浦和フットボール通信

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河合貴子のレッズ魂ここにあり!「前へ、前へ、突き進め」

J開幕から浦和レッズを追いかけ、ケーブルテレビのパーソナティなどで活躍をしている”タカねえ”こと河合貴子さんによる浦和レッズコラム。毎週、タカねえの独自視点の浦和レッズを語ります。

残り3試合、気持ちも身体も優勝を目指して勇気を持って前へと突き進め!

J2降格した勝てない時代も、J1優勝、ACL優勝の黄金期も様々な経験を積んで来た山田暢久選手は「痛いんですよ!あのような引き分けは・・・。リードされて追いついた時とは、全然違う。勝ち点3欲しいでしょ!?時間帯を考えれば・・・。そういう試合をレッズは、何試合も落としているから勿体無い。残り時間を考えながらやっていたが・・・。難しいねぇ。あの時間帯は、結構、引き気味で押されっぱなしだったんで苦しかった」と引き分けに終わった仙台戦を振り返った。

横浜FMが名古屋に敗れ、仙台に勝てば首位に立てるチャンスが浦和に巡って来た。試合終了間際、アディショナルタイムの表示は3分。時計の針がゆっくりと時を刻んでいるように思えた。その2分後、梁勇基選手がFKを中に蹴ると見せかけて、グランダーで武藤雄樹選手にパスを出し、武藤選手のクロスを一端はクリアーするもののこぼれ球を石川直樹選手にドフリーで撃たれて、自力優勝の可能性をまた逃すこととなった。

那須大亮選手は「最後のFK、僕を含めて1人でも冷静な選手がいれば・・・」と唇を噛みしめた。山田暢久選手は「相手がボールを持ったら、行かなきゃダメだよね!余っていたらダメだぁ」と頭を掻いた。試合終了の笛まであと1分の所で、掴かんだと思ったチャンスが脆くも零れて行ってしまったのだ。敗戦したかのような雰囲気が流れて行った。

ゲームを支配しながら敗戦したナビスコカップに続き、追いつかれての引き分けは、浦和に精神的な打撃を与えたのは否めない。それでも何とか気持をポジティブに切り替えようとする選手達がいた。

槙野智章選手は「確かに、勝ち点3を獲れなかったのは、痛い引き分けだったが・・・。残り3試合、1試合も落とせない良い緊張感が生まれた。首位にいたら余裕が生まれるかも知れないが、後ろから迫って来る緊張感がある。自分達は、チャレンジャーで這い上がって行く方が良い。今から、シュートが上手くなるとか、クロスの精度が良くなるとか、そういう部分では無くて気持ちだと思う。疲れていても、出来る、走れる、闘えるって自分の身体に言い聞かして脳を騙す。そして、失点の時間帯やゲーム運びについてみんなで話し合って改善する。次の試合までに時間がある」と話した。試合中に必死にDFラインを上げようと心掛けていた那須選手は「交代選手は、ベンチからのメッセージだった。守り切ろうという意図だったが、どのラインで設定するのか?ガッツリと引いて守るのか?ちょっと高めにして守備を前から行くのか?勝ち切るためにどうするか?与えられた意図を汲んでやるのは選手だ。次の試合まで2週間ある。他力だったけど、願わないと叶わない。やり続けないと巡って来ない。自分自身の経験で、ひっくり返したこともある。縮まった勝ち点1は大きいよ」と笑った。

2003年、横浜FMに在籍していた那須選手は、最終節でセカンドステージ優勝を飾った経験がある。当時前節まで首位磐田の勝ち点26点、鹿島が25点、横浜FMと市原が23点と4チームが最終節まで縺れ込んでいた。最終節、横浜FMはホームで首位磐田と直接対決、鹿島はアウェイで浦和と対決、市原は東京Vとアウェイのカードであった。緊迫した状況の中、後半44分に横浜FMが久保達彦の劇的なゴールで磐田を2-1と下し、浦和対鹿島戦の結果をゆだねることとなった。この時点で、浦和は1-2と鹿島にリードを許していた。ロスタイム(アディショナルタイム)は3分。このまま鹿島が守り切れば鹿島の優勝であったが、ホームの埼スタで鹿島の優勝なんてさせたくない浦和のプライドがあった。守って逃げ切ろうとする鹿島に、浦和は猛攻撃を仕掛け、鹿島のクリアーボールを内舘秀樹選手が拾い、鈴木啓太選手、永井雄一郎選手と繋げ、永井選手が縦にドリブルで突破して上げたクロスにエメルソン選手が合わせて鹿島の優勝を阻止したのだ。掴みかけていた栄光を逃し、ガックリと崩れ落ちる鹿島の選手達を尻目に、真っ赤な歓喜の渦が埼スタを包みこんだ。あの時、鹿島が引かずにマイボールを保持して時間を潰していたら、違った結果になっていたかも知れないが、鹿島ボールにさせない浦和の意地があった。

最後の笛がなるまで、何が起こるか分からない。優勝の駆け引きは、ほんのちょっとしたことで決まる。その恐さも十分に知っている。だが、恐れること無く前へ、前へと進んで行こう。山田暢久選手が「前線から嵌めこむ守備が出来たら浦和は強いよ」と言った。残り3試合、気持ちも身体も優勝を目指して勇気を持って前へと突き進め!

Q.アキレス腱傷害の治療どうしたら良いでしょうか?

A.扁平足や回内足があったり、足首が柔らかすぎて踵のぐらつきがある人は予防が必要です。サッカー選手などは、踵の動きを抑えるテーピングでヒールロックしたり、少し踵を高くしたり、扁平足や回内足を強制するインソールを靴の中に入れるとよいでしょう。

また一般的な治療法や安静、ふくらはぎのストレッチ、運動直後のアイシングが重要です。また、回内足の人にはアーチサポートを入れて土踏まずを高くします。疲労の蓄積により、重症になると、病院でレーザーを当てたり、ステロイドの注射をすることもあります。スポーツ選手に、ステロイドを多用すると症状は良くなりますが、アキレス腱が脆弱化して切れることがありますので、度重なるステロイド注射は控えた方が良いでしょう。最近では日本ではあまり行われていませんが静脈瘤の治療に用いる硬化剤をアキレス腱に注射する方法や(日本では保険適応がありません)や傷んだアキレス腱に衝撃波を照射し痛みをとる新しい方法なども試みられています。

川久保誠 profile
1981年慶應義塾大学医学部整形外科教室入局。93年医学博士。94年英国リーズ大学医学部大学院へ留学、修士課程修了。96年より慶應義塾大学病院膝関節・スポーツ外来担当。東京歯科大学市川病院整形外科講師を経て2004年4月より川久保整形外科クリニック院長となる。浦和レッズレディースのチームドクターも務めた。

川久保整形外科クリニック
整形外科・スポーツ整形・リュウマチ科・リハビリテーション
http://www.kawakubo-clinic.jp/

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