【選手ミニコラム】左サイドでコンビを組む、宇賀神から関根へ先輩からのアドバイス
(Report by 河合貴子)
浦和の左ストッパーとして、槙野智章選手は活躍してきた。しかし、ハムストリングの軽い肉離れで日本代表を辞退したあと、鳥栖戦を復帰目標としてリハビリに取り組み目標通り鳥栖戦ではフル出場を果たした。しかし、怪我した足をかばって無理が祟り両足の張りを訴えてFC東京戦を欠場した。
FC東京戦では、槙野選手の抜けた左ストッパーとして宇賀神友弥選手に白羽の矢が立った。そのため左ワイドを関根貴大選手が務め、浦和の左サイドは浦和ユース出身のコンビとなった。
二人のコンビは、槙野選手と宇賀神選手の左サイドのコンビと森脇選手と関根選手の右サイドのコンビとは、また違った色を出しているように感じだ。
関根選手は「お互いワイドをもともとやっていた。自分が持ったとき仕掛けてくれる場面にサポートに入ってくれる。やりやすさが違う」とワイドの選手が求める動きを知っている宇賀神選手に信頼していた。
宇賀神選手は「最初やった時からある程度掴めていた。彼の(関根選手)特徴は、1対1だ。そこを上手く生かせるようにして、自分の特徴も上手く生かす。あのポジションをやっているからこそ関根のことが分かる」と関根選手の特徴を生かしながら、自分のプレーの良さを出す動きをしていた。広島戦も槙野選手の欠場が濃厚な中、宇賀神選手と関根選手のコンビネーションに益々磨きが掛かっていった。
そして広島戦の前日、選手の自主性に任せたフリー練習の中で宇賀神選手と関根選手が居残り左サイドで向き合って話しこんでいた。
宇賀神選手は「どう対応したら良いか関根が聞いてきた。ミキッチとの対応の仕方をアドバイスした。ミキッチとマッチアップすると思う。ミキッチは、縦縦とか特徴で早い」と実際に左ワイドのポジションでミキッチ選手とマッチアップした宇賀神選手ならではの経験を下に関根選手にアドバイスをしていたのだ。雨が降る中、二人は真剣な表情で向き合い、長い時間を掛けてポジショニングや対峙する相手との間合いの対策を練っていた。
先輩に素直にアドバイスを求める関根選手、後輩に自分が試合で体験したことを下に熱心に教える宇賀神選手。ユースの先輩と後輩の間柄の二人の姿は、微笑ましく頼もしく感じた。選手同士でアドバイスを求め合うシーンは、良く見かける光景である。だが、浦和のユース出身となるとやっぱり特別なものに見えてしまった。広島戦では、左サイドで広島の攻撃を封じ込め二人のコンビで広島を撃破する。