浦和フットボール通信

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河合貴子のレッズ魂ここにあり!「実りある秋~那須大亮選手」

J開幕から浦和レッズを追いかけ、ケーブルテレビのパーソナティなどで活躍をしている”タカねえ”こと河合貴子さんによる浦和レッズコラム。毎週、タカねえの独自視点の浦和レッズを語ります。

秋は俺の季節と豪語する那須選手が、チームを引っ張る。

「秋は、俺の季節だからね」と那須大亮選手は澄み切った青空のように笑った。

その言葉は「秋は、俺が活躍する季節だ」を意味していた。余りにも唐突過ぎる発言で、目を丸くした私に、那須選手は「10月は俺の誕生日だからね」と続け天高く笑った。要するに「誕生日がある秋は、活躍出来る」と那須選手は言うのだ。確かに、那須選手の誕生日は、10月10日である。昭和の暦では、体育の日であった。何の根拠も無い話であるが、那須選手が、余りにも堂々と発言するのでその言葉を信じてみたくなった。いや、正しくは、体育の日に生まれたから「秋に活躍出来る」と言うのでは無く、「那須選手が断言するから、活躍出来る」と思えて、信じてみたくなったのかも知れない。

イエローカードの累積で湘南戦を出場停止となった那須選手は、湘南戦前日練習を終えると、試合の移動のために準備をしているチームメイトをよそに、天野賢一コーチに声をかけて居残り練習を始めたのだ。

日頃の溜まっている疲れを癒すために、出場停止だからこそ、身体を休めることが出来る良い機会のはずなのに・・・。

那須選手は「良い準備をしないと、良いパフォーマンスは出来ない。今までも、コツコツと練習をやって来た。その結果が必ず勝利に結びつくし、練習を怠ると、自信を持って試合に臨めない。第一に、今のままで(自分のプレーに)満足していない。俺は、センターバックでも身長が高い方では無い。じゃあ何を武器に闘う?!身長が高く無いけど、空中戦では負けたくない。それには、トレーニングだよ!キックも対人も練習をしないと上手くならない。ベテランだからとか、年齢は関係ないよ。単純に上手くなりたいだけ・・・。だって、試合に勝ちたいからね。一つ勝つことが、どれだけ難しいことか?そのためには、良い準備が大切だ」と話した。

那須選手は、浦和だから特別に居残り練習をしていた訳ではない。おそらく、所属して来たチームでもずっと同じ思いで、同じことをして来たのだろう。「努力に勝るものは無い」那須選手から滴り落ちる汗が、それを物語っていた。

そして、「優勝する!」と那須選手は力強く言って「ダービーは、勝利をもぎ取らないといけない。みんな、勝ちたい気持ちは、当たり前に持っている。全員が、あとちょっとでも頑張れば、ゴール出来るし、失点は防げる。そこを補うのが、気持ちなんだよ。声をかけて、メンタルを高める。マリノス、ヴェルディ、ジュビロ、レイソルって色んなチームでやってきたけど、移籍1年目とか関係ないんだよ。言わなかったがために負けることもある。ちょっとした声をかけることが、チームの助けになる。自分がそれをやることによって、悪者になろうが、別にかまわない。優勝するために、浦和に来たんだから。(第27節終了時点で首位横浜FM)勝ち点4差。諦めたら終わる。過去に、いくらでもひっくり返したチームだってある」と優勝へ向けて闘志をたぎらせた。

出場停止で那須選手を欠いて臨んだ湘南戦は、先制はしたものの逆転さて、最後に追いつき引き分けに終わった。試合後の記者会見で、ミシャ監督は「次はダービー。勝利すれば良い薬になるが、負ければ劇薬になる」と険しい表情で次節の大宮戦について話した。

大宮戦で勝利を収めることが出来れば、残りの試合に向けて良い流れで臨めることを示唆している。いかに強い気持ちで大宮戦を闘わないといけないか・・・。浦和を愛する人達なら、ダービーの重みと優勝戦線に踏み止まるためにも、絶対に勝たなければならない試合であることは熟知している。

まずは、目の前の大宮戦であるが、残り7試合。どの対戦カードを見ても勝てる保証など何処にも無い。「優勝をする!」と言葉にする選手は、浦和以外にも沢山いるだろう。だが、優勝するために、コツコツと努力を怠らない那須選手が言うと、重みがある。だから、那須選手が「秋は俺の季節だ」と言う言葉を信じようと思えたのだ。

「勝利」と言う実り多き秋にするために、那須選手はピッチの中で仲間を鼓舞し、闘将となって、優勝へと突き進む。優勝するために浦和に来た男が、実りある秋にする。

KAZ_7976

 

Q.アキレス腱について教えて下さい

 

A.アキレス腱はふくらはぎの筋肉である下腿三頭筋(腓腹筋とひらめ筋)が腱となり踵の骨に付着する部位を言います。腱とは筋肉の両端にあり骨に付着し、筋の収縮を骨に伝えて、関節を動かす重要な運動器の組織です。筋肉と腱の大きな違いは、筋肉は伸び縮みが大きく、腱は伸び縮みをあまりしません。そのため、筋肉の力を腱を介して効果的に骨に伝えることができます。アキレス腱はつま先立ちをする筋肉で、走ったり、ジャンプの時に使います。

川久保誠 profile
1981年慶應義塾大学医学部整形外科教室入局。93年医学博士。94年英国リーズ大学医学部大学院へ留学、修士課程修了。96年より慶應義塾大学病院膝関節・スポーツ外来担当。東京歯科大学市川病院整形外科講師を経て2004年4月より川久保整形外科クリニック院長となる。浦和レッズレディースのチームドクターも務めた。

川久保整形外科クリニック
整形外科・スポーツ整形・リュウマチ科・リハビリテーション
http://www.kawakubo-clinic.jp/

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