浦和フットボール通信

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【This WEEK】週刊フットボールトークVol.73(2/2)

椛沢佑一(浦和フットボール通信編集長)× 豊田充穂 (コピーライター)

椛沢:先週は、地元の育成について考えるテーマで、浦和レッズのジュニアアカデミープログラムとFC浦和について町田さんにお話をお伺いする号でした。小学生年代の4種レベルでは、地元浦和の指導者と浦和レッズの交流も図られており、FC浦和についても復活の兆しがあるとのことで、嬉しい反応をお聞きすることが出来ました。

豊田:このところさいたま市内でU-6の指導者ライセンスを持つ公認キッズリーダーの方たちの活動を見る機会があったのですが、地元の子どもたちのサッカー熱は幼児年代から変わることなく高いようですね。多くの幼稚園児たちが野球ではなくサッカーを活動種目にセレクト。幼稚園年中の時期からサッカー少年団の活動に触れ、入団準備に入る子も珍しくない情況です。そういえばレッズの山田直輝選手もそんな年代からお兄さんが通う少年団のプレーに参加していたとコメントしていたな。個人的にはこの年代においてはサッカーばかりでなく、さまざまな「身体を動かす楽しみ」に触れていければ良いのでは?とも考えるのですが……。やはり地域ぐるみで父兄までを巻き込んだサッカー熱は、ホーム浦和においては変わらぬ伝統なのでしょうね。

椛沢:各小学校に36少年団が存在して、地元の環境の中でサッカーが出来るということは浦和以外では見受けられないものとなっています。それこそ地元サッカー文化の結晶と思いますので、サッカーを誰でも楽しめることも出来て裾野を広げながら、上を目指す子には、地元の育成組織の中でトップレベルを与えられる環境というものを存在させて欲しい。“浦和育ち”の一流選手が次々と輩出されるような、浦和ならではの仕組みを創り上げてもらいたいと思います。

豊田:そうですね。私たちの地元から日の丸を背負う才能を送り出すことはもちろん素晴らしいこと。でも町田さんが以前の本誌インタビュー((09年6月 Vol.28号 巻頭インタビュー「新星たちの原点」)でコメントされた通り、それらの団活動が多くの指導者や父兄、また公式戦には出られないサブメンバーの子どもたちの熱意によって支えられていることも心に留めて見守って行きたいと思います。
 椛沢:この街のトップクラブである、浦和レッズは宮崎での一次キャンプを終えて、浦和に戻ってきたところです。練習試合では、ペトロヴィッチが目指す方向が少し垣間見えたようですね。広島時代と同様の3-4-2-1のシステムを試していたようです。このシステムも最初がこの形なだけで、守備時には5-4-1に、攻撃時には3-4-3になったりと、それぞれの状況で変化するサッカーなので、選手達の判断力が求められるはずです。阿部勇樹はこのあと、合流ですから彼がどこに入るかでチームの骨格の作り方は見えてくるかと思います。

豊田:若手選手も多いイレブンの精神的支柱という面からも、ミシャが直面するであろう様々なリーグ戦の難局を想定しても、彼の入団効果は本当に大きい。私自身の周辺でも、彼の入団決定を確認してようやく今季のスタジアム参戦を決意したサポーターたちがいます(笑)。会見での「これからは自分にとっては一日一日が勝負」という言葉には、控えめコメントが持ち味の阿部としてはマックスの決意が込められているのでしょう。彼一人に重荷を負わせるわけには行かないが、濱田水輝や小島秀仁らは同じ実戦のピッチ上で彼が体現するプレーを貪欲に吸収して欲しいです。

椛沢:リーグ戦の日程も発表されて、皆さんも観戦の予定を立ててワクワクする頃ではないでしょうか。シーズン開幕まであと1ヶ月です。

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