浦和フットボール通信

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河合貴子のレッズ魂ここにあり!「太陽の季節がやって来た!~柏木陽介選手」

J開幕から浦和レッズを追いかけている”タカねえ”こと河合貴子さんによる浦和レッズコラム。毎週、タカねえの独自視点の浦和レッズを語ります。

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浦和の太陽はみんなを照らしてくれる。まばゆい太陽の季節がやってきた

苦しくて、苦しくて、選手たちの息遣いが荒くスタジアムを包み込んでいた。浦和らしいダイレクトのパス回しから、小気味よい攻撃のリズムさえも奏でることが出来なかった。浦和のプライドが掛かった大宮戦。内容が良いとは、決して言えない試合を物に出来たのは、柏木陽介選手の気迫のこもったゴールがあったからだ。

センターサークルで獲得したFKのチャンスを、相手の意表を突く素早いリスターで始めた。前線の武藤雄樹選手には合わなかったが、柏木選手はボールに向かって足を止めることなく勢い良く走っていった。そしてセカンドボールを拾った大宮選手がトラップした瞬間に奪い返して前線の武藤選手へ、一端は武藤選手の方に行きかけたが、武藤選手から横パスが来ると信じて直ぐさま傾いた重心を立て直した。そして、ボールのバウンドに合わせて思いっきり右足を振り抜いたのだ。

浦和の太陽と呼ばれる男、柏木選手がピッチで眩しく燦々と輝いていた瞬間であった。

柏木選手は「ちょうど良いバウンドだった。走る方向をギリギリ変えた。冷静だった。イメージ以上じゃない?入ってくれ~って願った。あそこでシュートを撃とうという気持ちがあったからこののゴールかなぁ?!」と照れながら話した。

そして「去年までの俺だったら、撃とう思っていなかったかも知れない。点が獲れるボランチになりたいって言ったじゃん」と有言実行に自信が溢れていた。

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勝利を呼び込んだ柏木選手についてミシャ監督は「陽介が(柏木選手)素晴らしい切り替えからの素晴らしいゴールを決めてくれた。その事が、チームに落ち着きをもたらしてくれた」と大絶賛した。

そして、嬉しそうな表情を浮かべて「彼が18歳の時から一緒に仕事をしている選手だ。簡単にいうと彼は大人になった。精神的な充実が、彼のプレーの安定感を生み出している。このチームを自分が引っ張るんだと言う思いを自分のプレーで示してくれている。その責任感が彼を成長させてくれている」と話した。

2010年に広島から移籍した当初は、本来の力を発揮出来ずに苦しんできた。2012年にミシャ監督が浦和の指揮を執るようになるとシャドウの一角を任されて、そこはから攻撃の組み立てを心がけていた。だいぶコンビネーションも合って来たが、ひとつ下がってボランチからの攻撃の組み立てを任されるようになっていった。

だが、プレーに好調と不調の激しい波があった。絶不調の時など柏木選手は「今、あそこにパスを出したらアカンって思っていても出している俺いる。プレーに余裕が無いし、ビビってしまっている。トラップひとつでプレーが変わるのに・・・。身体やコンディションが良いが、頭が・・・。気にしなければ良いが、性格が出ている。ネガティブなタイプだから・・・」とドツボに嵌まった負のオーラーを放っていた。

そんなネガティブ思考の時代があったとは、今や思えないほど精神的に強くなり、貪欲さを持った。柏木選手は「点も獲りたい。だが、スルーパスを出したいのに、出し切れていないもどかしさがある。良いパスを出したい」と力強く話した。

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柏木選手は、浦和に来た当初は、陰で努力をしていても居残り練習など人目に触れるような努力は見せなかった。傍から見ていると格好付けているようにも見えた。しかし、2014年のシーズン途中から柏木選手の心の中が変わって行った。チームメイトや報道陣から好奇の目を向けられて、冷やかされて「ダイエットだよ」と照れながら居残りランニングを始めた。人の視線など気にしていられない。それからずっと柏木選手は、なりふり構わず自分のコンディションに合わせて居残りランニングを続けている。

更に、「俺のプレーの出来、不出来がチームの勝敗を左右すると思っている」と責任感が芽生えていった。その柏木選手の言動は、まるで一緒にボランチを組んでいる阿部勇樹選手の背中を追っているようにも感じられた。

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そして今シーズン、チームを勝利に導く責任と共に「背番号10番」を背負った。試合の流れが悪く、苦しい展開の時に李忠成選手は「人にしっかりと付く。ボールをコントロールして、簡単なミスを無くす。流れは、必ず来る。90分、流れが悪いまま終わることは無いから、後ろでゆっくりとボールを回す。悪い時ほど、10番でしょ?!技術の高い選手にボールを集めるのがセオリー。それが、柏木だ。そこに預けてリズムを作る!他のチームなら、ヤット(遠藤保仁選手)中村俊輔、中村憲剛でしょ?!」と柏木選手に絶大な信頼を寄せていた。仲間からの信頼も得ることは、大きな自信にもなっていくし、チームを引っ張る責任感も生まれる。

攻守に渡り柏木選手は、ピッチの真ん中から浦和の太陽として燦々と輝き出した。決して楽な試合など1試合も無い。苦しい時こそ、浦和の太陽はみんなを照らしてくれる。まばゆい太陽の季節がやってきた。

川久保整形外科がリニューアル開院しました。平成28年5月6日(金)より新クリニックにて診療を開始しています。MRIなど最新施設を備えて、より良い環境の下での医療とサービスをご提供していきます。http://www.kawakubo-clinic.jp/

川久保整形外科

川久保誠 profile
1981年慶應義塾大学医学部整形外科教室入局。93年医学博士。94年英国リーズ大学医学部大学院へ留学、修士課程修了。96年より慶應義塾大学病院膝関節・スポーツ外来担当。東京歯科大学市川病院整形外科講師を経て2004年4月より川久保整形外科クリニック院長となる。浦和レッズレディースのチームドクターも務めた。http://www.kawakubo-clinic.jp/

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