浦和フットボール通信

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河合貴子のレッズ魂ここにあり!「闘える環境」

J開幕から浦和レッズを追いかけている”タカねえ”こと河合貴子さんによる浦和レッズコラム。毎週、タカねえの独自視点の浦和レッズを語ります。

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闘える環境にはハード面とソフト面が必要となる

開幕を目前に開催された「Jリーグプレスカンファレンス」や「Talking Reds」。村井満チェアマンと浦和の淵田敬三代表、大宮の鈴木茂代表が出席した「Jリーグの理念を実現する市民の会」が主催した講演会に足を運んだ。そこで、闘える環境について考えさせられてしまった。闘える環境には、ハード面とソフト面が充実していなければならない。どちらか一方が欠けている状況では、非常に厳しい状態に追い込まれると痛感した。

浦和は、サッカー専用スタジアムである埼玉スタジアム2002をホーム拠点としている。恵まれている環境だと思う。贅沢な話なのかもしれないが、利便性を考えると改善の余地はある。埼玉高速鉄道が浦和美園から浦和方面と岩槻方面へと分岐したら、どんなにスタジアムへ行きやすくなるだろうか・・・。出来れば、南側は浦和美園駅からで北側に新たな駅があったら良いなどと考えてしまった。

建設費140億の寄付金を募って完成したG大阪の新スタジアムの話を聞くと羨ましくなってしまった。4万人収容のサッカー専用スタジアムで、観客席とピッチの距離は一番近くて約7m。最前列とピッチレベルの高低差は1.5mしかなくほぼ選手の目線で白熱したプレーが観戦出来る。吹き込んでくるような雨は避けようがないと思うが、全座席を屋根でカバーする構造となっている。照明もパナソニックのLED技術を駆使し明るさと配光のきめ細かい設計がされ、太陽光発電やエネルギー管理システムなどの効率化が図れている。

更に、災害時には防災施設として活用出来るそうだ。そして、驚いたのは、ホームとアウェーの差別化である。ホームのローカールームは、円形状になっておりまるで円陣を組んでいるようで一体感があり、監督の指示も全選手に届く音の反響の考慮もされているそうだ。だが、アウェー側は、四角いだけの味気ないものだ。ホームで闘う優位性を追求されていた。

新スタジアム建設には、遠藤保仁選手がかなり選手としての意見を述べて、それが反映されたようだ。一説には、遠藤スタジアムとまで言われるぐらい影響をもたらした。これだけハード面が充実G大阪は、ホームでは負ける訳にはいかないだろう。

ならば、浦和はアウェーに乗り込んだ時に気持ちの面だけでもG大阪に負けたくない。その気持ちの部分がソフト面だ。ミシャ監督は、選手をサッカーに集中させる環境の難しさを口にしたことがあった。多くのファン・サポーターを抱える浦和ならではの問題点である。選手の発言や行動に対して、厳しい批判も寄せられる。それを有り難いと思い糧に頑張ることが出来る選手とプレッシャーとなり押しつぶされそうになる選手もいるし反発する選手も出てくる。それは、人それぞれである。プレッシャーに押しつぶされる選手など必要ないという厳しいご意見もあるだろう。だが、プロ選手の前に1人の人間なのだ。当然、浦和の選手としての誇りをもって、プロ選手の自覚のもとで言動しているはずである。しかし、浦和の選手が故に聞こえてきた雑音によってサッカーに集中出来なくなることもある。サッカーに集中出来る環境作りは、本当に大切なのだ。

現代社会では、SNSなどの活用により、選手のプライベートが赤裸々にあかされてしまうことが多くなった。オフに友達とあったり、買い物に行ったり、食事をしたり、それは選手の自由である。だが、ちょっとしたことでそれが大きな波紋を呼ぶ銃爪になりかねない。一緒に行動した者の選手への配慮がなされても良いと思う。また、選手だって家族や恋人もいる。「有名税だ」と言われてしまったら元も子もないが、デート中や家族との団欒中にパチリと写真を撮られて、それがSNSで拡散され波紋を呼んでしまったら、とてもじゃないがサッカーに集中出来る環境では無くなる。もちろん、選手には危機管理を求めるが、危機管理が強すぎると疑心暗鬼となり人を信じることが出来なくなってしまう。気軽にサインや記念写真などに応じることが出来なくなる。

いつどこでどんな形で悪用されるかも知れない恐怖や常に神経を尖らせていないといけない状況に陥り、ゆっくりとオフの時間を過ごせずリラックスすることが出来なくなってしまう。闘える環境のソフト面の充実は、関わる人が作り出していく物である。お互いに気遣い配慮がされていれば、ちょっとしたことで波紋が起きることは無いだろう。

闘える環境のハード面は金銭的な問題が大きいが、闘えるソフト面の充実には金銭は全くかからない。ハード面の充実には時間がかかるが、ソフト面は気持ちの持ち方ひとつで出来る。浦和を愛する心があれば良い。選手を愛する心があれば良い。

さぁ~今シーズンも始まる!!気持ちを1つに、共に闘って行こう!


Q. 読者から質問です。フットサルを楽しんだ翌日、右足太股裏から膝にかけて痺れる感覚がありました。しばらくすると痺れは取れるのですが、どこか悪いのか不安になりました。大丈夫でしょうか?

A. 十分なクールダウンをしないと筋肉は固くなってしまいます。運動した後の筋肉は、疲れるし部分的に筋肉は痛むところが出てきます。それをクールダウンしストレッチすれば、筋肉の緊張が緩み疲労は取れて治ります。しかし、運動後にクールダウンをせずに仲間と食事して帰宅すれば、こむら返りのような状態になります。

川久保誠 profile
1981年慶應義塾大学医学部整形外科教室入局。93年医学博士。94年英国リーズ大学医学部大学院へ留学、修士課程修了。96年より慶應義塾大学病院膝関節・スポーツ外来担当。東京歯科大学市川病院整形外科講師を経て2004年4月より川久保整形外科クリニック院長となる。浦和レッズレディースのチームドクターも務めた。
http://www.kawakubo-clinic.jp/

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