浦和フットボール通信

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河合貴子のレッズ魂ここにあり!「復活の鼓動」

J開幕から浦和レッズを追いかけ、ケーブルテレビのパーソナティなどで活躍をしている”タカねえ”こと河合貴子さんによる浦和レッズコラム。毎週、タカねえの独自視点の浦和レッズを語ります。

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サポーターの”太鼓” 復活に選手達も気持ち昂ぶる想いを語る

爽やかな秋空の下で、仙台のユアテックスタジアムに誇り高き浦和の太鼓が響き「浦和レッズ」コールが沸き起こった。小気味良いリズムで、一体感を生み出し、迫力ある歌声が心の奥にまで響いてきた。

試合前、ゴール裏で太鼓を愛おしそうに見つめてネジを閉めている姿は、本当に眩しかった。ゴール裏の太鼓は、どのクラブでも応援の発信の拠点であり、応援の中心を意味している。

今シーズン、浦和のおかれた状況を考えると、太鼓の存在は相当の覚悟と責任を背負ってのことだと思った。仙台戦の太鼓は2つだったが、雨の中の甲府戦では、太鼓が3つになっていた。仙台戦でも甲府戦でも、以前とは太鼓を叩くタイミングが違っていた。試合の全てをサポートして太鼓が響いていた訳ではない。

太鼓が無かった約半年間に自然発生的に生まれたコールや手拍子を尊重しながら、太鼓の使用を考えているように感じた。正直「太鼓を叩くなら、とことんやれば良い」などと思ってしまったが、それは余りにも無責任な発言だと思い、言葉を飲み込んだ。

第一に、浦和を愛するファン・サポーターが決めることであり、いくら太鼓があったとしても、スタジアムに駆けつけた浦和を愛する人々の支持がなければ無意味なものになってしまう。応援は、強制するものでも無ければ、強要するものでもない。「チームを勝たせたい!」「チームを後押ししたい」と思う気持ちから湧き起こるものである。

確かに、太鼓が無くてもチームをサポートすることは出来る。しかし、同じコールをしていてもリズムがずれていた声が、太鼓1つで纏まる。ピッチで闘う選手たちにより一層、強力な力をもたらしてくれると思う。やっぱり、太鼓の復活は嬉しかった。

阿部勇樹選手は「太鼓が無くても、みんなが声を出して応援してくれている。太鼓があっても無くても違和感は無かった」と、どんな状況でも応援してもらっていることに感謝しているように話した。

柏木陽介選手は「迫力は凄い!嬉しい。ある方が、嬉しいよ。当たり前でしょ!!」と何で当たり前のことを聞くんだよと言うような表情を浮かべながらも、笑みが零れた。

森脇良太選手は「優勝争いをしている中で、サポーターもプレッシャーを感じているだろうし、選手もプレッシャーを感じている。サポーターは、スタジアムに来てくれる心強い存在。ピッチから、残り試合を助けてもらいたい。僕らも頑張る!」と身を引き締めて話した。

ゴール裏に一番近いポジションで太鼓のリズムと共にコールを聞いた西川周作選手は「仙台戦では、鳥肌がたった。やっと帰って来てくれた」と満面の笑みを浮かべた。そして本当に申し訳なさそうに「仙台戦で自分のミスでゴール決められてしまって・・・でも、コールをしてくれて勇気付けられた」と話した。

もともと西川選手にとって、サポーターのコールはモチベーションの1つであった。「最初、浦和に来た時、プレーを認めてもらえないとコールをしてもらえないと聞いた。絶対にプレーで認めさせて応援してもらおうって思った。それが、自分のモチベーションだった。初めて西川コールをしてもらった時は、凄く嬉しかった。サポーターもいろいろあったけど、最後はみんな一緒になりたい。サポーターは、掛け替えのない存在だ」と話した。

「遂に太鼓が叩けるんだ!」と目を輝かせたのは、興梠慎三選手であった。

興梠選手は「やっぱり、迫力があって凄く気持ちも昂ぶった。サポーターもたぶんいつも以上に声が出ていて助けられた。サポーターが盛り上がってくれたら、自分たちも嬉しいし、それに応援をしてくれることで選手もいつも以上の力が出せればと思う。

凄く力になるのに、そういう時に勝てなかったのは、悔しい。優勝まであともう少し、全部勝つつもりで選手はいるので、サポーターのみなさんもいつも以上の応援をしてくれれば、良い結果がでるんじゃないかなあ。

次の鹿島戦、上位対決は、負けられない。止めを刺すじゃないけど、向こうは勝てば優勝争いの気持ちでくるだろうから、こっちが勝って優勝争いから脱落させたい気持ちがある。そういう意味で大事な一戦だ!」と気合十分に話した。

興梠選手は、浦和とはまた違ったものがある鹿島のサポーターの凄さを知っている。だからこそ、浦和のサポーターのパワーをピッチで力に変えて勝利を目指すのだ。

太鼓が復活したからと言って、全てが解決した訳ではないが、太鼓のリズムで生まれる一体感が、大きなパワーとなって選手たちを鼓舞している。いや、鼓舞しているのは選手たちだけではないかも知れない。浦和を愛する全ての人々の心を鼓舞している。太鼓の音が、浦和が浦和であるための復活の鼓動となって響き渡っている。

Q.そもそもタナとは、どのような物なのでしょうか?

A.膝関節は関節包(滑膜)という袋に包まれています。その袋にはヒダがいくつかあります。一般にタナといわれているものはお皿と大腿骨の内側の間にあるヒダを指し、解剖学的には内側滑膜ヒダといわれています。これがあたかも膝の中に棚のように飛びだしているように見えるためタナと呼ばれます。症状が全く無くても膝にタナがある人もいます。約3分の1ぐらいの人には、タナがあります。また生まれつきタナがある人でも、そのタナが、細い人もいれば、分厚い人や幅が広い人など、人によって違いがあります。厚く幅の広いタナのある方は障害が出る場合が多いようです。

川久保誠 profile
1981年慶應義塾大学医学部整形外科教室入局。93年医学博士。94年英国リーズ大学医学部大学院へ留学、修士課程修了。96年より慶應義塾大学病院膝関節・スポーツ外来担当。東京歯科大学市川病院整形外科講師を経て2004年4月より川久保整形外科クリニック院長となる。浦和レッズレディースのチームドクターも務めた。
川久保整形外科クリニック 整形外科・スポーツ整形・リュウマチ科・リハビリテーション http://www.kawakubo-clinic.jp/

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