浦和フットボール通信

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【河合貴子の大原なう】手応え掴む、FC東京との練習試合(2015/12/19)

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天皇杯に向けてFC東京と練習試合

天皇杯準々決勝まであと1週間となった12月19日。冷たい北西の風が吹く中、FC東京の練習場に乗り込み45分×2本と30分×1本の変則的な練習試合が行われた。

2ndステージで対戦した時は、前半を2点リードで折り返し、後半には槙野智章選手のゴールで4-2としたものの高橋秀人選手の活躍で1点差の詰め寄られて、なんとか逃げ切って4-3と勝利を収めることが出来た。

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準々決勝で広島と対戦するFC東京は、本番を想定してベストメンバーで挑んで来た。FC東京は、リーグ戦と同様に4-3-3のシステムで前線を東慶悟選手、中島翔哉選手、河野広貴選手で構成し、トリプルボランチは高橋選手を中心に米本拓司選手、橋本拳人選手、DFラインは右から徳永悠平選手、森重真人選手、丸山祐市選手、太田宏介選手とリーグ戦と同じであった。

アウェーに乗り込んだ浦和も、もちろんベストメンバーであった。GK西川、DF槙野、永田、森脇、MF宇賀神、阿部、柏木、関根、武藤、李、FW興梠でスタートした。

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1本目、浦和のキックオフで始まった試合は、いきなり浦和が積極的に仕掛けた。

森脇選手から縦パスを受けた李選手が、退き気味にポジションを取った興梠選手へと預け、興梠選手から宇賀神選手へと展開しゴール前へとクロスを送り込んだが中と合わず、逆に風上のFC東京鋭いカウンターから河野選手がシュートを放って来た。

風下の浦和ではあったが、DFラインを押し上げてコンパクトに保ち、攻守の切り替えが非常に良く主導権を握って行った。押し込まれたFC東京は、堅い守備ブロックを作り、奪ったら縦に早い攻撃を見せようとしていたが、浦和の前線からプレスでパスコースが限定され浦和の守備網に引っ掛るシーンが多くなった。

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浦和は、堅いFC東京の守備ブロックに対してボールを我慢強く動かしながらチャンスを覗っていた。なかなかシュートまで持ち込めない浦和であったが、32分には柏木選手から楔のパスを受けた武藤選手が絶妙なタイミングでDFの裏を狙う興梠選手へ、DFと競りながら興梠選手がシュートを放つもゴールネットを揺らすことが出来なかった。

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35分にも宇賀神選手から逆サイドの関根選手へと展開し、関根選手のクロスを武藤選手が合わせるもゴール右上とシュートは逸れてしまった。44分、柏木選手の縦パスのこぼれ球を拾った関根選手が中へ切れ込みシュートを放つも決めることが出来なかった。1本目は、浦和が主導権を握りながらも決定的なチャンスを作れず、0-0で終了。

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2本目は、両チーム共にメンバー交代なく始まった。立ち上がりから主導権を握ったのは、浦和であった。待望のゴールが生まれたのは、8分であった。興梠選手から武藤選手へ、武藤選手のヒールパスを李選手が豪快にゴールへと叩き込んだ。

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見事な前線の3選手のコンビネーションから生まれたゴールであった。今日が30歳の誕生日となる李選手は、バースディーゴールを決めて思わず両手を挙げてガッツポーズ!喜びを噛みしめていた。

FC東京は浦和に先制されて気持ちが萎えてしまったのか、その1分後の9分には柏木選手の鋭いパスに興梠選手が上手くDFを交わして抜け出してシュート!2点目を叩き出した。

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更に20分には、関根選手がGK榎本達也選手に猛チャージを掛けると、バランスを崩しながら榎本選手がクリア。そのボールを狙っていたのは、李選手であった。李選手は、クリアーボールを拾うとドリブルで持ち込み、榎本選手の動きを冷静に見ながらゴールへと浮球でゴールへと流し込んだ。

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3-0とした浦和は、GK西川を除くフィールドプレーヤーを総入れ替えした。フレッシュではあったが、ゲームの流れに入り込めない浦和はFC東京に主導権を握られてしまった。

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27分に中島選手、31分に羽生選手と立て続けにゴールを奪われてしまった。浦和は、32分にGKを西川選手から大谷選手と代えて挑んで行った。結局、2本目はメンバー入れ替えた直後の失点が尾を引き、3-2で終えた。

30分で試合が行われた3本目は、FC東京はメンバーを総入れ代えし、浦和は平川選手に代えて石原選手を投入したことにより、シャドーの梅崎選手を左ワイドへ、橋本選手を左ストッパーに、左ストッパーを務めていた岡本選手を右ワイドへと選手のポジション変更を行なった。

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風下の浦和であったが、主導権を握り積極的にFC東京のゴールへと向かって行った。5分には、エリア内でズラタン選手がDFに囲まれながらも切れの良い動きでゴールを決めた。6分には、茂木選手からパスを受けたズラタン選手が左のバイタルエリアに流れた高木選手へ、そしてゴール前に走り込んで来た岡本選手の動きに高木選手が合わせるようなクロスを送り、岡本選手が豪快なシュートを決めて2-0とした。

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14分には、茂木選手に代えて来シーズンの加入が既に決まっている作陽高校の伊藤選手を投入。背番号18番を付けた伊藤選手は、臆することなくボランチのポジションで積極的に絡んで行った。

 

20分には、青木選手からズラタン選手へと鋭い縦パスが入り、ズラタン選手がDFを釣る動きの隙を突くように伊藤選手が走り込み、ズラタン選手からパスを受けて伊藤選手がゴールを決めた。

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その後、FC東京が縦に早い攻撃を仕掛けて来て、石原選手がDFラインまで下がって献身的な守備をするシーンもあった。3本目は、3-0で終了した。

選手が入れ代わった時の2失点は、ゲームの流れが掴めずに致し方ない感じはした。全体を通して、攻守の切り替えが早く、守備面では前線のプレスに行くところとしっかりとブロックを作りボールサイドにスライドする守備の使い分けが上手く出来ていた。

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攻撃面では、前線のコンビネーションの良さが際立っていたし、FC東京が堅い守備を見せる中で無闇に楔のパスを打ち込んでピンチを招くシーンも無く、ボールを保持しながら我慢強い攻撃をしていた。天皇杯に向けて、手応えを掴む良い練習試合となった。

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