浦和フットボール通信

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河合貴子のレッズ魂ここにあり!「男が男に惚れた時~ミシャ監督体制契約更新」

J開幕から浦和レッズを追いかけている”タカねえ”こと河合貴子さんによる浦和レッズコラム。毎週、タカねえの独自視点の浦和レッズを語ります。

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阿部「ミシャと一緒にやりたいと思って帰って来た」

日本にやって来て早9年、輝く栄光を何もまだ手に入れて無い。ミシャの愛称で親しまれているミハイロ・ペトロビッチ監督は、2006年に広島の監督に就任して6年間、J2降格の苦い経験を得てチームの立て直しを図った。そして、選手を育成し闘える土台を作ったが、その土台を基に広島は新たな飛躍を求めてチームの生え抜きである森保一氏を監督に就任させて栄光を手にいれた。

ミシャ監督は、2012年に浦和へやって来て今シーズンで4年目となった。11年にJ2降格の危機に晒された浦和を立て直し、優勝争いを出来るチームへと変貌させた。だが、今シーズンまで、まだ何も手に入れてない。

ミシャ監督の思い描く補強を伴い、確実に浦和は進歩を遂げた。その歩みを止めないために、浦和は来シーズンもミシャ監督に一任することとなった。来シーズンは、浦和史上初の5年目となる。栄光に輝けない長過ぎた冬に、ミシャ監督続投に賛否両論分かれる。

選手たちは、ミシャ監督体制になってからミスを恐れずにチャレンジすることを叩き込まれていった。昨シーズン、浦和を離れた坪井慶介選手は「ミシャ監督の下で、サッカー選手として成長出来た」と言っていた。

また、今シーズン限りで浦和を退団することが決まっている鈴木啓太選手も「気持ちであったり、技術的にもミシャと出会って多少上手くなったかなぁ?!と思う。ミシャ体制でチャレンジすることを学んだ」と笑みを浮かべて嬉しそうに話していた。ミシャ監督と関わって来た選手たちは、みんな同じことを言う。

メディアに対しても本音で向き合い、フットボールの楽しさを説く時がある。まるでフットボールの伝道者のようである。フットボールに対して、様々な考え方や見方、指導方法が人それぞれあるが、ミシャ監督のフットボールに対する熱い思いに共感出来るところがあるのは、選手の顔を見ていれば分かる事実だ。

梅崎司選手は「ミシャ監督は、ブレない。自分の哲学を持っている人で、常により良く成長させてくれる。導いてくれる。厳しさを持ちながら、成長のヒントを与えてくれる。ミシャサッカーの中で、選択肢が増え、ギリギリの判断が出来て、良い判断をするためにリラックスして、相手をおちょくるぐらいリラックスして良いパスや仕掛けが出来る。沢山ある考え方からプレーの幅をもたらせてくれた。一緒に喜びたい。やりたいサッカーが出来て、1つの勝利した時の喜びは格別だ」とミシャ監督の下でプレーする喜びを話していた。

ミシャ体制の下でキャプテンを務める阿部勇樹選手にミシャ監督のことを尋ねると、「えっ!?今更?」そんなことは当然分かっているのではないかと驚いた表情を浮かべたて話し出した。

「当然、ミシャと一緒にやりたいと思って帰って来たし、実際に帰って来て本当に一緒にやれて良かったと思っている。サッカーに対して熱い監督だ。サッカーで生きていると思う。サッカーやるにあたって色んな面を気にして声を掛けてくれるし、色んなところが見えている監督だから、何とかその監督を喜ばしたいと言う思いで闘ってきている。それは、変わらない」とミシャ監督に対する思いを噛みしめるように阿部選手は話し、そして「サッカーの面白さを改めて教えてくれた監督、サッカーは簡単じゃないってもちろん思うし、やっぱり楽しさ、面白さを教えてくれた。細かく言ったらチャレンジすることを含めて面白さに全部ひっくるめて言った。今更聞かれる質問でもないと思うし、改めて言う必要も無いぐらいの人だし、その思いは変わらない」と話し、「うん」と頷き少し間を置いて「変わらないですねサッカーに対する思い。そういうものが、選手に影響していくものだと思うから、熱い思いって言うのは・・・。温かくって、一緒に闘っていると思っているし、常にそういう雰囲気にしてくれている。そこは、ミシャ監督が来て変わったかなぁっと思う」と話してくれた。

阿部選手がミシャ監督について話している表情を見ていて、フットボールを通してミシャ監督を信頼し「男が男に惚れる」ってこういうことなんだと感じた。

ミシャ監督は、『サッカーファミリー』と言う言葉を良く使う。自分に縁があった選手はもちろんであるが、ファン・サポーターやフットボールに関わる全て人々を称して呼んでいる。自分のフットボールにおけるフィロソフィーを伝授した選手たちは、全員が自分の子供のような存在なのだ。そして、フットボールに対する思いに影響を受けた子供たちは、それをピッチの中で具現化して行こうとする。

だが、フットボールの楽しさの中に、結果と言うものが無ければならない。それが、プロの世界だ。浦和の男たちが、「男が男に惚れて」信頼し、フットボールの伝道者であるミシャ監督の下で共に闘うのであれば、年間首位の座とタイトルを奪い獲れ!残されたリーグ戦はあと2試合。そして、残されたタイトルはあと2つだ。浦和で4年、培って来たものが間違いないなかった証が栄光と共に訪れ、浦和史上初の5年目を迎えるミシャ監督契約更新した意味に繋がっていく。無冠のままでは、終われない。終わる訳にはいかない。

Q.ドクターが帯同していない子供達の試合の時に、止血の応急処置にリップクリームや制汗スプレーを使うと聞きましたが、本当でしょうか?

A.リップクリームは、保湿効果を高めるためにワセリンで出来ているのでワセリンの代わりにはなります。しかし、傷の手当ての基本は清潔です。使用しているリップクリームが清潔だと思えません。あまりお薦め出来ません。制汗スプレーは、アルコールなどいろんな物が混入されています。アルコールの成分で沁みて痛いです。乾燥パウダーが入っている制汗スプレーもありますが、止血の応急処置としての使用は止めましょう。代用品としては、ささくれやひびをケアーするクリームは止血効果があります。ただし沁みて痛いです。絆創膏で傷を固定しても良いでしょう。基本は、ガーゼを当ててバンテージで固定し圧迫することです。血液凝固は2分30秒ぐらいですので、5分ほど圧迫すれば出血は止まります。基本である圧迫することを忘れないで下さい。

川久保誠 profile
1981年慶應義塾大学医学部整形外科教室入局。93年医学博士。94年英国リーズ大学医学部大学院へ留学、修士課程修了。96年より慶應義塾大学病院膝関節・スポーツ外来担当。東京歯科大学市川病院整形外科講師を経て2004年4月より川久保整形外科クリニック院長となる。浦和レッズレディースのチームドクターも務めた。
http://www.kawakubo-clinic.jp/

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