浦和フットボール通信

MENU

河合貴子のレッズ魂ここにあり!「楽しみがまた一つ~興梠慎三選手」

J開幕から浦和レッズを追いかけ、ケーブルテレビのパーソナティなどで活躍をしている”タカねえ”こと河合貴子さんによる浦和レッズコラム。毎週、タカねえの独自視点の浦和レッズを語ります。

古巣・鹿島との対戦で決勝ゴールを決めた興梠慎三の胸中は。

真っ赤に染まったスタジアムが、一瞬の間をおいて怒涛の歓喜の渦に包まれた。

Jリーグ20周年記念試合となった鹿島戦、後半33分の出来ごとであった。梅崎司選手のアーリークロスに興梠慎三選手が頭で合わせて、ゴール裏の浦和サポーターが待ち構える中に叩き込んだ。

興梠選手は、ゴールが決まった瞬間にバックスタンド側のアシスタントレフリーを見て、オフサイドの旗が上がっていない事を確認してから、ゆっくりと浦和のエンブレムに右手を置いてゴール裏に向って走り出した。そして、エンブレムに愛しさを込めて優しくキスをしたのだ。鹿島時代には1度もした事がなかったエンブレムへのキスであった。それは、『浦和の一員として認められたい』という思いが強い興梠選手が、無意識のうちに咄嗟にとった行動であった。

古巣である鹿島で過ごした8年間を興梠選手は「一つのタイトルを獲るのも至難のなかで、6つのタイトルが獲れて充実した8年だった。悔しい事も色々とあったが、全てひっくるめて楽しかった。自分としては第二の故郷だと思っている」と振り返った。

興梠選手は、その第二故郷を旅立ち「どうしても1からのスタートでやりたい」と一念発起して浦和にやって来たのだ。古巣との初対決を前に興梠選手は「鹿島サポーターに後押しをしてもらったのに、何も言わずに移籍をしてしまった。何一つお礼も言えなかった。感謝の気持ちを伝えたい。そして、浦和サポーターに認められるプレーがしたい」と浦和と鹿島に対する押さえきれない思いを話していた。興梠選手の思いは、全てピッチの中に掛かっていたのだ。

初対戦後「前半はかなりテンパっていた。何であんなに燃えるんだろう!?監督からも落ち着けって言われたし、カード1枚もらって激しく行くのは危なかったから、少し押さえられたかなぁ。改めて、鹿島は強いと思った。ボール回しが上手い。イメージ的には、俺らがもっと支配してボール回せて勝つと思っていた。意外と苦戦した。コース消して上手く守って来たし、難しかった」と興梠選手は言いながらも楽しそうに試合を振り返り話し「勝てて良かった」と安堵の表情を浮かべた。

そして、「どオフサイド!気持ち良く決めたかったなぁ・・・。でもどんなゴールでも1点は1点。あれが無かったら、2-1って言う人もいるかも知れないけど・・・。2点目決めた事で3点目が入ったと思うし・・・。あれがオフサイドだったら、どうなっていたか分からないけど・・・」と苦笑いしながら興梠選手は話した。

後日、興梠選手のゴールを日本審判委員会は誤審と認めたが、規定により判定が覆る事はない。だが、鹿島側にしたら遺恨が残った。「納得いかないのは鹿島側だと思うし、まだアウェーでの対決がある。その時には、スパッと気持ち良く決める!!アウェーで決めたい」と対決を心待ちにしている興梠選手がいた。奇しくも、誤審から生まれたゴールであったが、あの場でレフリーがゴールを認める笛を吹いたのは、『鹿島戦でゴールを決めたい』と思う興梠選手の思いと、『興梠選手にゴールを決めさせてあげたい』と言う浦和の思いが重なり言霊になったように思えてならかった。次の鹿島戦では、誰でも納得出来るゴールを興梠選手が決めて、勝利の雄叫びを鹿島の地であげたい。

あの日、興梠選手に寄せられたブーイングの嵐は、鹿島で愛されていた証であると思えた。そのブーイングをプレーで納得させるためにも、浦和から愛される選手になるためにも、興梠選手は、ピッチの中で結果を追い求めていかなくてはならない。興梠選手は、鹿島で愛された8年間が在ったから、今がある事を心に留めて浦和色に染まって行く。また一つ、楽しみが増えた。

Q. 捻挫をしないためにはどうすれば良いでしょうか?

A. まず、足首の固さをつくらない事、バランスを良くする事です。バランスを良くするために、足の指でタオルを掴んで引き寄せるタオルギャザーで足の裏の足低筋を鍛えます。また、神経の反射が良ければ捻挫は予防出来ます。その反射を鍛えるために、不安定なボードの上に乗ったり、バランスクッションを使用したりします。サッカーをしていれば、何回か捻挫をするでしょうから、靱帯が伸びてしまい関節が緩くなってしまった足首をテーピングで固定して予防している選手もいます。捻挫は身体だけの問題ではありません。グランドの状況やスパイクも関係してきます。グランドがデコボコしていたり、芝生にスパイクが引っ掛かり、足首を捻る事があります。グランドや道具も大切です。

川久保誠 profile
1981年慶應義塾大学医学部整形外科教室入局。93年医学博士。94年英国リーズ大学医学部大学院へ留学、修士課程修了。96年より慶應義塾大学病院膝関節・スポーツ外来担当。東京歯科大学市川病院整形外科講師を経て2004年4月より川久保整形外科クリニック院長となる。浦和レッズレディースのチームドクターも務めた。
川久保整形外科クリニック
整形外科・スポーツ整形・リュウマチ科・リハビリテーション
http://www.kawakubo-clinic.jp/

パートナーサイト

ページ先頭へ