浦和フットボール通信

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浦和レッズ2012シーズン新加入選手会見(1/19)

1月19日、浦和レッズは2012シーズン新加入選手会見を行い、山道強化部長、槙野智章選手、ポポ選手、野崎雅也選手、矢島慎也選手が参加した。新加入選手への山道強化部長の言葉、新加入選手の挨拶、質疑応答を全文公開でお送りします。

山道守彦強化部長
先日の監督会見でも申し上げましたが、昨シーズンはレッズは非常に苦しいシーズンを過ごしました。その中で考えていた補強の狙いは、経験豊富な選手、海外を経験している選手、そして軸になれる選手、一流の選手をターゲットとして補強を考えていました。

ポポ選手はKリーグで得点王になった後、4シーズン日本でプレーし、これまでリーグ戦115試合に出場して24点を獲っています。アシストも多く、非常に安定した選手で、そこに魅力を感じて獲得したという経緯です。

槙野選手は皆さんご存じの通り、ケルンで活躍した日本代表の非常に一流の選手だと思っています。ミシャ監督とも相談して決めたことですが、彼にはチームの成熟と変化を期待しています。チームの成熟というのはミシャ監督ともこれからやっていかないといけないことですが、柏木選手と槙野選手はミシャの下でプレーをしていた経験があるわけですから、チームの成熟のためには非常にプラスになる選手だと考えています。チームの変化という点については、彼のポジティブなキャラクター、明るいキャラクターだとか、すごく積極的な姿勢だとか、昨シーズン非常にネガティブな状況で過ごしたチームにとっては、非常に大切な要素で、大きな魅力を感じた部分です。いろいろとこちらに来るにあたって彼も悩んだとは思いますが、このような形でご紹介できることを私自身も喜んでいます。

そして引き続いて、フレッシュな選手ですが、野崎雅也選手と矢島慎也選手です。昨年の天皇杯にも出場したのでご記憶にある方もいると思いますが、野崎選手はボランチ、矢島選手は前線の選手です。野崎はボランチで一生懸命ボールをつないでリズムを作る選手です。これから攻めることも勉強して、成長していって欲しいと思います。矢島選手は天皇杯のヴェルディ戦でクロスバーに当たるシュートも打ってこんなに面白い選手なんだと私自身思いましたし、非常にポテンシャルがあって期待できる選手です。変わろうとするレッズの力になって欲しいと思っています。この24選手は、私が思っている、狙って獲得した選手です。

ポポ選手
初めましてポポです。宜しくお願いします。浦和レッズというチームに来ることができて、本当にうれしく思っています。良いシーズンを過ごせるように努力していきます。皆さん、どうぞよろしくお願いします。

槙野智章選手
ドイツ、1.FCケルンから加入することになりました槙野智章です。僕自身、この移籍に対して、すごく悩んで決断をしましたが、ペトロヴィッチ監督の下、そしてこの浦和レッズというチームに魅力を感じ、この決断になりました。この1年間、浦和レッズというチームのために、全力を尽くし、近年、結果としてあまりネガティブな内容のものだったので、それを変えるためにやってきたので、頑張りたいと思っています。

野崎雅也選手
浦和レッズユースから昇格することになりました野崎雅也です。ジュニアユース、ユースと、レッズというチームでやってきて、僕たちの試合にも色々なサポーターの人たちが足を運んでくれるのを見て、間近で浦和レッズがどういうチームなのかを感じてきました。少しでも成長できるように、1年間を通して頑張っていきたいと思っています。また、今、ここにいること自体がすごく恵まれていると思いますし、家族、監督、コーチ、今まで一緒に闘ってきた仲間、みんなに感謝をしたいと思っています。

矢島慎也選手
同じくレッズユースから昇格した矢島慎也です。6年間、ジュニアユースとユースでお世話になってきたクラブで、プロとして試合に絡めることができれば、最大の恩返しになると思っています。個人的には、うまい選手がたくさんいるので、良いところを吸収して、レベルアップしていきたいと思っています。

●質疑応答
Q. 槙野選手。浦和に来るまでに至って、色々と悩んだとのことだが、他に行き先もあったとのことですが、もう少し詳しくお願いできますか?

個人的には、第一志望として、ヨーロッパでプレーしたいという思いで2011年の1月に欧州に旅立ちました。そして、向こうに行ったときに、ドイツの2部クラブのチームの監督、GMと実際に会って話したなかで、自分が思い描いていたイメージと実際に話したイメージが正直すごく違っていました。その中で、自分がどうしてもヨーロッパでやりたいという気持ちと、自分のプレーがいかに出せるか、そのチームのために自分のプレーを出せるかを考えたところ、浦和レッズに就任するペトロヴィッチ監督のもとでやった方が自分の力が発揮できるんじゃないかなという思いで、自分の中で葛藤はありました。2日、3日と経って、それでもドイツの2部クラブに行ってやった方が自分のためになるんじゃないかと考えましたが、ペトロヴィッチ監督、そしてケルンのGMのフォルカー・フィンケさんの一言でこの移籍を決断しました。」

Q. 一言というのは?
正直、2部の下位のクラブに行って自分のプレーが出せるかどうか分からないですし、環境面、金銭面にも厳しいということで、それなら浦和レッズという日本を代表するクラブの方が自分のプレーとしては成長、そして自信につながるんじゃないかという声をいただきました。

Q. 浦和には熱狂的なファン・サポーターにどういうプレーを見せていきたいと考えていますか?

ポポ選手
やっぱり熱狂的なファンの方々が一番見たがっているのはゴールだと思います。そのゴールを獲得するために、全て自分のできることをやっていきたいと思います。

槙野選手
まずは結果にこだわって、イコール楽しいサッカーというものを、サポーターの皆さんに見せられればと思っています。

野崎選手
自分の武器はドリブルなどではなく、チームのために走ったり、仲間と協力してサッカーを動かしていくというところです。あとは、プレーを複雑にしないで素早くボールを動かすというところを見てくれたらと思います。

矢島選手
僕は攻撃の選手なので、攻撃の時に見ているサポーターの皆さんが凄いなとか面白いと思うようなパスやシュートを見せられたらなと思います。守備はあまりうまくないんで、頑張ってガムシャラにやってるところを見て欲しいです。

Q.野崎選手、矢島選手へ。昨年からトップチームで練習をしていたと思いますが、トップの選手と自分自身との差で思っていることはなんでしょうか?

野崎選手
僕が一番感じたのは、止めるとか蹴るというサッカーの基本的なところでミスがない、正確で、そういうところが一番自分とは差があると感じました。

矢島選手
プレーのスピードとか身体的なスピード、寄せるプレッシャーのスピードだったり、全てのスピードにおいて、ユースとトップの差がここまであるのかと感じて、それに慣れることに努めてました。

Q.槙野選手。14日に日本にドイツから帰国されて、それ以降、ペトロヴィッチ監督や柏木選手に連絡を取られたり、お話をしたりしましたか?

正直、僕は広島とケルンしか場所が分からないので、この埼玉という場所のことは柏木にはよく聞いてます。そしてこのチームのことを、柏木本人からも聞いていますし、あとはどういうサッカーをしたいかという話は監督と直接、昨日会って、話はしています。

Q. 槙野選手。昨年1年間は苦しい1年間だったと思うが、その中でもドイツの中で得られたものはありましたか?

1年間コンスタントに試合には出られませんでしたが、また違った視点で自分という存在を見つめる時間はできたかなと思います。例えば、広島時代は頭を使わないで、本当に若いプレーというか、勢いだけでプレーをしていたことが多かったと思いますが、ドイツに渡って、頭を使って、より今、何をしなければいけないのか、周りを見てプレーすることができましたし、チームに求められていること、監督から求められていることを理解しながら、この時間に何をしなければいけないのか、そういうことをドイツで学んだかなと思います。

Q. 槙野選手。開幕戦の相手は、広島ですが、どう感じているか?それと、レッズを選んだ上で、日本代表についての思いを教えてください。

まずは開幕戦の相手についてですが、正直、複雑な部分はありますし、いきなり広島という相手とやるのは自分にとっては非常に複雑な思いですが、今は、本当にもう僕は浦和レッズの一員になったということで、浦和レッズのために全力でプレーしたいなと思っています。そして、この決断に関しては、やはり日本代表という所を目指してやっていきたいと思っていますし、1年間コンスタントに試合ができなかったということで、自分のコンディションもなかなか不安定な所で、日本代表にも呼んでいただいて、飛行機移動だったり、そういう中で試合に使ってもらったときにベストな自分を出せなかった、そういう悔しい思いがあったので、もう一度コンスタントに試合に出る喜びを感じながら、またザッケローニ監督にアピールしていければと思っています。

Q. ポポ選手。新しいチームに入ってきて、活躍する上で大切にしていることはなんでしょうか?

日本でもいくつかのクラブチームでの経験もありますし、日本で学んだこと経験、仲間を意識することだったり、一生懸命日本で覚えてきた、日本の環境に合わせた自分を周りの環境に合わせて、良いチーム作りを心がけていきたいと思います。

Q. 槙野選手。レッズは最近観客動員数が減っておりますが、それを取り戻すためのパフォーマンスなどは考えていますか?

お客さんを呼ぶという部分では、まずは結果を出し、それに繋がるようなプレーをしていければ、自然とお客さんの数というのは増えてくるんじゃないかと思います。ペトロヴィッチ監督のサッカーというのは人もボールも動くサッカーなので、さらに浦和のスタジアムに来ているお客さんの心も動かせるような、見ていて楽しいサッカーを展開していければと思っていますし、僕自身が考えているのは、あれだけのサポーターの前で、サッカー専用スタジアムということで、勝った後は何かみんなでひとつになってやっていければと思いますし、勝利後はサポーターの皆さんが歌を歌うということも聞いたので、そういう意味では今年の浦和レッズというチームは、絆ということでサポーター、選手、クラブがみんな一丸となってやれば、必ずタイトルは見えてくると思うので、そういう部分で、みんながひとつになって結束というのを出していければ良いかなと思いますし、個人的には最後にみんなでサポーターの皆さんと選手と歌を歌うことができればと思っています。

Q. ポポ選手。柏レイソル、そしてヴィッセル神戸に在籍していた時にレッズに抱いていたイメージは?また、先ほど「ゴール」ということを言っていたが、具体的に、自分がどういうプレーをしたいかを、教えてもらえますか?

2008年に柏レイソルの選手として初めて日本に来たのですが、浦和というチームに対しての印象はもの凄く怖かったです。怖くて、サポーターの方々の力はものすごく偉大なものがあって、正直、対戦する相手としてはやりづらいチームでした。その後、神戸でプレーしている時も同じイメージで、満員のサポーターの中で試合をやっていくというのは難しいことでした。チームのために自分が結果を出していくというのは努力をしなければいけないのですが、努力はひとつではないと思います。色々な努力があると思いますが、チームのために自分を変える必要があるのであれば、自分を変えつつ、チームを少しでも良くするために、自分を変えてチームが必要としているようなプレーを心がけていきたいと思います。

Q. 全選手にお聞きします。今シーズンの個人的な目標と、チームとしての目標を教えてください。

ポポ選手
まずこのようなビッグクラブでサッカーができることに心から感謝します。このチームが本来、浦和があるべき順位に戻すために自分のすべてを尽くしていきたいと思いますので、皆さんには応援してほしいと思います。

槙野選手
個人的な目標は、今年1年にかける思いは誰よりも強いと思っていますし、その中で浦和レッズというクラブを変えることです。それはサッカーにしろ、サポーター、選手、クラブの絆を深めること、そして今までにない浦和レッズの楽しいサッカーをして、浦和レッズのサッカーは日本のサッカーと、イコールになれるように、そのピースになった一人の選手として頑張っていければと思っています。そしてチームの目標は、タイトルを取ることです。

野崎選手
個人的な目標としては、まずプロサッカー選手になった以上は、試合に出るというところを目標にしないといけないと思いますが、自分はまだまだ未熟で、技術的にもメンタル的にもフィジカル的にも全てにおいて成長しないといけないと思っているので、1年間を通して、少しでも成長できるように日々の練習から努力を積み重ねることが目標です。チームとしては、1試合でも多く、勝つことが大事だと思いますし、それに向けて最善の努力を尽くすことが必要だと思います。

矢島選手
個人の目標は、1年目ということは関係なく、どんどんうまくなって試合に絡めるようになっていきたいです。チームの目標としては、ひとつひとつ目の前の試合を全力でやるようにして、僕としては若々しい感じで、試合に出たいと思います。

Q. 槙野選手。ポポ選手はレッズサポーターの前で怖い印象があったと言っていましたが、牧野選手は広島時代、浦和と対戦するときにサポーターにどんな印象を持っていましたか?

槙野選手

よくブーイングをされたな、という印象があります。僕も埼玉スタジアムでゴールを決めているので、非常に雰囲気のあるスタジアムだと思っていますし、独特のサポーターの中、独特のスタジアムの中でやれることは非常にうれしく思っています。対戦相手としては非常にやりにくい場所だなと思っていました。

Q. 槙野選手。目標としてチームを変える、と話していたが、その点についてレッズとの対戦経験を踏まえて、レッズのここが足りないなど、具体的に教えてください。

槙野選手
対戦した時のイメージについては、そのときの監督が求めているサッカーというものが、僕は分からないので何とも言えないですが、僕個人が抱いている浦和レッズというチームのイメージは、非常に個々の能力が高い、そして代表経験もある選手も多いし、若い選手も非常に名前のある選手が多いという印象を抱いています。ペトロヴィッチ監督が求めるサッカーは、名前のある選手ではサッカーはできないと常に言っています。やはりサッカーの基本である、走ること、戦うこと、それができれば良いチームになると思っています。広島時代にも監督のサッカーが浸透するまでに1年という期間がかかりましたが、僕自身が見る、浦和レッズでのペトロヴィッチ監督が掲げるサッカーというのは、あまり時間がかからないかなという印象を受けています。なぜなら、フィンケさんがやっているサッカーが少しまだ残っているということを、正直、思っています。後ろから繋ぐ、前でのコンビネーションという部分では、後ろの選手のタレントも豊富ですし、特に前の選手は非常に能力が高い選手が多い中、ドリブルが多い選手が多いので、その中で、このパスサッカーがうまく入っていけば、非常に面白いチームになるんじゃないかなという印象を抱いています。

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