浦和フットボール通信

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【レッズ練習レポート】好調ズラタンがハットトリック。

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(Report by 河合貴子)

最終戦に向けてオフ明けでもしっかり始動!

未明に激しく降り出した雨も練習が始まる午前11時すぎには止んだ。2ndステージ優勝に輝き束の間のオフを過ごした選手たちは、年間首位が掛かる最終戦に向けて気持ちを切り替えていた。

オフ明けに毎回行われている野崎アスレチックトレーナーの下で、体幹トレーニングをショートバージョンで行った選手たちは、ステップワークに取り組んだ。軽めのメニューでコンディションを整えるのかと思いきや、試合前々日とあって通常のアップが始まった。

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アップには、先週まで左足首を負傷して離脱していた伊藤涼太郎選手も参加していた。だが、アップ後に行われたミニゲームには参加出来ず、まだ対人プレーは無理のようであった。

ミニゲームは、最終戦で対戦する横浜FMを意識した4-4-2の布陣でビブなし組が挑んだ。

1本目はビブ組がGK西川、DF槙野、那須、森脇、MF関根、青木、柏木、駒井、興梠、李、FWズラタン。ビブなし組は、GK大谷・岩舘、DF天野コーチ、永田、イリッチ、加賀、MF阿部、遠藤、高木、平川、FW武藤、石原だった。

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ゲームが始まる前にミシャ監督から「誰が、どこにいるのか、バランスを崩さずにいこう」「入り方も、リスタートも早く、選択肢があれば中を使う」など指示が飛んだ。

1本目、立ち上がりから積極的にDFラインを上げて主導権を握って行ったのはビブなし組であった。

ビブ組のDFのクリアーボールを拾った遠藤航選手が放ったミドルシュートがクロスバーに直撃!!

ビブなし組は、阿部勇樹選手と遠藤選手のダブルボランチのバランスも良く、ビブ組も押し込んでいった。だが、先制したのはビブ組であった。

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興梠慎三選手のポストプレーから柏木陽介選手が強烈なミドルシュートを放ち、一端はGKに防がれるがそのこぼれ球をズラタン選手が冷静に決めた。先制はしたが、ビブなし組の厚い守備に阻まれてしまいシュートまで持ち込めない展開になってしまった。

ビブなし組は、攻守の切り替えが早く、DFラインからサイドへと大きく展開して攻勢を強めていった。

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那須大亮選手や西川周作選手が「下がるな!」と声を掛けてDFラインを押し上げる中で、柏木選手の縦パスに興梠選手が身体を半身にしてビブなし組のDFラインの裏に飛び出しシュートを放つもサイドネット。徐々にビブ組が主導権を握り始めたが決めきることが出来ずに1本目が終了した。

大幅にメンバーを入れ替えた2本目。ビブ組は、センターバックに遠藤選手、ボランチは阿部選手と柏木選手のコンビに、前線をワントップに興梠選手、シャドーが武藤選手と高木選手の組合わせとなった。

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一方のビブなし組は、ボランチに那須選手と青木選手、2列目を平川選手と石原選手、ツートップを李選手とズラタン選手の組み合わせであった。そしてミシャ監督から「必ず出して動き出す!出て来なかったら動き直す!」とオフザボールの動きの指示が飛んだ。

2本目も立ち上がりから、ゴールに向かう積極的な姿勢を見せたのはビブなし組であった。

前線からプレスも激しく李選手がいきなりゴールを狙って来た。そして、その直後にズラタン選手のゴールが決まった。

ボランチの那須選手がDFラインに下がりゴール中央を固める守備を見せるビブなし組の守備を崩せずビブ組は、シュートまで持ち込めない展開となってしまった。

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主導権を握ったビブなし組は、那須選手から縦パスを受けた李選手が狙い澄ましてループシュートを放つも、ここは西川選手が何とかクリア!しかし、そのこぼれ球を狙っていたズラタン選手が、ハットトリックとなるゴールを決めて好調をアピールした。

波に乗るズラタン選手は、森脇選手のパスをカットした李選手からのスルーパスでシュートを放つもクロスバー直撃!本日、4点目を決められずにズラタン選手は思わず苦笑いを浮かべた。

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何とか反撃を試みたいビブ組は、遠藤選手から楔の縦パスが駒井選手に入り、駒井選手がシュートを放ち、その零れを関根選手が狙うも平川選手が一歩早い動きを魅せて撃たさなかった。更に、柏木選手もゴール前に飛び込むも身体を張ったビブなし組のDF陣に阻まれてしまった。DFラインを押しあげて、槙野選手も攻撃参加するも虚しく徒労に終わってしまった。

すると、攻守の切り替えが早いビブなし組は、前線に顔を出した青木選手が滑り込みシュートを決めた。ラストゴールは、天野コーチのクロスをズラタン選手がDFを釣ってスルーした後ろから石原選手がタイミング良く飛び込んでしっかりと決めたゴールであった。

天野コーチのクロスに対して、まるで後ろに目があるようなズラタン選手の見事なスルー、スルーすることを信じて飛び込んだ石原選手、3人が織りなしたハーモニーは素晴らしかった。

仮想、横浜FMで行われたミニゲームは、ビブ組はシュートを撃つまでのパスやクロスに課題が見られた。しかし、オフ明けに充実した練習が行われたと言って良いだろう。

年間首位の座を掛けた最終戦まであと1日ある。十分に修正は可能である。練習が終わる頃には、太陽が眩しく輝き大原の上空は爽やかな秋空に覆われていた。

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