浦和フットボール通信

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【7/12 練習レポート】ズラタン、駒井合流で離脱者ゼロ。明日、鬼門の仙台戦。

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Report by 河合貴子

鬼門の仙台を打ち破り、ジンクスに終止符を打つ勝利を狙う

雲の切れ間から太陽が顔を出し、夏日となった7月12日。中3日で迎えるアウェイ仙台戦前日練習が始まった。先週までリハビリメニューであったズラタン選手も駒井善成選手に続きチーム合流を果たして、久しぶりに離脱者がいないチーム状況となった。

蒸し暑さにも負けず、小まめに水分補給をしながらアップが終了。暑さと連戦のコンディションを考慮して、興梠慎三選手はステップワーク中心の別メニューとなった。また、ミニゲームのメンバー外となった伊藤涼太郎選手は、興梠選手と同じステップワークに取り組んでいた。

仙台を想定して行われたミニゲームは、出場停止明けとなった槙野智章選手がビブ組の左ストッパーに戻り、通常の3DFラインとなった。ビブ組はGK西川、DF槙野、遠藤、森脇、MF宇賀神、阿部、柏木、関根、武藤、梅崎、FW李。ビブなし組がGK大谷・岩舘、DF平川、永田、イリッチ、加賀、MF高木、那須、青木、駒井、FW石原、ズラタン。

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1本目、立ち上がりから主導権を握ったのはビブなし組であった。中を締める守備から攻守の切り替えが早く、ビブなし組はサイドを上手くやって中と外と多様に起点を作っていった。

西川周作選手が「ライン上げろ!!」と檄を飛ばすとDFラインが押し上がり、全体の距離感が良くなりミニゲームの流れがビブ組へと変わっていった。

だが、ビブなし組のボランチのポジションをとった那須大亮選手の守備が利きパスコースを限定し、ゴール前の永田充選手やイリッチ選手にビブ組の前線のコンビネーションは苦戦してシュートまで持ち込めずにいた。

すると、左バイタルエリアでロングボールを受けた高木俊幸選手がヘッドでゴール前に走り込んだ石原選手へ、石原選手は倒れ込みながらヘッドでゴールへと叩き込んだ。また、青木拓矢選手がミドルシュートを放つなど厚みのある攻撃を見せていった。

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2本目は、阿部勇樹選手がコンディション調整でミニゲーム離脱。青木選手がビブ組へ入り、ビブなし組のボランチに伊藤選手が起用された。

立ち上がりから主導権を握ったのは、ビブなし組であった。流れが掴めないビブ組に奇襲を掛けて喝を入れたのは、永田選手であった。永田選手は、インターセプトすると勢い良くドリブルで中央突破!止めに掛かるビブ組のメンバーを華麗に置き去りして最後は西川選手を交わして無人のゴールへと流し込んだ。

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悔しさを噛み締めたビブ組は、サイドから揺さぶりを掛けて関根貴大選手のクロスにファーサイドで武藤雄樹選手が合わせるも枠を捉えることが出来ず、青木選手が放った強烈なミドルシュートは岩舘直選手のファインセーブに阻まれてノーゴール。

見かねたミシャ監督から「パススピードに遅れるな!」と指示が飛んだ。だが、後方からの攻撃の組み立ての中で、柏木陽介選手の横パスがミスパスとなり奪った石原選手が、ハットトリックとなる豪快なゴールを決めた。

さらに、加賀健一選手が思いっ切り振り抜いた右足シュートはクロスバーに直撃!固い守備から素早く攻撃に切り替え、セカンドボールも拾い厚みのある攻撃をビブなし組が見せていた。

ビブ組の攻撃のリズムが生まれない中で、ラストゴールの声が掛かるとアーリークロスに武藤選手がニアーでヘディングシュートを狙う動きに大谷幸輝選手がクリアーのために飛び出すも触れず、流れたボールがファーサイドの梅崎司選手の目の前へとこぼれて、梅崎選手が冷静にゴールへと流し込んだ。「飛び出さなきゃ良かった~」と大谷選手は悔しそうにピッチに大の字になったまま立ち上がれずにいた。

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仙台を想定して行われたミニゲームでは、ビブ組がシュートまで持ち込めず苦戦していたが、ミシャ監督はビブ組を励ますように「大丈夫!!」と声を掛けていた。

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ペトロヴィッチ監督「後ろからボールを繋ぐことをしなければ自分たちの強さを発揮できない」

そして、練習後にミシャ監督は「仙台はしっかりとしたチームとしてのまとまりがある。決して、簡単なゲームにはならない」と厳しい表情を浮かべ「過去のアウェイの仙台のデーターに囚われずにやるべきことに集中して全力で闘うだけだ。過去の試合において、チャンスを作り出す中で決めきれない。冒したミスが失点に繋がったことが多かった。勝利の難しい過去の仙台戦が多かった。後ろからの攻撃の組み立てでミスが起こることもあるが、恐れていれば力を発揮出来ない。後ろからボールを繋ぐことをしなければ、自分たちの強さを発揮できない」と話した。

ミシャ監督が浦和を率いてから、アウェイの仙台は2敗2分けと未勝利である。また乱打戦が多く、昨シーズンは4-4の引き分けで終わっている。確かに浦和にとっては、アウェイ仙台は鬼門である。だが、1stステージをまたいで4連勝中と好調な浦和が、3連敗中と絶不調な仙台に襲い掛かる。今年こそは、鬼門の仙台を打破したいところだ。

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