浦和フットボール通信

MENU

【7/29 甲府戦前日練習レポート】ペトロヴィッチ監督「甲府戦は我慢が必要なゲームになる」

TAK_5923_R

我慢と集中力で甲府の堅守を打ち破る

梅雨明けと共に雲の切れ間から顔出した青空眩しく輝く7月29日。午前11時から甲府戦に向けて練習がスタートした。

練習が始まる前には、大原のクラブハウスの掃除や洗濯など陰で選手たちを支えて来て下さった平井ミサヨさんが、7月31日をもって退職するにあたり、選手たちから記念のユニホームと花束が贈呈された。

ミシャ監督は「掃除や洗濯などしてくれて浦和レッズファミリーとして、共に闘って来た家族だ。彼女は、大原を離れても家族の一員だ」と話した。

そして、お世話になった平井さんへの感謝を心に刻み甲府戦に向けてアップが始まった。

アップ後は、恒例のミニゲームでは鹿島戦の前日練習と同じ2グループに分かれて、後方からの攻撃の組み立てパターン練習が行われた。

ミシャ監督率いるAチームは、GK西川、DF永田、イリッチ、森脇、MF宇賀神、阿部、伊藤、練習生、武藤、石原、FWズラタン。堀コーチ率いるBチームは、GK大谷・岩舘 DF槙野、那須、加賀、MF関根、青木、柏木、駒井、高木、梅崎、FW李だった。

Aチームは、ミシャ監督から「ワイドが高いポジションを取れ」と指示が飛び、DFラインに阿部勇樹選手が下がったところから後方からの攻撃の組み立て練習が行われた。ボールをポゼッションしながらDFラインを押し上げてボールと同サイドや逆サイドへと展開をしたり、縦パスを入れて前線3選手のコンビネーションからサイドへと展開したりと様々な攻撃の組み立てを見せていた。

Bチームに目を向けると、関根貴大選手のクロスに対して李忠成選手が相手DFを釣るような動きを見せ、ファーサイドに絶妙なタイミングで飛び込んだ梅崎司選手のダイレクトシュートが決まっていた。そして、槙野智章選手から「みんなで、合わせて行こうぜ!」と元気溢れる声が掛かっていた。

Aチームは、さらに阿部選手がDFラインに入らずに後方からの攻撃の組み立てや、相手のカウンター攻撃を受けたあとボールを奪ってからの攻撃の組み立てるパターンもやっていた。また、かなりDFラインを押し上げてコンパクトに保ちセカンドボールを拾って、2次攻撃や3次攻撃を仕掛けられるポジショニングを選手たちが取っていた。

TAK_6117

そして、イリッチ選手が中盤のスペースを埋めて攻撃参加したあとの相手のカウンターを受けるリスクをイメージした守備から攻撃への切り替えなども行われた。Aチームの攻撃の組み立て練習の中で、ゴールに向かうトラップからシュートまでのイメージがしっかりと出来ていたのは武藤雄樹選手であった。

TAK_5936_R

水分補給を行った後は、両チーム共に攻撃の組み立てをペナルティーアーク付近へと移動させ、3人一組で細かいパス交換からサイドへと展開して、クロスに対して3選手が飛び込みゴールを狙う練習も行われた。

練習の最後は、フィールドプレーヤー全員が攻撃参加してゴールを狙った。Aチームは、西川周作選手を手助けするように土田コーチを初めとする4人のスタッフがゴールを死守する体勢をみせた。フィールドプレーヤー10人は「一発で仕留めようぜ!」と声を掛け合い気合いを入れた。

TAK_6058_R

すると、宇賀神友弥選手がズラタン選手に狙い澄ましたクロスを送り、ズラタン選手のシュートが決まったと思いきや、不運にも味方のイリッチ選手に当たり決めきることが出来ず、西川選手が喜ぶ中で罰ゲームの腕立て伏せになってしまった。

一方のBチームは、GK1人に対して10人が襲い掛かり、GKブロックやファーサイド、ニアーなどしっかりとポジションや役割分担がされていた。左からのアーリー気味のクロスを柏木陽介選手が担当、右からは関根貴大選手が担当していた。だが、なかなかタイミングが合わず「もう1本!」と繰り返し行われることとなった。

TAK_6044_R

最後は、柏木選手からのクロスを「これぞ!ヘディングシュートのお手本」とも言える那須大亮選手の豪快なヘディングシュートが決まった。

練習後、ミシャ監督は「甲府は、毎試合高いモチベーションで来る。彼らがどういう闘いをしてくるかは、みんなさんご存知だ。我慢が必要なゲームである。準備してきたことをしっかりと明日のゲームで出して勝利する」と話した。

前節、鹿島に逆転勝ちを収めた浦和は、年間勝ち点46ポイント。対する甲府は、前節名古屋に勝利して今シーズン4勝目を上げ勝ち点20ポイント。チーム力の差が、ここまで結果を見ると明らかである。ただ、甲府戦で一番恐いことは、甲府の堅守を打破出来ず、チャンスも生かせずに焦りから自滅することである。年間首位と2ndステージ優勝を目指す者にとって、下位と対戦で取りこぼしは許されない。焦ることなく、我慢強く闘い、勝機を物にして、浦和に凱旋したい。

ページ先頭へ