浦和フットボール通信

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河合貴子のレッズ魂ここにあり!「自分らしくは揺るがない~大谷幸輝選手」(8/10)

J開幕から浦和レッズを追いかけ、ケーブルテレビのパーソナティなどで活躍をしている”タカねえ”こと河合貴子さんによる浦和レッズコラム。毎週、タカねえの独自視点の浦和レッズを語ります。

肥後もっこすの揺るがない姿勢

選手にはそれぞれの個性があり、得意とするプレーがある。決して比較するものではないが、ロンドン五輪男子サッカーで活躍する権田修一選手の姿を見ると、つい大谷幸輝選手があのピッチに立ってゴールを守っていたって良いではないか?と考えてしまう。ロンドン五輪に大谷選手が出場していても、何の違和感も感じないと思う。権田選手と大谷選手は1学年の違いはあるが、権田選手は1989年3月3日生まれ、大谷選手は1989年4月8日生まれである。GKとしての能力の差は無いと思う。あるのは試合の経験値の差だ。この大会で、試合を重ねる度に権田選手は更なる成長を遂げている。

大谷選手は「前よりもやれる自信は付いて来ています。今まで、やって来た事は変わらないし、試合に出たい気持ちはもちろんあります。試合に出た方がGKとして成長が出来る。本番の緊張感を味わった事が無いんですよね」とおっとりとした口調であったが、思いを話してくれた。2007年、高校進学と同時に故郷の熊本を離れて浦和にやって来た。当時を振り返り大谷選手は「闘莉王さんや永井さんがいて、高校生だったし、ビビってました。当時は熊本にはプロチームは無いし、雲の上の存在でした。ギシさんや都築さんを見て、自分が劣っているのは分かっていたし、自信が無いと喋れないし・・・」と笑った。今では、ミーシャ監督の下で足技を磨き、守備はもちろんだがGKからの攻撃の組み立てを考え、縦パスを多めに入れる事を意識して練習に取り組んでいる。浦和に在籍して5年目。自信と技術が大谷選手の中で芽生えて来た。しかし、試合に出るためには自らの手でそのポジションを掴まないといけない。浦和で試合に出て、結果を残さなければ代表の道はない。

だが、大谷選手からは「試合に出ないと・・・」という焦りは全く感じられない。「人はどうであれ、自分は自分なんです。ゲームで負けるのは嫌だけど、正直、負けず嫌いじゃないのかなぁ?『ライバル』っていう考えも無いんです。相手の事を僻む事よりも、やりたい事をやれば良い。人には感化されないんです。頑張ってるなぁって思うけど、じゃあ俺もって言うのは無いんです。自分らしくありたいんです。自分らしくは揺るがないし、変えろっと言われても変えられないです」と爽やかな笑顔を見せ、そして試合に出る為には「信頼されるプレーをしっかりと練習から取り組む事が大事。簡単なミスをしない。コーチングも出来て、シュートも止める」と自分自身に言い聞かせるように話した。

熊本出身の大谷選手は、肥後もっこすである。純粋で正義感が強く、一度決めたら梃子でも動かない、妥協を決して許さない男である。だからこそ、自分らしくは揺らぐ事は無い。そもそも『幸輝』と言う名前は「自分自身で幸せに輝いて欲しい」と願いを込めてご両親が名付けたそうだ。『名は体を表す』と言うが、正しく大谷選手は周りに惑わされる事無く、自分自身の手で輝こうとしている。ピッチで輝く日の為に、大谷選手は揺らぐ事無く、常に良い準備に取り組んでいる。大谷選手が放つ輝きは、必ず周りの人達に幸せを運んでくれるはずである。いつの日か、輝け「幸輝」

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