浦和フットボール通信

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【河合貴子の大原なう】明日湘南戦「インテリジェンスで勝負する」<ペトロヴィッチ監督コメントあり>(2016/3/19)

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インテリジェンスに湘南戦の勝利を目指す

練習が始まるころには降り続いた雨も止んだ。浦和は、ACL広州恒大戦から中3日でJリーグ湘南戦に挑む。室内でコンディション調整をしていたイリッチ選手であったが、コンディションも上がって来たようで、別メニューではあったがステップワークが出来るほど回復していた。

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アップ後、伊藤涼太郎選手と阿部勇樹選手は天野コーチの下でステップワークを行っていた。

恒例のハーフコートのミニゲームでは、ビブ組GK西川、DF槙野、遠藤、森脇、MF宇賀神、青木、柏木、関根、武藤、興梠、FW李。ビブなし組がGK大谷、DF橋本、永田、加賀、平川、MF高木、駒井、那須、梅崎、FWズラタン、石原で対戦した。

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1本目、立ち上がりから主導権を握ったのは、ビブ組であった。ビブ組は、攻守の切り替えが早く、楔の縦パスからサイドに展開しクロスを入れたり、槙野智章選手から逆サイドの関根貴大選手へと展開しピッチの幅をうまく利用していた。

また、ビブなし組は湘南を意識した動きで早めにアーリークロスを入れたり、4DFとボランチでゴール前を固め前線4選手でプレスを掛けて嵌め込む守備をしていた。そのため、サイドバックを務めた橋本和選手と平川忠亮選手の上下運動は過酷であった。

ビブ組の熟成度が増してきた前線3選手のコンビネーションも良く、ビブなし組の固い守備の隙をついて李忠成選手がゴールを決めると興梠慎三選手もゴールを決めた。

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また、森脇良太選手から逆サイドの宇賀神友弥選手へと大きく展開し、DFの裏のスペースを狙った武藤雄樹選手がシュートを放つも大谷幸輝選手のファインセーブで止められてしまうシーンがあった。

主導権を完全に握られてしまったビブなし組であったが、アーリークロスにズラタン選手がヘディングシュートを放った。ゴール前にどんどんとアーリークロスを入れてチャンスを窺っていたビブなし組に、思わぬ形でゴールが生まれた。

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アーリークロスに対して、飛び出さすタイミングが掴めなかった西川選手は「クリアー!!」とDF陣に声を掛けた。ボールサイドにスライドした守備だったために、右からのアーリークロスに対してゴール前で宇賀神選手が対応。飛び込んでくるビブなし組の選手がいなかったために、宇賀神選手はダイレクトで西川選手へバックパスを選択したが、西川選手との呼吸が合わず無人のゴールへとボールが吸い込まれていったのだ。ビブ組が、主導権を握りながらも連携ミスで失点して1本目が終了した。

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2本目が始まる前に、ズラタン選手が腰を気にして離脱した。そのため急遽、伊藤選手がビブなし組に呼ばれてズラタン選手に代わってFWを務めた。

2本目も1本目と同様に立ち上がりから主導権を握ったのは、ビブ組であった。しかし、1本目の反省からなのか、ビブなし組の守備は集中していて、球際や人に対して激しい守備を見せていた。ラストゴールの声が掛かると、両チームともに攻守の切り替えが早くなり激しさを増しシュートまで持って行けない状況が続いていた。

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そして、関根貴大選手のクロスをファーサイドで李忠成選手が華麗にオーバーヘッドシュートを放つと大谷選手が身体を張って見事に止めた。そのこぼれ球にいち早く興梠選手がフリーで詰めてシュートを放つが、力み過ぎたのかシュートを吹かしてしまい決定的なチャンスで決められずミシャ監督から「終了」の合図が無情にも届きラストゴールが決まらないままに1時間ほどで練習を終えた。

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一番最初にロッカールームへと引き上げて来た平川選手に「疲れたでしょう?」と声を掛けると「あぁ~」と疲労困憊の返事が返って来るほど、如何にミニゲームで攻守の切り替えが早くハードなものであったことを物語っていた。

ACL広州恒大戦から中3日と過酷な日程を考慮して約1時間の練習であったが、短時間で密度の濃い練習が行われていた。

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ペトロヴィッチ監督「不利な状況でも頭を使ってプレーをする」

練習後、ミシャ監督は「明日は厳しいゲームになる。湘南は、ここ2試合川崎と広島を相手に勝ちを支柱に収めるところまでいき、アディショナルタイムに2試合とも失点して同点に追いつかれてしまった。手強い相手だ。浦和は、4週間で7試合と日程的に厳しい状況だ。湘南は、テンポの高い運動量と球際に厳しいチームだ。「走る・闘う」を基本に全力で勝利を目指す」と湘南を警戒していた。

過密日程でコンディションに不安を抱える浦和であるが、ペトロビッチ監督は「与えられた日程でベストを尽くす。我々には、インテリジェンスがある。不利な状況でも頭を使いながらプレーをする」とニヤリと笑った。また、練習途中で離脱したズラタン選手について「ヘディングした際に、少し腰に痛みがあった。心配するような状況ではないが、明日までに判断する」と話した。

鋭いカウンターで走力のある湘南に対して、ACLの影響でコンディション的に不利な状況の浦和であるが、攻守にわたりコンビネーション良く、インテリジェンスなプレーで勝利を収めたいところだ。

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