浦和フットボール通信

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【6/14 練習レポート】出場停止の代役に加賀。気持ちを切り替えてG大阪に挑む

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Report by 河合貴子

ペトロヴィッチ監督「チーム一丸になって闘おう」とチームを鼓舞

どんよりとした灰色の雲が上空を覆い、蒸し暑くなった6月14日。前節の鹿島戦に敗れ自力優勝の道が断たれた浦和の選手たちは、空模様と同じようにどことなく足取りが重い感じであった。それでも、必死に気持ちを切り替えようと明るくアップが始まった。

別メニューが続くイリッチ選手は「コンニチハ」と日本語で報道陣に挨拶をして、リハビリメニューに向かった。

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アップが終わると、伊藤涼太郎選手と累積で次節出場停止となった森脇良太選手は天野コーチの下でステップワーク中心のメニューに取り組んでいた。

恒例のミニゲームは、出場停止の森脇選手のポジションを加賀選手が任され、左のワイドに関根貴大選手、右ワイドを宇賀神友弥選手が務めた。ビブはGK西川、DF槙野、遠藤、加賀、MF関根、阿部、柏木、宇賀神、武藤、李、興梠。G大阪を想定したビブなし組は、GK大谷・福島・岩舘、DF橋本、永田、那須、平川、MF青木、駒井、高木、梅崎、FW石原、ズラタンだった。

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1本目、立ち上がりから主導権を握ったのは、ビブなし組であった。いきなり、高木俊幸選手からゴール前のズラタン選手へとパスが通り、ズラタン選手がシュートを放って来た。

更に、青木拓矢選手が華麗なルーレットターンでプレスに来た柏木陽介選手を交わして、ズラタン選手に縦パスを入れると、ズラタン選手はトラップして前を向き豪快なシュートを叩き込んだ。

また、ビブ組のスローインを石原直樹選手がインターセプトしてズラタン選手へ、ズラタン選手がまたしても豪快なシュートを決めた。

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ビブ組は、サイドからさほど崩されることは余りなかったが、中盤のスペースをビブなし組に上手く使われてしまっていた。

押し込まれる展開となったビブ組は、前線にボールが収まらずシュートまで持ち込めない状況になってしまった。すると、ミシャ監督がフリーズを掛け、前線でのスペースでのボールの受け方を細かく修正した。少しだけビブ組の動きが良くなり、前線から激しいプレスが嵌まりだした。

高い位置でボールを奪った興梠慎三選手から武藤雄樹選手がシュートを放つも枠を捉えることが出来なかった。ビブ組は、ビブなし組のDFを崩す形でシュートまで持ち込めなかった。

2本目は、連戦を考慮してビブ組の阿部勇樹選手と興梠選手が外れ、駒井善成選手がボランチ、ズラタン選手がワントップを任せられた。

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一方ビブなし組は、石原選手がワントップとなり、トップ下に伊藤選手が入り、森脇選手がボランチで起用され4-2-3-1とG大阪のシステムに近い形で行われた。

両チーム共に、攻守の切り替えが早く一進一退の攻防が続いた。左のストッパーを任された加賀選手は、やはり1対1に強く鋭い守備を見せていた。しかし、徐々に主導権を握ったのはビブなし組であった。

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テンポ良くリズミカルに中と外を上手くビブなし組が使い分けてシュートまで持ち込むシーンがあった。ビブ組は、1本目と同じように前線でボールが収まらず攻撃のスイッチがなかなか入らなかった。

ラストゴールは、西川周作選手からロングボールが前線のズラタン選手へと通り、左から走り込んできた武藤選手が勢い良く決めて練習が終了。

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クールダウン後、ミシャ監督を中心として囲むように円陣を組んで選手たちが座り込んで屋外ミーティングが始まった。屋外ミーティングについて「このままではいけない。ガンバ戦に向けて一丸となって闘おう!と監督から話があった」と身を引き締めるように武藤選手が教えてくれた。

屋外ミーティング後、選手たちはそれぞれ感じたことがあったようで話し合うシーンやシュート練習に励むシーン、個別の課題に取り組む姿があった。また、興梠選手だけがミシャ監督に呼ばれて話し合っている姿も見られた。

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練習後、ミシャ監督は「2戦連続でナショナルダービーだ。前節、鹿島に敗戦した。G大阪も思ったようなシーズンを送れていない。結果が出ていない両チームの対戦で難しい試合になる。トレーニングで何かを修正することが出来る時間がない。ミーティングで、結果を出せていた時期の調子や遣り方に戻していかないといけないと話した。上手くいかない時期は、必ずくるものだ。慌ててバタつくのではなく、やるべきことをやる。全力でチームとして闘い、勝利を目指す」と意気込んだ。

ACLの影響で未消化の試合があるために、G大阪と広島の過密日程の中でアウェイ2連戦を迎える。浦和は、G大阪戦後にそのまま広島に移動して試合に備える予定だ。残念なことに今日の練習でもビブ組は、良い攻撃の形が見られなかった。ノーゴールの試合が続く中、どんな形でも良いから、しっかりとゴールを決めてG大阪を下して再び上昇する切っ掛けを掴みたい。

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