浦和フットボール通信

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【This Week】週刊フットボールトーク Vol.97(7/19)

新潟戦、OB戦、タウンミーティング

椛沢佑一(浦和フットボール通信編集長)× 豊田充穂 (コピーライター)

椛沢:先週末は、敵地にて新潟戦が行われました。試合前には雨がパラつき蒸し暑い中での試合となりました。新潟に5,000人以上のレッズサポーターが駆けつけてアウェイゴール裏スタンドを赤く染めて、オレンジ色にスタジアムを染めるホーム新潟を凌駕する声援を送っていました。試合は、下位に沈むものの監督交代を行い、立て直しを図る新潟が、徹底的な守備固めてきました。それでも何度かレッズはチャンスを作りましたが決めきれず、スコアレスドローで終わりました。

豊田:テレビ観戦でしたが、アウェーのレッズ援軍のボリュームと存在感は減少傾向に悩む埼玉スタホーム戦に比べて厚みを維持している。J各クラブの地域での地位確立が盛んにクローズアップされていますが、こればかりはレッズが先陣を切って積み上げて来た文化でしょう。遠い敵地で声を上げる赤いカラーを掲げた同志たちの姿はいつの時にも頼もしいし、浦和のポジティブイメージに貢献していると思います。こんなデータは取れないのだろうけど、各人の移動距離累計ならレッズサポーターは間違いなくトップクラスにあると思います。そんな要素も含め、見どころはあるドローという印象を持ちました。勝ち切れないもどかしさはあっても、意図を感じる崩しが見えた。加えて上位チームの潰し合いが多いですね。他会場経過を睨むと注文どおりの引き分けが多いので、「ここでひとつ抜け出せれば」と毎週ハーフタイムに皮算用をしてしまいます。

椛沢:降格したくないという強い気持ちを新潟は持って挑んできたと思います。それをこじ開ける強い気持ち、もう少し柔軟にサッカーが出来るようになれば、勝利することが出来るのではないかと思います。さて、その翌日には浦和レッズOBマッチがリニューアルされた浦和駒場スタジアムで開催されました。ドイツからギド・ブッフバルトさんが駆けつけ、福田正博さん、土田尚史さんなどが勢揃い。都築龍太さん、西村卓朗さん、千島徹さん、南祐三さんの引退セレモニーも試合前には行われました。芸能人チーム・THEミイラとの対戦では、さすがの元プロのレッズOBが圧倒。懐かしい姿を見せてくれました。浦和駒場スタジアムという場所、懐かしいレッズOBの面々と歴史を感じることが出来るこのイベントは、素晴らしい企画だったと思います。今後も継続的に開催するとのことですから、歴史を語り合う場所として多くのサポーターに見てもらいたいと思います。このレポートを今週はお送りも致します。

豊田:晴れて駒場スタジアムも再出発の時を迎えることができました。昔から大人も子どももサッカーに親しむ象徴として存在した場所なので、個人的にもジワリと嬉しさ……とうか、安心感がこみあげてくる。これはオールドファンには共通の思いなのでは。

椛沢:歴史を感じるといえば、今週火曜日には、浦和タウンミーティングSP「森孝慈さんを偲び、浦和レッズの原点を知る」の会もURAWA POINTにて行われました。ゲストに落合弘さん、河野正さんをお招きして、森さんとの思い出、生涯の活躍について語り合う2時間となりました。落合さんは、三菱重工入社時代から、三菱、代表選手として共にして、レッズになってからも監督、コーチの関係と、森さんの後輩として慕ってきた方でしたから、特別な想いをもって色々な思い出を語って頂きました。レッズの原点の想いというものも知ることが出来た会だったのかと思います。このレポートも後日、お送りをしたいと思います。

豊田:開催場所のURAWA POINTは、さすがのフットボールイメージが漂って良い雰囲気だったな。亡き森さんもあの明るい追悼の場の雰囲気は喜んでくださったと思います。河野さんもクラブスタッフの方々や来場された人たちから盛んに「あれ?河野さんが酔っていない」と驚かれていましたね(笑)。半世紀も前の森さんのURAWAとの関わりエピソードから始めさせてもらいましたが、ゲストの落合さんにも古き時代の地元と三菱重工のスピリットを熱く語っていただくことができました。ぜひ多くのファンに、森さん亡き後を受けた皆さんのコメントを一読いただきたいと思います。

椛沢:浦和レッズの来季に向けて、嬉しいニュースも入ってきました。高円宮杯の優勝メンバーのCF阪野豊史選手(明治大)の来季入団が発表されました。「ユースでお世話になった浦和レッズのエンブレムを胸に、再びプレーできることを大変うれしく思います。大学では『必ず浦和レッズに戻ってくる』という強い気持ちをもって、日々サッカーに取り組んできました。クラブのために情熱と誇りをもって全力でプレーする姿をお見せしますので、応援よろしくお願いします」オフィシャル発表のコメントにも熱いものを感じます。以前インタビューした山田直輝選手も一人でも多くの高円宮の時のメンバーとプレーをしたいと言っていましたから、喜んでいることでしょうね。活躍が楽しみです。

豊田:阪野選手はユース時代に原口選手と前線で特徴的なアタッカーコンビを組んでいましたね。突破とシュートのパワーを見せる元気選手に対して、彼はポジショニングで勝負するタイプ。的確にレンジに走りこんで落ち着いたゴールゲットを重ねていた印象があります。まあ原口もそうでしたが、プロレベルの強さとスピードを身につけることが当面の課題とは思いますが、ファンには忘れられないあのコンビのゴールをぜひJ1の舞台で再現して欲しい。

椛沢:豊田さんはこの後、ロンドンオリンピックに行かれるとのことで、来週のトークは豊田さんがお休みになります。ロンドンでの熱気を帰国してから、ぜひお聞かせください。

豊田:すみません、今回はパスもないプライベート。ゲーム取材は不可能なので予めお伝えしておきます(笑)マーク・ラッセルさんが主宰する「パンクサッカー」の運営現場を覗きに行ってきます。祭典の傍らでマンチェスターやイングランド郊外のサッカー好きたちがどんなオリンピックデイズを過ごすのか……。そのあたりはぜひ見極めてみたいと思っていますが。

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