浦和フットボール通信

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「若い選手達の野心を感じた乱打戦に勝利」ゴール裏からのレビュー ヤマザキナビスコカップvsヴォルティス徳島戦(2014/4/17)

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先週末のリーグ名古屋戦ではロスタイム勝利で、公式戦連勝と、波に乗ってきたレッズは、ナビスコカップでヴォルティス徳島を埼玉スタジアムに迎え入れて、初対戦となった。

初物に弱い、連敗中の相手に弱い……様々な歴史があるだけに、格下と思われる相手でも、何か危ない雰囲気を感じ取るレッズサポーターも多かったのではないだろうか。

レッズは、カップ戦に挑むメンバーをリーグ戦から柏木以外の10人を交代させて、大きくメンバーを代えて挑んだ。今季初先発となった山田直輝には、試合前から期待を込めた彼の応援歌が歌われた。

同じくメンバーを大きく代えている徳島は序盤から守備を固めてカウンターを狙うというアウェイチームらしい戦術を採ってきた。これによって、レッズはポゼション率を高めるが、なかなかゴールに近付くことが出来ない時間が続いた。そんな中で19分にセットプレイの流れから、徳島に強烈なシュートで先制点を奪われて、狙い通りの形に嵌ることになった。

依然としてコールリーダー、太鼓などは不在の中でのゴール裏スタンドは、自然発声によるコールと手拍子の応援が続いている。試合を重ねるごとに、この応援も形になってきているのは、レッズサポーターの経験値高さかもしれない。

そんなレッズサポーターの応援も背に受けて、レッズも自分たちの戦いを貫いてリズムを掴むと、32分にコーナーキックから、青木がすらして、ファーで構えていた阪野がヘディングで同点弾。ストライカーらしい得点を決めた。

前線のトライアングル、阪野、直輝、柏木の位置でボールが収まらないと、全体に押し上げが出来ないので、なかなかチャンスを作り出すことが出来ない。そんな印象を受けた前半だった。

後半に入り、直輝に代えて、矢島を投入。その矢島がすぐに結果を出す。ペナルティ外でボールを受けると、ミドルシュートを突き刺して逆転ゴール。これで勢いに乗ると思われたが、阪野がチャンスを決めきれない。こんなシーンが続くと、得てしてサッカーの神様は相手に微笑をかける。コーナーキックの流れの中から徳島がスーパーカウンタで同点ゴール。勝ち越しを狙うレッズは、阪野に代えて李忠成。永田に代えて、槙野を投入するが、投入直後に、左サイドを破られると、マークがずれた所をクロスにドウグラスがフリーであわせて、徳島が勝ち越し。苦しい展開に持ち込まれる。

経験の少なさを突かれての3失点は、お粗末といえば、お粗末だった。その中でも野心を見せる選手が活躍を見せた。その一人が矢島慎也だ。柏木が前線のプレスからボールを奪ってクロスを上げると、ニアであわせたボールが相手に当たりオウンゴールで同点。さらにロスタイムには、柏木のクロスを濱田がヘディングで決めて勝ち越した。

主力以外の選手達との戦術の熟成度合いがあることは、この試合を見ても明らかだ。その中でも、少ないチャンスを物にしたいとプレーする選手達が、しっかりと結果を残した。彼らの底上げが長いシーズンを考えた時に力になることは間違いない。阪野、矢島、濱田、今サポーターが求めるユース出身、生え抜き選手の活躍はレッズサポーターにとっても嬉しい夜となった。

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