【選手ミニコラム】清水時代を振り返った高木俊幸「エコパは浦和のホームのようだった」
(Report by 河合貴子)
「浦和は、試合前からサポーターが気合いが入っていて、凄いなって思っていた」
Jリーグも佳境に入り残り2試合となった。2ndステージ首位を走る浦和は、次節、磐田戦で引き分け以上であれば2ndステージ優勝が決まる。さらに、年間勝ち点1ポイント差で浦和を追いかける2位川崎が次節鹿島に負けたら年間首位の座が決まる。
出来ればホームで・・・と思う気持ちはあるが、そんな悠長なことを言っている場合ではない。とにかく、鹿島対川崎の結果を気にせずに浦和が勝てば良い。
一方、対戦相手の磐田は、降格圏内最後の1枠を甲府・新潟・名古屋と熾烈な残留争いの真っ直中で勝ち点1ポイントでも欲しい状況である。
試合は、磐田のホームであるエコパスタジアムで開催される。磐田にしてみれば残留争いしている中、ホーム最終戦で負けるわけにはいかない。だが、エコパスタジアムは本当の意味で磐田のホームではない。集客が見込まれる試合でエコパスタジアムを使用しているのだ。
今シーズンは、FC東京とG大阪戦で使われ浦和戦で3試合目となる。しかも、FC東京戦は0-0、G大阪戦は0-2と今シーズンはエコパスタジアムで未勝利である。浦和を愛する人々にしたら磐田の本拠地であるヤマハスタジアムと比べたらチケット争奪戦にならず近くて行きやすいだろう。
磐田と同じ静岡県の清水も浦和戦でエコパスタジアを利用していた。清水に2011シーズンから4年間在籍した高木俊幸選手は「エコパは、清水の時に使った。清水のサポーターには申し訳ないが、浦和のホームの感じがあった」と当時を振り返った。
「浦和は、試合前からサポーターが気合いが入っていて、凄いなって思っていた。僕は、そういう熱い雰囲気は好き」と笑った。
浦和の本拠地である埼玉スタジアムから遠く離れているが、対戦相手だった高木選手が認めるぐらいエコパスタジアムは浦和を愛する人々にとってアゥエイでもホームと同じ雰囲気を作り出せるスタジアムの1つである。
高木選手は「上手く間でボールを引き出して受けたら、大きなチャンスになる。前線の3人が動き出した後のスペースを使える感じ。縦の動きで引き出して中で上手いこと遣ろうとしても難しい。サイドと中を使い分けてフリーランニングが大事だ。セットで1点先に獲れば楽になる。新潟戦も何本か良かった」と磐田戦に向けてイメージを膨らましていた。
浦和のホーム化したエコパスタジアムで「サッカー王国埼玉」の熱きプライドを高木選手は感じるだろう。浦和の熱き声援に、高木選手はピッチで応える。