浦和フットボール通信

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河合貴子のレッズ魂ここにあり!「初冬の寒さが身に沁みる」

J開幕から浦和レッズを追いかけ、ケーブルテレビのパーソナティなどで活躍をしている”タカねえ”こと河合貴子さんによる浦和レッズコラム。毎週、タカねえの独自視点の浦和レッズを語ります。

今季足りなかったものを選手たちが振り返る

浦和の今シーズンが、いともあっけなく終わってしまった。Jリーグで圧倒的に強いクラブは無かった。浦和だって優勝するチャンスはあった。なのに・・・。終盤で失速し、終わって見れば6位。ACL出場権も逃してしまった。

「来年、ACLで対戦しよう」とシドニー・ワンダラーズFCの小野伸二選手との約束も果たせなかった。FCソウルでプレーするエスクデロ選手とも対戦出来ない。あれこれと考えると虚しさだけが募り、街を彩るクリスマスが虚しさを逆なでする。冷え切ってしまった身体も心も湯船に沈めて、またあれこれと考え直してみる。

今シーズンの浦和は、17勝11敗7引き分けで勝ち点は58点。総得点はリーグ1位の66ゴールにも拘らず総失点は56ゴール。総失点数はJ2降格が決まった磐田と並んでワースト6位であった。優勝した広島の総得点は51ゴールでリーグ8位だが、総失点は29ゴールと最少失点で、比較するといかに浦和の失点が多いかが浮かび上がって来た。リスクを冒して、DFラインから槙野智章選手や森脇良太選手が攻撃参加しているのだから、失点が多いのは致し方ないという考え方もあるだろう。しかし、今シーズン、ミシャ監督が、怒った表情や悲しげな顔で「安い失点」という言葉を何度も口にした。浦和の流行語大賞があれば「安い失点」は間違いなく流行語大賞を獲得しているぐらい、自らのミスで失点してしまったり、セットプレーからの失点など「安い失点」が多かったのは事実である。また、失点する時間帯もフットボールにおいて、一番危険な時間と言われる試合の立ち上がりと終了間際が多かった。この「安い失点」さえ無ければ・・・。本当に勿体無いシーズンだった。

今シーズンを振り返り平川忠亮選手は「ミシャ監督2年目で成長出来た部分とまだまだという課題が見つかったシーズンだと思う」と話した。そして、成長した部分を「昨年は、ワイドに張ってボールが来たら仕事でしか無かったが、相手が守備を固められた時、ワイドに張るだけでなく中に落ちて見たり、動きのバリエーションが昨年よりも挑戦出来た」と攻撃のオプションを上げ、課題の部分を「攻守のバランスと試合の流れの中で危険な所を察知して我慢するべき所と行くべき所の判断が個人としてもチームとしてもまだまだ甘かった。攻撃的なサッカーをしてるが故に、失点が多いじゃタイトル取れない。今年、分かったけど、『失点が多ければ優勝出来ない』ことが浮き彫りになった。攻撃的サッカーの中で、バランスをみる。相手を迎え撃つことに恐怖を感じずに、自分の陣地に相手を引き入れればカウンターを含めてチャンスは多くなる。試合の流れの中で我慢と行くべき所をチームとして感じて、みんなでゲームを作っていければもっと良いチームになると思う。ベテランの選手の1人として、そういった部分をチームにもたらせるようにしていかないといけない。それが自分の役割だと思う。もう少しゲームをコントロール出来るようになりたい」と話した。

槙野智章選手は「内容が悪くて勝ったゲームは、アウェイの新潟戦ぐらいだった。内容が悪くても勝ち切るゲームをもっと増やさないといけない。昨年の終盤の闘い方の反省というのが、今年には生かされたと思うが、それが結果に出ているかというとタイトルが取れていない。攻撃の部分は、数字的に昨年よりも上がっている。守備の部分は、失点数は取られている。じゃあ何故、取られているか?と考えると、リスクを負って攻撃しているから、点は取れているけど、後ろは取られているという形がある。守備の人間としては、この数字で、この順位にいるのであれば、10点、20点減らせば勝ち点に響いてくるだろうし・・・。自分達のミスだったり、安い失点があった。そこを減らさないといけないのは、事実だと思う。守備の改善点を来年の一つの大きな課題だ。どのチームでも、あのゲームのあの失点ってあるだろけど、うちに限ってはアディショナルタイムでの失点が多かった。そこで勝ち点を失っていた。攻撃はリーグでのトップクラスだが、得点ランキングに名前が入って無いのが残念。ずば抜けてランキングに入って来る選手が増えれば良い。ひとりひとりがオフ期間にどういう過ごし方をしないといけないか?!考えて来年にスタートを切らないといけない」と自らを戒めるように話した。

誰もが感じている守備の改善。ミシャ監督体制3年目となる来年は、安い失点などは許されない。明確に改善点が分かっているのだから、それを来年に繋いで行けば良い。初冬の寒さを身に沁みながらも、少しだけ心が温かくなって来た。

Q.膝の仕組みについて教えて下さい

A.膝は曲げたり、伸ばしたりする所です。人間の体の中で、一番太くて長い筋肉である大腿四頭筋が膝の膝蓋骨(お皿)にくっ付いています。腿前の筋肉は4本に分かれていて、おもに膝を伸ばす役割をしています。逆に膝を曲げる筋肉は、腿裏のハムストリングスがあります。サッカーにおいてボールを蹴る動作では、大腿四頭筋が主に使われ、スピードを上げて走る動作では、ハムストリングです。膝の曲げ伸ばしには、両方の筋肉が必要です。更に、膝を支える組織で靱帯があり、体重を支えるために軟骨があり、内側と外側に1つずつ半月板があります。膝の構成は、外側から筋肉があり、靱帯、骨と骨との間にクッションとなる半月板となっています。

川久保誠 profile
1981年慶應義塾大学医学部整形外科教室入局。93年医学博士。94年英国リーズ大学医学部大学院へ留学、修士課程修了。96年より慶應義塾大学病院膝関節・スポーツ外来担当。東京歯科大学市川病院整形外科講師を経て2004年4月より川久保整形外科クリニック院長となる。浦和レッズレディースのチームドクターも務めた。

川久保整形外科クリニック
整形外科・スポーツ整形・リュウマチ科・リハビリテーション
http://www.kawakubo-clinic.jp/

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