浦和フットボール通信

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【河合貴子の試合レビュー/レディース編】今日のイチオシ「吉田監督の采配とそれに見事に応えた選手たち」<吉田監督、清家、池田、長野、吉良、猶本コメントあり>(2015/7/18)

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今日のイチオシ!!「吉田監督の采配とそれに見事に応えた選手たち」

試合終了間際、ASエルフェン埼玉に決定的チャンスを作らせてしまったが、何とか虎の子の1点を守り切り勝利を収めた。

吉田靖監督は試合後「苦しい試合だった」と開口一番に話した。「数多くのチャンスを作ったが、クロスの精度やシュートが雑だった。シンプルにボールを動かすことは出来たが、最後の決め切る力がまだ足りない。首位の日テレやINACと比べるとまだまだだ」と厳しい口調で試合を振り返っていた。

苦しい試合を物に出来たのは、選手たちの頑張りがあったからだ。だが、今日の試合の吉田監督の手堅い采配は、見事であった。吉田監督は「早い選手に対して、臼井を入れて対応し、中盤で栗島を入れて何とか守り切った。中盤が1枚足りない状況で、うちが押し込んでいれば良いが、相手の人数合わせで栗島を入れて守った」と選手交代とシステム変更に付いて話した。

前半は、浦和レッズレディースが主導権を握って展開していたために、相手の2列目からの攻撃は生きなかった。だが、後半の厳しい時間に相手がフレッシュな選手を入れて攻撃を活性化して主導権を握り始めると、すぐに吉田監督はそれを封じる策を打ち出した。アディショナルタイムには、最後の交代枠を使って残り時間を潰した。相手にしてみれば、嫌な時間の使い方だっただろう。今日のイチオシは、吉田監督の采配とそれを見事に応えた選手たちだ

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清家「このままの勢いに乗りたい」

先制点を叩き出した清家貴子選手は「前節は、負けたけど、今節は勝った。このまま勢いに乗りたい。レッズがボールを保持してチャンスは作れていた。だが、結果は1点。もっと得点を重ねたい」と話した。そして、「良いところに、ボールが転がって来た。迷わずに思いっきり、振り抜いた。とにかく、入れって!」と気合のゴールシーンを振り返った。

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長野「次は決めたい!」

初スタメンだった長野風花選手は「最初は、簡単にサイドバックの裏のスペースに入って行った。ゲームが落ち着いたら、中が空いて来るので中央からサイドチェンジを狙っていった」と冷静に話した。そして前半の決定的なチャンスを振り返り、「シュート・・・。決めたかったです」と消え入りそうな声で呟いた。「練習でもやっていて、ファーストタッチまでは上手く決まって、キックミスになってしまった。次は決めたい!前半の内に自分が決めて入れば・・・。全体的に最後の精度を上げていればもっと点は入った。もっと、もっと点を獲っていきたい」とゴールに対する意欲を見せた。

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池田「ゼロで抑えられて良かった」

無失点でゴールを死守した池田咲紀子選手は「千葉戦をずっとベンチで見ていて、何か物足りないと思っていたので、声で盛り上げて行こうと意識してやっていた。相手に勢いがあったけど、慌てないで出来ていた。ピンチの場面は、DFラインと、声を掛けて確認しながら出来た」と手応えを感じながらも、試合終了間際の相手の決定機を「最後まで冷や冷やした。一瞬、バタついた。クロスを上げられた場面で、クロスなのかシュートなのか甘くなってしまった」と反省していた。そして「ゼロで抑えられて良かった」と嬉しそうに笑顔を見せた。

吉良「今のポジションに慣れていく」

前節の千葉戦から左の2列目でプレーをしている吉良千夏選手は「北川が高い位置を取れるから中に入ったが、やっこさん(吉田監督)の考えでは、外で我慢して様子を見ながらのプレーだった。一番はFWでいたいけど、裏に抜ける選手を生かすプレーが求められている。仕掛けてからのクロスは出来たが、臨機応変に使い分けて行きたい。プレーの幅を広げるために、今のポジションに慣れていく」と話した。吉田監督は「吉良はサイド選手ではなく、トップ(FW)の意識が強くまだしっくりと馴染んでいない」と話した。馴染んでくれば、左の2列目からの吉良選手の攻撃は、強烈な武器になっていくだろう。

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猶本「自分たちで苦しいゲームをしてしまった」

勝利はしたものの、納得いかない表情を浮かべていたのは、猶本光選手であった。猶本選手は「今日は、主導権を取れたが、今シーズンは主導権が取れずにチームに勢いが無い。我慢する時間が長い試合が多い。今日は、主導権は取れていたけど、自分たちで苦しいゲームをしてしまった。最後のクロスの精度だったり、パスが合わなかったり・・・」と悔しそうに話した。そして、システム変更でトップ下のポジションに入った時に「味方が上がる時間を作るために、マイボールしてキープしてボールを収めることを心掛けた。簡単に、落ち着かせることを意識した」と話した。「次節まで、2日間しか無いけどしっかりコンディションを整えます」と既に気持ちはアルビレックス新潟戦へと向いていた。

次節は、7月20日浦和駒場スタジアムにて17時キックオフで、アルビレックス新潟と対戦する。女子にとっては、本当に厳しい過酷な中2日の連戦である。しかし、チーム一丸となってホームでの勝利を目指す!!

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