2014 Jリーグアウォーズで感じた悔しさを来年のバネに

2014シーズンの締めくくりとなる『2014 Jリーグアウォーズ』が、12月９日横浜アリーナーで開催された。日本全国からJ1、J2、J3の全チームが集結し、各クラブのユニホーム着たファン・サポーターで色鮮やかに会場が埋め尽くされた。 浦和からは、Jリーグ優秀選手賞GK西川周作選手、DF那須大亮選手、槙野智章選手、MF阿部勇樹選手、柏木陽介選手、FW興梠慎三選手が選出され、ベストゴールの候補に李忠成選手（４月６日VS仙台戦66分）と柏木陽介選手（９月20日柏戦28分）のゴールがノミネートされ、アウォーズに浦和からは７選手が出席した。 J3のクラブから下位の順位から入場し、最後はJ1優勝を飾ったG大阪の選手全員が眩いばかりのフラッシュを浴びて輝いていた。 ベストイレブンには、浦和から西川周作選手ただ一人選ばれ、少し寂しいものがあった。 チーム全員で来ることが出来なかったJリーグアウォーズ。浦和の悔しさを７人の選手たちが胸に刻み、来年へと思いを馳せた。

西川「ガンバの選手達の姿を見たら悔しかった」

受賞後、西川選手は「自分の移籍と共に埼玉に一緒に来てくれた嫁と娘に感謝したい。また、ミシャとサッカーを一緒にできて良かった。でも、手にした物は何もない。G大阪の選手たちの姿をみたら、やっぱり悔しかった。あそこに立てる権利があったのに・・・。この悔しい思いを来年にいかしたい。２ステージ制の闘い方を考える」と来シーズンに懸ける思いを話した。また、西川選手はフェアープレー個人賞も獲得。「過去の過ちから学び、沢山の人に見て貰った。これからも、お手本になれるように目指して行く」と身を引き締めて話した。

遠藤（ガンバ）「サッカーは年齢じゃない」

最優秀選手賞を獲得した遠藤保仁選手は「サッカーは年齢じゃないことをこれからも証明したい。沢山の若い素晴らしい選手がいることを意識しながら、負けないように更に良い選手になって、チーム、個人としても最高のパフォーマンスを見せたい」と話した。

岡野「野人がＧＭをやっています」

また、長年の功績を讃えて、岡野雅行氏（現ガイナーレ鳥取GM）と山田暢久氏（現浦和レッズ強化部）やG大阪とFC東京でプレーしていたルーカス氏など嘗てJリーグのピッチで輝きを放った往年のプレーヤーたちが、功労賞を獲得した。 支えて下さった皆様に感謝の言葉を口にした岡野氏は「僕みたいに無名な選手が、ここまで頑張って来れた。野人としてやらせて頂き、野人がガイナーレのGMをやっています。ガイナーレのホームページを見て頂けると『野人と漁師の２トップ』をやっていますので、みなさん見て下さい」とここぞとばかりにアピールをして場内の笑いを誘った。 山田暢久氏は「有難うございました。選手を辞めてこれからが大事。自分の知識や経験を育成に伝えながら、下の世代に頑張って貰いたい」と話した。

李「来年だ」

アウォーズ終了後、李忠成選手は「ベストイレブンに入りたいと思った。ベストゴールにノミネートされただけ・・・。優秀選手に入れるぐらいにならないとダメ。G大阪の選手たちが舞台に上がっている姿を、みんな（浦和から出席した選手）凄い顔で見ていた。来年だ」と言葉少なげに話した。

柏木「個のレベルアップを意識したい」

柏木陽介選手は「あの中で優秀選手賞に選ばれたことは、有り難いことと受け取っているが、悔しさが自分の中にある。今までチームのために闘って来た部分はあった。来年は、自分がどうあるべきかチャレンジしたい。自分が活躍出来れば、チームが強くなる。エゴイストでなく、チームのためになる。個のレベルアップを意識して闘いたい。今年のことは、忘れます。来年は、全員で期待」と話した。また「G大阪がシャーレを掲げるシーンを見たく無くて、TVもつけなかったのに、今日、初めて見た。来年はダントツであそこに立ちたい」と優勝を逃した悔しさを改めて噛みしめた。

阿部「来年はみんなで来る」

阿部勇樹選手は「こういった式に来られたことは、嬉しく思う。でも、今年はみんなで来ることしか考えていなかった。それが、出来なかった。来年は、リーグのやり方が変わるが、優勝したチームがみんなで来ることは変わらない」と来年は、チーム全員で来ることを胸に刻んだ。

槙野「今日感じ取った雰囲気をチームに還元していきたい」

槙野智章選手は「個人よりもチームとしてステージに立ちたかった。複雑な思いが大きい。ヤットさん（遠藤選手）のスピーチの時に、悔しさが込み上げた。今年の最初に、この壇上に立ちたいねって阿部さんと話していた。手からすり落ちたのが、不甲斐ない。G大阪が羨ましかった。今日、来た７人が感じ取った雰囲気をチームに還元していきたい」と複雑な心境を話した。