立てば、お前たちは大きく変われる。大観衆の前で凄いプレーができる」って。同じく本誌の取材に対し、そんな高校選手権前の大山先生の手腕の脅威を口にされていた野崎先生がどんな「武南封じ」の戦術を取ってくるか興味津々です。

椛沢:いずれにしても楽しみな一戦ですよね。さて、一方浦和レッズは今週土曜日にベガルタ仙台を埼玉スタジアムに迎え入れての試合となります。リーグ戦も残り3試合。何度も言いますが、この仙台戦は浦和が一丸となって勝利を目指さなければいけない試合だと思います。今シーズン失点数も少なく負け数も最も少ない仙台を相手に、我々はチャレンジャー精神で、100%、120%の力を出して、仙台から勝ち点を奪いにいかなければなりません。我々サポーターも、いつも以上に強い気持ちをもって埼玉スタジアムに乗り込み勝利しましょう。

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