浦和フットボール通信

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ハイライト動画付き 【河合貴子の試合レビュー】2016Jリーグ1stステージ第15節vs鹿島アントラーズ<武藤、梅崎、森脇、西川、宇賀神、駒井コメントあり>

上位対決の大一番、鹿島に完敗

Jリーグ1stステージ優勝戦線に生き残りをかけた大一番、暫定2位の鹿島をホーム埼玉スタジアムに迎えた試合に、今シーズン初の5万人(51,674人)を越える人々が勝敗の行方を見守り、選手入場と共に、鹿島戦の勝利を信じ浦和のゴール裏は『URAWA』のビジュアルサポート(コレオグラフィー)が出現して選手を鼓舞した。

浦和のキックオフで始まった試合は、浦和が前に行く攻撃的な姿勢を見せるも最初にチャンス作ったのは鹿島であった。4分に土居聖真選手がゴール向かって左のペナルティーアークすぐ横で倒されてFKを獲得。小笠原満男選手が直接FKを狙って来たが枠を捉えることが出来なかった。

ボールを保持してDFラインを高くした浦和に対して鹿島は、前線はハイプレスを掛け、ボランチの小笠原選手か柴崎岳選手のどちらか一方が臨機応変にDFに入り、浦和のワントップツーシャドーにマンマーク気味の守備をしてきた。そのため鹿島の中盤にスペースが生まれて、浦和の縦パスが入って攻撃を組み立てていった。

武藤雄樹選手は「相手のマンツーマンは予想していたから驚きは無かった。前にプレスも掛けて来ていてスペースがあって受けやすかった。やっていた感覚は良かった。あとは、ゴール前だけだった。縦パスを受ける感覚も良く、いつものフリックもコンビネーションも出来ていた。だが、ゴール前で鹿島は身体を張っていた」と話した。

14分、武藤選手がドリブルで中央突破を試みDFの零れを拾って梅崎司選手へ、梅崎選手のクロスに興梠慎三選手が合わせたヘディングシュートは枠を捉えることが出来ず。

15分には森脇良太選手のクロスに対して興梠選手と武藤選手のポジションが被りながらも武藤選手のシュートは鹿島の身体を張ったDF陣にブロック。更には、李忠成選手の横パスから武藤選手とゲームを支配しながらも決めきることが出来ない時間帯が続いてしまった。

梅崎選手は「リズムは悪く無かった。縦パスもコンビネーションも出来ていた。あと一歩、決定機を作れなかった」と悔しそうに話した。

25分、浦和陣内での森脇選手のFKに対して鹿島側の明らかな距離不足に対して異議を唱えてしまった森脇選手にイエローカードが出され、森脇選手は累積のため次節出場停止となってしまった。

森脇選手は「イエロー出たのは僕の未熟だが、どうしても納得出来なかった。悔しかった」と自分の未熟さを認めつつも納得いかない判定であった。

コンビネーションから崩そうと攻め続ける浦和は、クロスの精度や意図するパスのイメージが合わず苦しい展開となってしまった。一方鹿島は、カウンターからチャンスを作っていた。

37分には、遠藤康選手のクロスをファーサイドで合わせたカイオ選手のボレーシュートを西川周作選手がファインセーブでゴールを死守。40分には、カウンターから金崎夢生選手シュートはゴールポスト直撃!その跳ね返りを遠藤康選手がフリーで狙うも枠を捉えずにいた。

そして、前半終了間際には遠藤康選手のクロスをファーで金崎選手が放ったヘディングシュートはポストに直撃!だが、そのセカンドボールを西川選手が冷静にキャッチして失点を防いだ。

西川選手は「カウンターを狙われながら最後のところで守れていた。自分の中では整理出来ていた。とにかく前半は、先に失点しないようにと心がけながら闘っていた」と前半に決定的なチャンスを鹿島に作られていたが冷静であった。

前半、浦和はボールを保持しながらも決定的なチャンスを作り出せず、鹿島はカウンターから決定的なチャンスを決められずに0-0で折り返した。

後半、立ち上がりから積極的に仕掛けて来たのは鹿島であった。何とか浦和のリズムを取り戻したいところであったが、思わぬ宇賀神友弥選手のミスパスからカイオ選手がドリブルで駆け上がり柴崎選手へ、柴崎選手のクロスを金崎選手がファーサイドで冷静に押し込み、52分に先制点を決められてしまった。

ミスパスとなってしまった宇賀神選手は「自分のミスでゲームを壊した。相手は、カウンターとセットプレーが狙いだった。自分たちはチームで対応して凌いでいたのに、自分がそれを壊した」とうな垂れた。

西川選手は「後半になって、非常にオープンな闘いになった。獲られ方もパスミスからだったけど、自分がカバー出来れば良かった。柴崎選手のクロスに駆け引きで勝ちたかった。危険なところにボールを入れられてしまった。何かしらアクションは出来たと思う」とカバー仕切れなかった失点に対して悔しそうに話した。

1点を追う展開となった浦和は、58分に駒井善成選手と関根貴大選手を投入し両ワイドからの攻撃を活性化していった。

駒井選手は「タカ(関根選手)と僕とで両サイドを崩す得意なドリブルでチームに勢いを与えて欲しいと監督から言われた」と積極的に崩しに掛かっていった。

浦和が押し込む展開が続くも決定機が作れず、浦和は69分に最後の交代カードとして李選手に代えズラタン選手を投入。76分には、武藤選手の狙ったシュートは僅かにゴール左へと外れ、77分には興梠選手の落としに駒井選手がミドルシュートを放つもクロスバーに直撃!

80分には、柏木陽介選手の右CKからの混戦に最後は槙野選手が狙うも決まらずに時間だけ虚しく過ぎて行った。

そして、81分、カイオ選手のパスにDF裏を突いた鈴木優磨選手と西川選手と1対1のシーンを作られ、西川選手が鈴木選手のシュートを防いだ零れ球を鹿島に拾われてしまい、小笠原選手のアーリークロスをエリア内で鈴木選手と被った駒井選手が倒してしまいPKを与えてしまった。

駒井選手は「鈴木が強いので、折り返すかなぁと思って着地した瞬間に対応しようと思っていた。振り向いた瞬間、当てられた感じで何が起きたか分からなかった。相手が上手かった。自分の対応も甘かった」と意気消沈していた。このPKを鈴木選手が落ち着いて決めて0-2。

最後の笛がなるまでボールを保持して攻め続けるも決定機を作れずに0-2で鹿島との上位対決に敗れ、自力での1stステージ優勝への道が閉ざされてしまった。

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