主力組同士の対戦も０－１で敗戦

２試合目の浦和のメンバーはGK加藤、DF槙野、那須、森脇、MF宇賀神、阿部、青木、平川、梅崎、柏木、FW李。

一方、川崎は怪我で中村憲剛選手と小林悠選手を欠きながらもほぼベストメンバーであった。しかし、川崎はこの練習試合で森島康人選手をワントップにおき、大久保嘉人選手と大島僚太選手２人でトップ下のスペースを埋めて、山本真希選手がアンカーの役割を務めていた。

お互いほぼベストメンバーでガチンコ勝負！！立ち上がりから、激しいプレスの掛けあいとなった。

川崎は、DFラインを保ちコンパクトにして、攻守に渡り良い距離間を保っていた。加藤選手の好セーブに助けられるシーンも見られた。 浦和は、サイドに揺さぶりを掛けながら、ゴールチャンスを覗うものの川崎の固い守備に阻まれてゴールネットを揺らすことが出来ずにいた。

前半の終了間際には、梅崎司選手が個人技で相手DF２人をかわしてエリア内の角度の無い所からゴールを狙うも決まらず、前半は０－０で折り返した。 後半開始直後に、宇賀神選手が相手と接触してうずくまるシーンがあったが、大事には至らなかった。

テンポ良くボールをポゼッションしながら攻めたいところであったが、なかなか縦パスが入らず、セカンドボールも拾えずに厚みのある攻撃も作ることが出来なかった。そして後半22分、右サイドバックの武岡優斗選手のスルーパスを森島選手がシュートを放つも加藤順大選手が阻止。しかし、こぼれ球を山本選手が狙ったシュートはゴールの角に直撃、その跳ね返りのボールを森島選手に決められて失点。２試合目も０－１で敗戦してしまった。 Jリーグ屈指の攻撃力を誇る川崎との練習試合は、ガンバ戦を意識して行なわれた。その中で、勝利に拘る姿勢よりもチャレンジしながら試す姿勢が見られた。結果は２試合とも０－１で敗戦したが、大きな収穫があったと言えるようにガンバ戦に向けてしっかりと準備をしていきたいところだ。

槙野「やろうとすることが試せた」

槙野智章選手は「今日の結果は残念だったけど、やろうとすることが試せた。公式戦から離れていたし、良い相手と試合が出来た。DFの連携面もそうだけど、ガンバを意識したプレーだった。もう少し、クオリティーを上げていきたい。意図していたサイドの裏を意識した攻撃は出来た。課題としては、チームが上手く行かず、運動量が落ちた所だ。チームが悪くなった時に、どのように周りに声を掛けるかが問題だと思う。防げる失点だった。ルーズボールに対してチーム内の距離間が悪く、ボールの失い方も悪かった。もっとコントロール出来ればよかった」と失点シーンを悔やんだ。

柏木「久しぶりの試合で難しかった」

柏木陽介選手は「久しぶりの試合で難しかった。DFラインが低すぎたかなぁ・・・。ラインの上げ下げと繋ぎの所で楔を入れるタイミングが悪かった。もっと縦パスを入れても良かった。ガンバ戦に向けて良いイメージでやっていきたい」と試合で出た課題を修正してガンバ戦への勝利を目指す。

李「ガンバ戦で点を獲れるよう準備する」

川崎での練習試合に対して李忠成選手は「新鮮だった。やっていて楽しかった」と笑みが零れたが、試合の話しになると表情が一変した。「川崎は良いチーム。意図していることを話し合ってやっていた。いつもハーフコートでの練習だから、大きなコートで距離間を確認した。クロスの入りだったり、相手のDFの裏を意識した。動いて、動いて、ボールを収めるように意識した。ガンバ戦で点を獲れる準備をします」とノーゴールだったことを気にしながら話した。

今日のイチオシ！！

試合後に、両チームの選手やスタッフがピッチの中で探し物。なんと試合中に梅崎選手のネックレスが切れて失ってしまった。それを、みんなが探している姿は、心が温まった。土田コーチの「あったぞぉ！」の大きな声に観客からも拍手と歓声が沸き起こった。しかし、ネックレスのヘッドだけが見つからずに断念。公式戦であれば、ネックレスは禁止である。槙野選手からは「ネックレスを付けている方が悪い」と当然の発言もあった。梅崎選手も「みんなが探してくれて、申し訳ない」と反省していた。両チームの選手たちが協力して、広いピッチをみんなで探してあげる気持ちが嬉しい。